ちいさなものがたり

人体寸法・モデュロール

2019.09.09 12:41

近代世界三大建築家のひとり、

ル・コルビュジェ。


アメリカのフランク・ロイド・ライト、

ドイツのミース・ファン・デル・ローエ

と並び建築界においては多大な影響を

残した人物だ。


日本では国立西洋美術館を設計した

人物と言えば良いだろうか。


彼が残した人体寸法体系に

モデュロールというものがある。


これは彼の言葉をそのまま引用すると

建築はじめその他の機械の設計幅広く

適用できる、人体の寸法に合わせて

調和した寸法の範囲ということだ。


人が片手を挙げた高さ226㎝(因みに

当時のヨーロッパ平均身長の

約182㎝を基準にしている)を

黄金比長方形(1:1.618)で

割り込んでいく…というもの。


つまりこれを基準にして建物の

各寸法を設計していくという訳だ。


まあ人体寸法というのもとても

面白い関係になっていて、

モノ書きにも非常に参考になる訳です。


例えば身長をHとすると、

身体の各部分はおおよそ次のような

比率関係になっている。


指極=H

視点高(眼高)= 0.9H

肩幅=0.25H

肩峰高=0.8H

座高=0.55H

指先点高=0.4H

下腿高=0.25H


お分かりだろうか?


何だか難しい言葉が並んではいるが

両手をいっぱいに広げた長さと

身長は同じ。


肩幅の長さと膝下の長さは同じ。

地面から指先までの高さは

肩までの高さの約半分。


とまあ各々の関係性を頭に入れておくと

デフォルメにおいてもおおよその

検討を付けられる訳で。


なんか違うな…と思う時は所謂先人の

知識なども参考になる時は多々ある

ものなのです。