小さい「平和の少女像」と-148
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#小さい平和の少女像injapan
#表現の不自由展その後再開
(ペンネーム/758_AGAINST_RACISM_WITH_TOKYO)
連作名/「私は差別を許さないマスメディアを必要とします。」
The series of photographs “I need the mass media which does not permit
discrimination.”
写真名 NHK放送センター(第1番/写真連作)
NHK Broadcasting Center (The first photograph of the series)
写真名 TBSテレビ(第2番/写真連作)
Tokyo Broadcasting System Television (The second photograph of the series)
写真名 小学館(第3番/写真連作)
Shougakukan(The third photograph of the series)
写真名 日本テレビ(第4番/写真連作)
Japan Television (The fourth photograph of the series)
写真名 日本経済新聞社東京本社(第5番/写真連作)
The Nihon Keizai Shimbun Tokyo head office (The fifth photograph of the
series)
写真名 産経新聞社東京本社(第6番/写真連作)
The Sankei Shimbun Tokyo head office (The sixth photograph of the series)
写真名 読売新聞社東京本社(第7番/写真連作)
The Yomiuri Shimbun Tokyo head office (The seventh photograph of the series)
写真名 東京メトロポリタンテレビジョン(第8番/写真連作)
Tokyo MX Television(The eighth photograph of the series)
写真名 東京FM(第9番/写真連作)
Tokyo FM Broadcasting (The ninth photograph of the series)
写真名 NHKホール(第10番/写真連作)
NHK Hall (The tenth photograph of the series)
(ペンネーム/758_against_racism_with_tokyo)
またまた、長文(6,182文字)ご容赦ください。
◆連作に寄せて〔次の書籍から抜粋して引用する/書籍「知恵の小径~文字でたどる
アジアの歴史」(編修・発行)公益財団法人東洋文庫〕
来し方を振り返ることができない者は行くべき先に辿り着けない/タガログ語
歴史を書くことは、歴史を作ることほど重要である/トルコ語
暴力は弱者の武器であり、非暴力は強者の武器である(ガンディー)/ヒンディー語
愚者は学ぶことを恥じとし、賢者は学ばないことを恥とする/チベット語
▼▼「自国の歴史・文化などが最もすぐれていると信じ行動する」★人たちは、差別を
あおります。「偏見と敵意と憎悪を掻き立てつづけ※」ます。残念ながら、差別をあお
れば、あおる程に差別をあおる発言をした政治家の支持率があがるとされています。
ネット、テレビなど情報はあふれていますが、私自身が読み解く力を身につけなけれ
ば、「良心を麻痺させ、それは自分の権限外だとし、目を背け、沈黙する※」ことにな
りかねないと考えます。ヘイト・スピーチに刑事罰を科す川崎市条例案のパブリック・
コメント結果は11月に公表される予定です。スポーツ選手のヘイト・スピーチを罰す
る法律を持つ国があります。差別を公然と宣伝する印刷物などの製造、記録、所持を
罰する法律を持つ国があります。政治家のヘイト・スピーチを罰する法律を持つ国も
あります。しかし一方で、つぎのようなこともありました。関東大震災発生のあとに
あたる1923年「9月6日に制定された『治安維持令』は、扇動・浮説の流布を重罰をもっ
て取り締まるもので、一見朝鮮人暴徒の流言を取り締まるもののように見えますし、
おそらく政府は、そのようなものとして諸外国に映ることを期待していたのでしょ
う。しかし実態は、朝鮮人等虐殺についての言説を圧殺するために使われたのです。
また、その内容には、直前の国会で審議未了に終わった〈過激社会主義取締法案〉の
中身が盛り込まれていました。この勅令は、1928年の治安維持法改正時、弾圧法体系
の完成時に、附則をもって廃止されることからもわかるようにプレ治安維持法だった
のです」(書籍「布施辰治と朝鮮」/発行・高麗博物館)。戦前には、なかったヘイト・ス
ピーチという捉え方が登場しています。マイノリティーの表現の自由を守るために日
本において日本政府に対して、私ができることが何か考え、発言しなければならない
ときが来ていると考えています。
※「新版/荒れ野の40年/ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周記念演説」(岩波
ブックレットNo.767)
▼▼書籍「ヘイト・スピーチ法原論~ヘイト・スピーチを受けない権利」(前田朗氏著/
三一書房/2019年1月7日第一版第一刷発行)では、ヘイト・クライムとヘイト・スピー
チに関する言葉の定義、世界での刑事規制の状況、憲法論などが次の通り紹介されて
います。
▼18ページ「ヘイト・スピーチを論じる際、ヘイト・クライムとヘイト・スピーチの関係
を適切に把握すること、ヘイト・クライム/ヘイト・スピーチが差別と暴力の文脈で生
じること、ヘイトを放置しておくと深刻な大規模人権侵害事件に発展しかねないこと
の認識が必要不可欠である。(略)本書では(略) ヘイト・クライムは主に差別的動機に
よる暴力犯罪を指し、ヘイト・スピーチは主に差別的表現や差別の扇動に焦点を当て
た言葉であるが、これらについて国際的に統一された定義があるわけではなく、また
両者は重なり合う。(略) ヘイト・スピーチをめぐる議論の中で、しばしばこれが差別
の一形態であることが忘れられる。国家には差別をなくす努力義務があるはずだが、
ヘイトについてはその義務を見失った議論が目立つ。(略)差別、暴力、煽動の関連を
的確に把握しながら、その定義、被害実態、行為類型を論じていく必要がある。」
▼65ページ「(略)刑事規制について、ヒューマンライツ・ナウの提言は次のように述べ
る。/『ヘイト・スピーチに対する刑事規制は国家による濫用の危険があるため、構
成要件の具体的内容については慎重に検討する必要がある。しかし、一般的勧告三五
も指摘するとおり、重大なヘイト・スピーチについては、刑事規制をもって対応すべ
きである。』/適切かつ的確な内容である。世界の百数十ヵ国にヘイト・スピーチ刑
事規制があり、その多くが基本法である刑法典に規定されていることが明らかになっ
ている。これらに学びつつ、犯罪成立要件を確定することが可能である。(略)」
▼186ページ「ヘイト・スピーチの議論では、従来ややもすると憲法の基本原理をない
がしろにして、憲法21条の表現の自由の解釈論だけを優先する傾向が強い。しかし、
ヘイト・スピーチの規制をめぐる憲法上の主要論点は、表現の自由に限られるもので
はない。日本国憲法が予定する民主主義とは何か。人間の尊厳や人格権をどのように
位置付けるか。基本原理に照らして検討することが不可欠である。」
▼266ページ「(略)国連人権理事会によると、レイシズムは民主主義と両立しない。そ
れゆえレイシズムの具体的形態であるヘイト・スピーチは民主主義と両立しない。ヘ
イトスピーチを容認・放置すると民主主義の基礎を掘り崩すことになる。(略)」
▼▼私が高校生のときに学んだ日本史教科書〔新詳説日本史(1990年3月5日発行/株
式会社山川出版社)〕に次のような記述があります。(*、●、■は私が挿入しまし
た)
▼306ページ/関東大震災の混乱/1923年(大正12年)9月1日(略)大地震が発生し、
(略)地震と火災による大混乱のなかで、「朝鮮人が暴動を起こした、放火した」といっ
た流言*がとびかい、政府は戒厳令を公布して軍隊・警察を動員した他、住民に自警
団をつくらせた。関東全域で徹底的な「朝鮮人狩り」が行われ、恐怖心にかられた民衆
や一部の官憲によって、数千人の朝鮮人と約200人の中国人が殺害された。亀戸署管
内では軍隊によって9人の労働運動指導者が殺され、また憲兵によって大杉栄が殺さ
れ、無政府主義運動は大打撃をこうむった。
▼317ページ/政党内閣の崩壊/ロンドン軍縮会議・満州事変などをきっかけに、軍部
の青年将校や右翼●の急進的な国家改造運動は急速に活発となり、1931年(昭和6)に
は三月事件、十月事件がおこった(いずれも未遂)。翌年の2~3月には井上日昭のひき
いる右翼●の血盟団員が井上準之助前蔵相・団琢磨三井財閥幹部を暗殺し(血盟団事
件)、5月15日には海軍青年将校の一団が犬飼首相を射殺する(五・一五事件)という事
件があいついだ。(改行)これらの青年将校および右翼●は、日本のゆきづまりが元
老・重臣・財閥・政党などの支配層の無能と腐敗にあるとして、これらをたおして軍中
心の強力な内閣をつくり、内外政策の大転換をはかろうとしたのである。この一連の
直接行動は支配層をおびやかし(略)た。(略)これ以後、政治における政党の力は次第
に小さくなり、逆に軍部と反既成政党・現状打破・革新を主張する勢力(「右翼●・革
新」)とが政治的発言力を増大させていった。(略)
▼321ページ/二・二六事件と三国防共協定/政治的な発言権をました陸軍内の派閥対
立もからんで、1936年(昭和11年)2月26日、北一輝の思想的影響をうけていた一部の
陸軍青年将校が、約1400名の兵をひきいて首相官邸・警視庁などをおそい、高橋是清
蔵相・斎藤実内務大臣・渡辺錠太郎陸軍教育総監らを殺害するに至った(二・二六事
件)。この国家改造を目指したクーデター■は失敗し、鎮圧されたが、このあと岡田
内閣にかわった広田弘毅内閣は、閣僚の人選・軍備拡大などの政策について軍の要求
をいれてかろうじて成立し、以後の諸内閣に対する軍の介入の端緒をつくった。(略)
▼参考までに五・一五事件(1932年)よりも前にあたる1929年には次の事件もありまし
た。〔「無差別・平等の医療をめざして/上巻」(2012年2月20日発行)38ページ〕(●は
私が挿入しました)
山本宣治(通称・山宣)は東大を苦学の上卒業し、同志社大学で教鞭を執っていた生物
学者である。(略)天皇制政府は、最高刑を死刑とする治安維持法改悪案を出したが、
審議未了となったため、天皇の緊急勅令を発表し、1929年3月5日に開会された議会に
事後承認案が出されるに至った。この改悪案に国会議員の中でただ一人反対した山宣
は(略)議会開催日の3月5日夜、定宿で右翼●団体員黒田保久二の手によって暗殺され
た。
▼次の言葉について「角川国語辞典」(1985年331版発行)から抜粋して引用します。
うは【右派】/右翼の党派。保守的党派。党内の保守派。
●うよく【右翼】/④保守主義・国粋主義の団体(人)。右派。
■クーデター/権力の拡大や政権の掌握のため、急激な非合法手段をとること。
★こくすい・しゅぎ/国粋主義/自国の歴史・文化などが最もすぐれていると信じ行動
する主義。
はんどう・てき/反動的/歴史の潮流に逆行して、進歩をはばもうとする傾向。
ほしゅ・しゅぎ/保守主義/旧来の伝統・風習の維持を目的とする主義。
*りゅうげん/流言/出所のはっきりしないうわさ。根拠のない、いいふらし。
▼▼朝鮮人に対する流言*を含めた差別は過去のことではありません。マス・メディ
アで取り上げられることは少ないですが、現在も続いています。映画「100年の差別~
その闘いの記録/アイたちの学校」〔監督・高賛侑(コウ・チャニュウ)氏/2019年4月1
日パンフレット初版発行/「監督インタビュー」〕より抜粋して引用します。
(略)/在日朝鮮人は約100年にわたって民族差別に苦しめられてきました。中でも最
も重要なのは民族教育差別です。なぜなら、民族教育差別は人権を踏みにじるだけで
なく、民族抹殺政策につながるからです。/私は(略)在日朝鮮人差別問題を他の国に
居住する在外コリアンの状況と比較し(略)その過程で日本における差別は次元が異な
ることを発見しました。それは、他国においても肌の色や文化の違いによる感情的な
差別が皆無とは言えないが、日本では国家が法律や制度によって差別を行っていると
いうことです。/そんな中でも、1990年代にはインターハイ出場権、JR通学定期券、
国立大学受験を巡って、日本社会に「子どもの世界に差別を持ち込むな」という世論が
沸き上がり、徐々に改善されてきました。(略)ところが21世紀に入り、高校無償化問
題を契機に歴史の歯車が逆回転してしまいました。その最大の原因に一つは、朝鮮学
校に対する無知や偏見が増殖されてきたからだと思います。(略)
▼(「朝鮮学校物語/あなたのとなりの『もうひとつの学校』」36ページ/花伝社/
2018年3月15日初版第3刷)
Q8.朝鮮学校に対する差別の状況を、国際社会はどうみているのでしょうか?
A.日本が批准した国際人権諸条約のうち、教育の権利を差別なく平等に保障するよう
明記しれている社会権規約、自由権規約、子どもの権利条約、人種差別撤廃条約など
の遵守状況を審査する各委員会は、日本審査後に発表する「総括所見」のなかで朝鮮学
校に対する差別の是正を求める勧告をたびたび出してきました。(略)高校無償化から
の朝鮮学校排除問題に関しては(略)2013年4月に開催された社会権規約委員会では、
全委員を代表してシン・スヘ委員が「高校無償化」は教育に対する平等を保障するもの
であり、朝鮮高校の生徒たちと拉致問題の間には何の関係もなく、生徒らを排除する
理由にはならないと鋭く指摘するとともに、日本政府の措置は日本で生まれ育った子
どもたちの教育の権利を奪うことになると厳しく追及しました。(略)しかしながら日
本政府は、朝鮮学校への差別是正を求める国連勧告を、真摯に受け止めてきませんで
した。そればかりか、2013年6月18日に安倍内閣は、国連の勧告は法的な拘束力を持
つものではなく、締約国に従うことを義務づけているものではないとする「答弁書」を
閣議決定したのです。(略)
▼曲「声よ集まれ、歌となれ~ソリヨ モヨラ、ノレヨ オノラ」
「2013年、当時の朝鮮大学生が作詞作曲しました。文部科学省前金曜行動の中で、大
学生やオモニ会、朝鮮高校生たちによって現在に至るまで何度も何度も繰り返し歌わ
れてきました」(この曲の歌詞カードより)。この曲が収録されたCD「私たちの学校、私
たちのふるさと~ウリハッキョ」(東京朝鮮学校中高級学校合唱部)は「朝鮮高校にも無
償化が適用されるよう、運動を行っています。このCDの売上の一部がその運動資金に
充てられ」(CDの案内チラシ他より)ということです。