食料自給率のアップは、日本にとって最大の課題ですが、耕地面積は減少の一途をたどり、耕作放棄地は増加しつづけます。このことが一因となり、病虫害や鳥獣被害が増えるのです。(1)
『松原照子の未来予言』
松原照子 学研プラス 2019/2/26
<食料の自給率のアップは、日本にとって最大の課題>
<2050年までに日本で何が起きるのか>
<●進みゆく少子高齢化に歯どめをかける秘策はあるか>
・日本の近未来は、「少子高齢化社会」という現実を直視せずに見ることはできません。
・若い世代が、次世代を育むことへの意欲を低下させていくのは、私たちがどこかで家族のあり方を間違えたからでしょうか。
少子高齢化にともなう人口の減少はすでにはじまっていて、ピーク時には10年で1000万人もの人口が減少するといわれています。このままいきますと、2100年には総人口が5000万人を割り込みます。
・この先10年は、なんとか乗りきれるとしても、地方からじわりじわりと少子高齢化のツケが回り、やがて東京にも及びます。人口が集中する首都圏は「老人の街」となり、若者が抱える負担が大きくなるのです。
また、働き手が減るため、人手不足が深刻になります。
・人口の減少は、他人事ではありません。日本の未来は自分の未来であることを忘れず、将来に希望がもてる社会づくりをお心にとめてください。
<●10パーセントの消費税は庶民の暮らしにとって吉か凶か>
・平成元(1989)年4月1日に、何が起きたかを覚えていますか。この日、消費税の3パーセント徴収が開始されました。
1989年4月、消費税3パーセント。
1997年4月、消費税5パーセント。
2014年4月、消費税8パーセント。
そして2019年10月、消費税は10パーセントになる予定です。
2パーセントの増税は、私たちに何をもたらすのでしょう。
・消費税率が5パーセントから8パーセントになってから、各家庭の消費支出はマイナスがつづいたそうです。このたびの消費増税は、だれもが思う以上の冷え込みをもたらすと思っています。
・消費増税後、オリンピックムードを盛り上げて購買意欲を煽ろうとしても、東京都や政令指定都市以外の地域では、所得や消費がアップするとは思えないのが現実です。貧富の差が拡大していくのがわかります。
・10パーセントの消費税が、消費を低迷させる?はっきりとした答えが出るのは2020年。まずは身近な人たちに対して愛ある行動を。
<●2028年には、4軒に1軒が空き家になる?>
・これから年を追うごとに、消えていく地方自治体が出てきます。すでに予測されていることですが、現実として感じざるをえない日がやってくるのです。
・日本人の平均寿命は、男性が81.09歳、女性が87.26歳です。
・人生なんて、過ぎてみれば、あっという間です。
私が感じたり、見えたり、また不思議な世界の方々から教わる日本の未来は、正直に申しましてかなり厳しいのです。
・これからの50年は、日本のいたるところが様変わりしていきます。どんでん返しのような政権交代も起こるでしょう。
また、空き家が増えていくのが見えています。2028年には、空き家率が25.5パーセントにもなるのです。
商店街はところどころシャッターが降りたままで、マンションも歯抜けのようになっているのを感じます。
都内の家賃は、今よりかなり安くなっているでしょう。
・更地にすると固定資産税が6倍になることも、空き家のままで放置しておかれる理由でしょう。
・2028年には4軒に1軒が空き家になります。しかし、その新たな利用法を見つけることができれば、不動産業界には、また花が咲くことでしょう。
<●人口が減少するにつれ、外来種もふくめた野生動物が増える>
・日本列島の自然界は、人口の減少によって大きく変わっていきます。
食料自給率のアップは、日本にとって最大の課題ですが、耕地面積は減少の一途をたどり、耕作放棄地は増加しつづけます。
このことが一因となり、病虫害や鳥獣被害が増えるのです。
・シカもクマと同じで、人間が生息域に入ってこないため、好き放題に枝葉や樹皮をエサとします。林業への被害は深刻でしょう。
・かつて不思議な世界の方に、日本は世界一、土壌菌の数が多い国だと教えられたときは嬉しく思いました。でも、植林をしたために、すばらしい土壌菌が死滅したと聞かされ、腹が立ってしまいました。
・急速な人口減少が、自然界を変える可能性あり。2100年の日本を明るくするには、少子化からの脱却を図るのが最善の策だと思います。
<●リニア新幹線の時代がくるが、陸でも空でも乗客は減少する>
・空の便については、LCCが登場したおかげで、飛行機に乗る回数が増えたかもしれません。でも、日本の総人口を考えると、2020年には1億2410万人でも、日本の総人口を考えると、2020年には1億2410万人でも、2050年には9708万人で、2702万人減となります。空の便の利用者も減ることがわかります。
2702万人という数字が、どのくらいのものか想像できますか?2018年の東京都の人口が1353万人、埼玉県が734万人、千葉権が625万人で、合計すると2712万人です。これに近い人数が減るのですから、驚きです。こんな世界がもうすぐやってくるのです。
・人口が減少する一方、在留外国人の数は増えつづけます。2018年の時点で、日本の総人口に占める在留外国人の割合は2パーセントですが、30年後、この数字は10パーセントに届く勢いで伸びることでしょう。
東京都だけでも、すでに50万人を超えています。
・要介護。この言葉を聞くだけでも、自分が年寄りになったことを感じてしまいますが、2000年にスタートした介護保険の利用者数は、増加の一途をたどっています。
団塊の世代が後期高齢者になると、給付に必要な額も増え、介護保険料が値上げされるでしょう。介護の現場では人手不足が深刻になることは間違いありません。
・在留外国人と高齢者は今後も増加していきます。ひとりひとりが意識を少し変えれば、日本の未来に光が見えてきます。
<●マスコミから建設業界まで、多くの業界で顧客と働き手が不足する>
・人ひとりの生きる力が日本を変えていきます。厳しい現実に直面したときほど、思慮やたくましさが発揮されることでしょう。
<●祖霊信仰と自然神崇拝からはじまった日本の宗教はどこへいく?>
・寺院については、お檀家さんのお布施や喜捨で維持できた時代は遠い昔になり、一部の寺院だけが残る時代が到来します。
・今後の日本では宗教観が変化していきますが、葬儀は仏式が好まれると思います。イスラム教も日本社会に浸透していくことでしょう。
<●保険制度に垂れ込める暗雲を吹き払う方法はあるのか?>
・消費税は、すぐに13パーセントになり、やがて15パーセントになることでしょう。
国民年金や厚生年金も、人口が減るために、老後の生活の支えとはいえなくなると思います。年金を支給するには保険料を納めてくれる人たちが必要ですが、その数が減少するのですから、日本の年金の未来は、心配の種が花を咲かせそうです。
・少子化の影響で、大学の経営が厳しくなることから、私立大学は授業料をアップせざるをえなくなり、廃校する大学も出てくるのが見えています。それ以外の学校も、姿を消す数が年ごとに増えていきます。
・保険制度を維持して暮らしの安心を得るには、働き手を増やし、勤労意欲を高めることが大切です。日本人の学力が下がらないよう、見守る必要もあります。
<●変わりゆく農水産業の世界と、迫りくる「水」の問題>
・10年後の農業界は悲しすぎます。
後継者のいない農家がこの先どんどん増えると、スーパーマーケットに並ぶ生野菜は高値になります。耕作放棄地が増えれば増えるほど、私たちの食が危うくなるのです。
・水産資源を見ても、海水の温度が上がるため、今までどおりとはいかなくなるかもしれません。来遊量の変動が、水産業界泣かせになるのがわかります。
・人間は、ほかの生物とは違い、「揚げる、焼く、蒸す、煮る」などの調理法を手に入れています。味付けにもさまざまな工夫を凝らして食を楽しみます。食事の時間は、体と心がひとつになる喜びの時間です。
・食文化が変わっても、食を楽しむ感性は忘れないでください。食の時間が喜びの時間になれば、心身が健やかさを増し、生きる力が湧いてきます。
<●米軍駐留費の負担割合は、今後も駐留国中でトップを独走>
・防衛費は6年連続で上昇し、過去最大を記録しました。国が税金をどう使っているのか。ひとりひとりが理解し、政治参加をすることが重要です。
<●日本経済を元気にする特効薬はどこにあるのか?>
・日本の借金総額はGDPの200パーセント超。まずは、これを自覚することがスタート地点です。武器輸出をする日本にだけはなってほしくありません。
<●川や山に手を加えたことが、地震の被害を大きくする?>
・2020年から56年後の2076年には、さらに変化していることでしょう。イスラム教徒の人々が日本に増え、日本人との結婚が進み、新しい文化が広がります。同時に、世界中のさまざまな文化が日本中に広がっていきそうです。
・自然界が、自然界の理論でつくりあげた山や川は、人間が踏み込める領域ではありません。人間同士の絆や触れあいは、未来に向けて立て直しましょう。
<●人の手によって海岸が変貌し、砂浜が消滅の危機に瀕している>
・海岸の変化は、人間に多くのことを教えてくれます。海岸が変わることの意味をしっかりと心に刻んでおいてほしいのです。
<●ゲリラ豪雨には今後も要警戒、盆地では寒暖差がより激しくなる>
・過去に河川の氾濫に見まわれた平坦で低い土地にお住いの方は、今後、豪雨が降ったときの対策をお考えになってください。
・国が指定した川が一級河川、都道府県が指名した川が二級河川です。日本に河川がどれだけあるのかはわかりませんが、ゲリラ豪雨がいつどこで発生して、河川を氾濫させてもおかしくない時期を迎えました。
・雨による被害は、日本中のどこかで毎年、発生することでしょう。
・過去に氾濫したことのある河川の近くや三角州に住んでいる人は、川の状況を調べて豪雨のときの備えをしてください。
<●温暖化や気候変動によって、地球が大きく変わろうとしている>
・森林が伐採され、熱帯雨林が消失しつつあります。砂漠化も深刻化しているのですが、日本人にはなかなか実感が湧きません。これからは気候の変動が長期化することでしょう。
生態系も、温暖化によって変化していくでしょう。
火山活動は活発になり、氷期が日本に到来する日も、遠い未来とはいえやってきます。
それより近未来に、小惑星が地球に衝突する日が、必ずくる気がしています。
地上からの観測で、直径1キロ以上の小惑星なら見つけられるといわれています。小惑星を発見してから、その軌道をなんらかの方法で変えることや、小惑星そのものを破壊することはできるかもしれませんが、地球に住む人々にとっては一大事です。
もしも小惑星が地球に衝突したら、日本列島は消滅します。地磁気の逆転も起きることでしょう。
(※)NASAによれば、直径500メートルの巨大小惑星「ベンヌ」が、2135年9月22日に地球に衝突する可能性があるという。
・私たちは気づきはじめました。異常気象がもう異常気象ではなく、当たり前になりつつあることに、です。
今、私に見えるのは、時速240キロ以上の風が吹く光景です。地球が人類への警告を発しているかのようです。
中東は大雪に見まわれ、干ばつは深刻な食糧不足を生み、洪水は数千人規模の死者を出し、高温と小雨の地が増え、大地は揺れ、噴火の勢いは増していきます。けっして大げさではなく、このような世界がこれからもつづいていくのです。
温暖化は、休憩してくれそうにありません。温暖化を防止する方法はもちろんありますが、森林はこれからも減少します。森林が伐採された土壌からは二酸化炭素が発生して、温暖化を増進させます。
・南極のオゾンホールは拡大をつづけています。日本でも、強い紫外線が原因となる病気が、これから深刻化すると思います。
皮膚がんが増加するでしょう。
白内障は、もはや高齢者の病気ではないので、若い世代も気をつけないといけません。
免疫力が低下し、ヘルペスや感染症も増えていきます。
これからの30年に、最も気をつけるべきは紫外線です。この紫外線は、植物プランクトンにも大きな影響を与えるため、海に生息する魚介類も変化していきます。
・今の世に生まれてきた人たちが、何を感じ、何を学ぶかで未来が変わります。地球人として対策を考えていきたいものです。
<●地震大国・日本は今後も揺れる! 過去の事例から学ぶべきことは?>
・地震警報が鳴り響いた数秒後に、地震が発生します。数秒しかなくても、身の安全は確保できます。頭を守ることが基本です。火をとめるのは、身の安全を確保してからにしてください。避難時には、ブレーカーを落とすことを忘れずに。それと、車へ避難するのは、安全とは限らないことも覚えておいてください。
・災害時の必須アイテムは、必ず用意しておきましょう。
・大地震は同じようなパターンでくり返されます。だからこそ、過去の体験から学ぶことができるはずです。いつくるかと怯える前に、事前の備えをしっかりと。
<●海底の動きが活性化している! プレートの境界と活断層に要注意>
・地球を見ると、陸地だけではなく海底でも活動が強まっていることがわかります。
・アメリカでは超大型ハリケーンが立てつづけに発生し、カリブ海沿岸地域は悲しみに包まれました。竜巻の数も多かったのです。
・私たちの生活を脅かす自然災害。これからも油断は大敵です。
・津波に襲われると、犠牲者の数が増えます。
今後、南海地震が発生すると、津波が心配です。紀伊半島沖から四国沖にかけての地域が気になっています。今後このあたりは、小さな地震でも注意が必要です。
高知県では、高さ18メートルの巨大津波が発生したことがあります。南海地震は2040年までに起きる、いえ、もう少し早くなったような気がしているのです。
日本海側も安心できません。
・この数年、日本の夏は猛暑だったり冷夏だったりと、さまざまな顔を見せています。異常気象が当たり前になってしまいました。
偏西風の蛇行がもたらすものとは何でしょう。これからも自然災害はしばしば起こります。
光化学スモッグや集中豪雨にも気をつけねばなりません。
・自然災害は、これからも油断大敵です「今、生きている」と自分に強くいい聞かせると、次に取るべき行動が見えてきます。
<世界を見ると日本が見える>
<宗教、宗派、民族間の対立は、これからますます過激になる>
・洪水はあっという間に街をのみ込み、大津波は太平洋を越えて日本列島に到達するでしょう。大噴火は恐怖の音を轟かせて人々を襲い、台風やハリケーンは大型化し、竜巻は人家を天高く持ち上げるのです。
・世界はふたたび戦乱の時代を迎えるかもしれません。宗教戦争の陰で闇の権力者たちが商売をはじめるでしょう。2100年にはイスラム教徒が最大勢力になります。
<アメリカ① 南シナ海において米中間の緊張が高まる>
・歴史をふり変えると、宗教が絡む戦争の多いこと。今後もこの問題はつづくでしょう。憎悪がむきだしにされたテロも多発します。これからの世界は、宗教戦争がさらに激化する時代を迎えるのです。悲しいことですが、宗教には戦争がつきものです。
<アメリカ② リーマンショックより大きな波がくる⁉>
・日本はこれからもアメリカに振り回されるのでしょう。そのなかで日本政府が税金をどう使うのかを国民がしっかり見ていないと、いずれわが身に返ってきます。
・ローン問題、薬物依存症、貿易赤字……。
日本が巻き込まれて痛手を負うことのないよう、アメリカ経済の今後を注視して対策を講じるべきです。
<アメリカ③ 西海岸の「沈み込み帯」で大地震が発生?>
・北米で大地震が起きると、日本を津波が直撃します。太平洋を横断して本州に到達。「まさか」という言葉は、もはや存在しない時代です。
・アメリカの大災害は、日本にも大きな影響を与えます。大難を小難にするには、自然界や地球への感謝の気持ちを忘れずに。
<中国① 日米が「野望」にのみ込まれる?>
・近未来には中国系アメリカ人の大統領が出現しそう。尖閣諸島周辺からも目が話せません。国民の不満が高まりつつある中国の次の一手は?
<中国② 習近平が目指すのは共産党の独裁政権>
・中国が、ますます自由のない国へと歩を進めようとしているのなら、一般国民には自由主義を見せてはいるものの、やはり共産党一色の独裁政権に染めあげることが、政府の目的であるように思います。
しかし、このまま共産主義がまかり通るとは思えません。
・中国政府が監視の目を光らせるなか、それをかいくぐって新たな天安門事件が勃発?習近平は、アメリカの裏の力を断ち切れないでしょう。
<中国③ 人民元とドルが結託して世界を変えていく>
・アメリカや東南アジアの国々に共産党という企業が手を伸ばしています。アメリカの大富豪たちは中国の国有企業と手を組むでしょう。
<中国④ 人民元が国際通貨となる日が近づいている>
・習近平の狙いは、中国を世界の中央銀行にすること。巻き返しを狙うアメリカが、裏から人民元の地位を下げようとする可能性あり。
<中国⑤ インタ―ネット時代の到来が一党支配を阻む>
・IT社会に生きる人々が毛沢東思想から離れていきます。習近平が毛沢東の神格化を推進しても、いずれは方向転換を余儀なくされるでしょう。
<ロシア① 平均寿命の短さと少子化が大きな課題>
・ロシアにおいては、平均寿命が最大の懸案事項です。現在の平均寿命は、男性が66歳、女性が77歳。
・少子化対策を打ちだしたものの、ロシア経済は低迷が長引く気配あり。欧米が射程距離に入る核ミサイル開発の行方は?
<ロシア② プーチン大統領の夢は地中海横断!>
・エリツィン大統領の代行をしてから約20年間、ロシア連邦を牛耳ってきました。プーチン大統領の夢は、ヨーロッパからアフリカまで連なっています。
<ロシア③ 米中露の裏のつながりが世界を変える>
・人類は、戦争が好きな動物なのかもしれません。
人類の歴史が戦争で彩られているのを見ると、宗教とのアンバランスを感じずにはいられません。
革命という名の戦争であっても、「戦」という文字がついていれば、多くの命が奪われた証拠です。
・私たちは、国同士の裏のつながりを見ることができませんが、表面だけを見ていると、時代から取り残されます。
・ソ連とアメリカは裏でつながっていた?ロシアと中国は日米を意識した合同軍事演習を実施。表面だけを見ていると、時代から取り残されます。
<北朝鮮 国の未来を左右するのは闇の勢力か>
・私が感じることはひとつ。「今後、独裁国家は30年以内にすべて崩壊する」 このことに尽きます。
・孤独を深める独裁者は、わが身だけを守るでしょう。損得勘定で動く闇の勢力が北朝鮮を変えていきます。日本が巻き添えになる可能性もあります。
<未来のための処方箋>
<昭和をふり変えることで、日本人が失ったものを思いだせる>
・人類の歴史は、どのような困難でも乗り越えていく人間力のすごさにあふれています。昭和をふり返り、家族のあり方を見直してはどうでしょう。
<自分がどれだけ「不思議」かを知ると、見えない力が実感できる>
・これから先は何が起こっても、ご自分の不思議な底力を信じ、「地球にたったひとりしかいない自分」を自覚してお過ごしください。
あなたが体験することは、すべてあなたしかできない体験で、それこそが不思議な世界なのです。
人生は、終わりがくるまで「不思議」は詰まっているから、面白いのです。
・地球上の生き物で「思考」を手に入れたのは人間だけ。この世にたったひとりしかいない自分の底力を自覚すれば、不思議な世界の扉が開きます。
<「生きたい」と思う気持ちが困難を乗り越える力となる>
・近未来には試練が待ち受けているとしても、日本の底力は、これからが見せどきです。未来の子供たちのためにも、笑顔の時間を増やしましょう。
<自分が本当は何がほしいのかをじっくりと考えてみる>
・1年なんて、あっと言う間です。生きているから、感じられることばかり。日々の暮らしに必要な消耗品と、私なら、眼鏡と原稿用紙と鉛筆と消しゴムがあればよいのです。音楽も、毎日ご苦労様といいたくなるくらい、聴きたいだけ聴いています。あとは健康なら十分。
・本当に必要なものは意外と少ないはず。「ほしい、ほしい」という思いに振り回されるより、身近にある品物や自分を生かす食べ物に感謝を。
<今生きていることを喜ぶと、生きる力も運気も高まる>
・自分の運気をいちばん上げられるのは自分自身。人生には「今」というときしかありません。「今生きている」、このことを自覚して過ごしましょう。
『2050年の日本列島大予測』
36年後のニッポンを知れば2014年がわかる
佐藤優 監修 普遊舎 2014/1/17
<2050年までの日本と世界年表>
<2019年3月 新国立競技場で建て替え完成>
<2020年7月 東京で夏季オリンピックを開催>
11月 国際核融合実験炉(ITER)で、プラズマ実験を開始
12月 小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に帰還
(2020年頃)ロシア、日本への天然ガス供給基地を極東に建設の計画
(春)東京オリンピックの開幕前に8K画質のテレビ放送を開始
(年度内)新東名高速道路の全区間が開通
・首都圏3環状道路が、接続
・中央リニア新幹線を一部試験開業
・ゆりかもめを延伸
・有明などの臨海エリアにスポーツ施設を新設
・国際宇宙ステーションの運用が終了
・中国が独自の宇宙ステーションを建設
・日本のJAXAが「H3ロケット」を初打ち上げ
・新宿駅と駅前の大規模な改良工事が終了
<2021年3月 3・11東日本大震災から丸10年を迎え、期間限定の「復興庁」を廃止>
(目処)インドの人口が14億人に達し、中国の人口を上回り世界一に(国連予測)
(年度内)福島第一原発で、核燃料デブリの除去作業を開始(予定)
<2022年6月 カタールでサッカー・ワールドカップを開催>
(以降)在日米軍の沖縄・普天間基地を日本へ返還(辺野古基地への移転が前提)
(年度内)ドイツが国内の原子力発電所を全廃
<2023年 (年度内)新名神高速道路の全区間が開通>
<2025年(頃)世界の人口が80億人に達する(国連予測)>
(頃)国際通貨体制が「ドル・ユーロ・人民元」で3極化する(世界銀行予測)
・中国が名目GDP値でアメリカを抜き、世界1位になる(ゴールドマン・サックス予測)
・大深度地下に新東京駅を建設し、羽田・成田空港と直通(浅草線短絡新線)
(年度内)北陸新幹線を「金沢―敦賀」区間まで延伸
・世界最高層ビルがUAEに完成
(以降)在日米軍の沖縄・牧港補給地区を日本へ返還
<2026年(年度内)渋谷駅と駅前の大規模改良工事が終了>
(年度内)日本の人口が1億2000万人を割り込む(総務省予測)
(目処)バルセロナの世界遺産「サクラダ・ファミリア」が完成
<2027年3月 国際核融合実験炉でD-T反応による核融合反応を開始>
(年度内)中央リニア新幹線が開業
<2028年6月 日韓大陸棚協定が失効>
(以降)在日米軍の沖縄・那覇港湾施設を日本へ返還
<2030年(頃)インドが名目GDP値で日本を抜き、世界3位になる(ゴールドマン・サックス予測)>
<2035年(頃)「2030年代半ばに有人火星探査を行う」(アメリカ政府)>
(年度内)北海道新幹線を「新函館――札幌」区間まで延伸
<2040年(頃)夏の北極海に氷がほとんどなくなる(米国立大気研究センター)>
・人類の夢、核融合炉は2040年の実用化を目指す!
<2042年(年度内) 日本の65歳以上人口が最多期【3878万人】を迎え、約4割が高齢者に(総務省予測)>
<2045年12月 セヴァストポリ軍港の駐留期間が終了>
(頃)コンピューターの知能が全人類を超える(2045年問題)
(年度内)中央リニア新幹線を延伸
<2047年7月 香港・特別行政区の設置期間が終了>
<2048年(年度内)日本の人口が1億人を割り込む(総務省予測)>
<2049年12月 マカオ・特別行政区の設置期間が終了>
(年度内)昭和時代に生まれた者が全員60歳以上になり、平成生まれの60歳以上の「高齢者」が出現する
<2050年12月 バイコヌール宇宙基地の租借期間が終了>
(頃)・各国GDP予測「中国24.5/米国24.0/インド14.4/日本4.1兆ドル」(日本経団連)
・福島第一原発の廃炉作業を完了(予定)
・対策を取らなければ世界の水害被害総額は約98兆円に達する見込み
・日本では温暖化の影響による海面上昇の影響で、台風による高潮と満潮が重なると約4m水位が上昇、水没危機地帯が増す
・日本の再生可能エネルギー発電が占める割合が70%台に
・日本とトルコが同盟国となり、トルコで戦争が勃発、大戦へ発展(『100年予測』より)
<「人口問題」が中国を押しつぶす ⁉>
<新興国を襲う少子高齢化という病>
<2050年にも残る一人っ子政策の影響>
・特に10億を超える人口を擁する中国が少子高齢化問題に直面した時のダメージとインパクトは並大抵ではない。
・現在、中国の一人っ子政策は全土で規制緩和に向かっている。
・スタートから30年あまり経った一人っ子政策は、中国に根づいてしまった。その政策の影で、二人目の子として生まれた子どもたちは黒孩子(クロヘイズ)と呼ばれる。
210年に中国国家統計局が行った人口調査では、戸籍を持たない人の数が1300万人に及び、その大半が黒孩子だったという。黒孩子は戸籍上存在しない事になっているため国民として認められておらず、学校教育や医療などの行政サービスを受けることができない。そのため、第2子を作ることは中国でタブー化してしまった。
<外国人労働者増で社会が変貌>
<日本語は外国人労働者には最大の参入障壁となる>
・TPPが締結されれば、労働者も国家間を自由に移動できるようになる。その結果、2050年の日本には外国人労働者が大量に流入していると予想される。
<日本は大量の外国人労働者を受け入れることができるか?>
・少子高齢化で労働人口が減少し続ける日本は、海外労働者を受け入れなければ働き手もおらず、介護サービス、工場や建設はもちろん、税金などの収入減で社会保障も維持することが難しくなる。
企業の代表となる経団連は「多様な価値観・発想力による組織の活性化、国際競争力の観点からわが国の多くの企業にとって、グローバルな人材マーケットから優秀な人材を獲得することが急務」と提言。早くから海外労働者の受け入れには積極的な姿勢を見せている。
しかし、現在の日本の体制下で大量の外国人労働者を受け入れることは、経済・政治・文化においても大きな混乱を招くことが容易に予想できる。
・外国人労働者は、家賃の安い住居を求めて、自然と交通インフラが整っている郊外に集中する。そして街の一角で同じ国や、同じ宗教同士が集まり、独自のコミュニティーを形成することが予想される。
地方自治体や継続的に郊外に住む少数の日本人移住者にとって、変貌する地域社会、経済環境、政治、文化、宗教、教育、犯罪などへの対策はこれからの懸念事項だ。
外国人が多い企業や地域では公用語も問題になる。それに対する抜本的な対策と対応は、当然のごとく国に判断を求めることになる。
2050年にもなれば、一時就労ビザで働く外国人と日本人間の子どもや、日本に帰化した外国人労働者の子どもなど、在日2世問題も多国籍化するだろう。と同時に、税金から社会保障、また保険の問題、そして参政権なども社会問題として浮上してくるはずだ。
<TPP締結で日本は破滅する? 母国なき富裕層と優秀人材の海外流出>
・高額課税を嫌い、ためらいなく母国を棄てる新富裕層、企業や研究所の冷遇を理由に外資系企業やアメリカの有名大学ラボに移籍する高度な知識を持った人材「富と知の海外流出」は、日本の損失でしかない。これを食い止めなければ2050年の日本は有力な武器を失っていることになる。
<低課税を求めて海外へ流出する新富裕層たちが止まらない>
・IT系や金融系事業の起業に成功し、若くして莫大な資産を手に入れた新富裕層たち、彼らの低税率の国々への移住に拍車がかかっている。たとえば、シンガポールは金融機関を通じた運用益は非課税。高所得税率は最大で26%と日本よりも低税率で、高所得者の得る恩恵は大きい。そのため日本からの移住者は年間1000人にも及ぶという。これは当然、日本に収まる税金が減ることを意味している。