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ヨーガのある暮らし

インド留学記: バイク購入までの果てしなく長い道のり

2019.09.12 16:28

いきなりですが、

わたくし、元々かなりせっかちな性格なのです。

 

思い立ったらすぐ行動、やることはさっと終わらせたい、全て終わるまでなんだか落ち着かない、終わってすっきり。

待つこと苦手、待たされることも苦手、早く次の行動に移りたい、そうでないと何だか落ち着かない。

そうして、気付かない間にフルに状況に巻き込まれている。そして疲弊。

 

心理学で言うとタイプAの性格です。(アメリカ医師フリードマンとローゼンマンによる理論:QCI試験に出ます、笑)

タイプAは高血圧や高脂血症の割合が高いというのも納得です。

 

そんな私も最近、少しは「忍耐」「待つ」ということが出来るようになってきていたと思っていたのです。

 

しかしインドの求めるこれらのレベルは、日本人の私のレベルを遥かに超えたものでした…

各種手続きの困難さ、オフィスで3時間待つ、待たされた後に急に急かされる、アーサナのクラスに必ず遅れてくる先生を待つ、「2分待って」と言って20分以上戻ってこないのを待つ、外国人1人のアウェイ感に耐える、少しでも弱音を吐こうものなら「大丈夫よ、マラーティーなんて簡単、赤ちゃんでも覚えられるんだから」と、もはや超ネガティブ扱いという逆境に耐える…

 

おそらく私、日本では少なくとも常識は持っているつもりです。

しかし…もはや日本の「常識」の価値観はインドでは「異常」かもしれません。こちらからしたらインドの「常識」は、完全に日本の「異常」です。

 

バイクに関してはインドに来る前から、その利便性を考慮し購入することを決めていました。そのために国際免許も取得し準備。

免許も心も準備万端、大学の事務手続きが落ち着き次第お店にGO!の予定でした。

 

しかしそこに不吉な風が…国際免許をよくよく見てみると、

「4輪はOKだけど2輪はNG」との記載。

日本は普通自動車免許を取得すると付随して原付免許もついてきますが、海外では別に取得が必要な模様。

 

いつもお世話になっているインドのパパに相談:

インドの道路は危ないしあなたが交通ルールを守っても、周りが守らない。

ペトロバイク(ガソリン式)はあまりお勧め出来ない。

むしろバイク自体お勧めではない。

でもそれでも欲しいなら、今は免許なしで買える電動式バイクもあるから、それの方がいいと思う。電動なら新品も55,000rsくらいで買えるから。

でももうちょっと待って、あと10日くらいゆっくり考えた方がいい。

ちょっと調べておくから、と。

 

パパ、ありがとう心配してくれて。

でも…その「あと10日」って、なに?

という疑問を抱えつつ…

少し情報収集をと思いクラスメイトや周囲の人にもお伺い。

 

ビジネス母ちゃん的なクラスメイト:

「電動式は高いよ、私の知り合いの中古バイク屋だったら15,000-20,000rsで買えるよ。」バイクの免許だって簡単、オンラインだよ。友達のエージェント知り合いがいるから連絡してあげるよ。値段だって1,500rs、全部合わせても中古のガソリンの方が安いでしょ。

確かにこれが本当であれば、20,1500rs、電動バイクの半額以下です。

ただ免許取得について私がネットで調べた範疇だと、仮免許を取得し、講習に行き、テストを受けと、トータル1ヶ月以上の道のり。

免許取得の内容が定かではないものの、半額以下ならばありかもしれないと思い、免許について話を進めてもらうことに。

 

しかしその後「なんかね、急に4倍も5倍もの値段言ってきてね、最近交通ルールも変わったからね、私も夫もちょうど免許の書き換え必要だから、他のエージェント探してるところ」とのこと。

明日、明日となり1週間以上…

 

なんだかもう免許大変そうだし、電動バイクでいい様な気が…

電動バイクにほぼ心が傾きつつ…

 

そうこうしているうちに、

インドの庶民派お母さん:

1)ペトロバイクなんて高いし、中古だとすぐ壊れるんだから。メンテナンスも大変。ギア付きの自転車にするといいわ。

とにかく学生は安いことが1番!

ちょっと待ちなさい、決めることを急ぐ必要はないわ。

 

そして数日後…

2)友達が中古のペトロバイク、あげてもいいよって言ってるから来て。

なんだか先日と180度意見が違う気がするのですが…

タダでいただけるのならば、有り難い限りで…

そして約束の日に行ってみると…

3)その友人は「46,000rsで売ってもいいよ」と。

…ですよね、そんな美味しい話がある訳がないですもんね。

そこで庶民派お母さんは「HONDAはいい会社だし、質もいいわ。値段も他よりいいわよ。免許だって即日よ。」

…あれ?お母さん、学生は安いのが1番と言っていたような…

そのまま一緒にバイク免許取得のため、近くのエージェントへ…

そこで言われたのは「外国人は5,000rs。講習のために3回交通局出向く必要あり。テストもあり。しかも講習の日の予約に約1ヶ月かかる。講習日は選べないから、大学の授業を休む必要がある。」と。

インドの母は「これがインドよ、5000rsなんてどこでも一緒の値段、講習3回も行くしかないわ。インド人はみんなやってるんだから。」と、猛烈なプッシュ。

5,000rsって高い気がするし、もはやいつ免許がとれるのかも不明。

ただエージェントの管轄エリアの関係で、詳しい値段は翌日以降にと。

しかし翌日になっても電話連絡来ず…

 

10日待って、毎日待って、それでも急ぐなと言われ、結果全然進まず…。

 

振り出しに戻り、10日待ってと言っていたパパに再度相談。

実は「あんまり電動バイクについては詳しくないのだ」と。

確かに電動バイクは新しいインドの流れでもあり、一般にはペトロバイクが主流。インド政府が電動バイクを推進していることもあり、今後電動バイクが増えるであろう、という見通しの段階。電動バイク経験者は極めて少ないのです。

そして元々娘のように私のことを心配してくれているパパは、バイク購入そのものに対して消極的。おそらく前進には時間がかかりそうな予感です。

 

しかしもう限界なのです…

広いキャンパス内ではメインゲートまで歩くだけで30分かかります。

スーパー片道30分、ヨーガクラス片道40分。リキシャーやタクシーも便利にはなっていますが、値段交渉や、ウーバーの待ち合わせの際の電話連絡の困難さ…

そして他にも課題は山積みなのですから。

 

Miracle5というプネーの会社の電動バイクを使用しているインドの友人に情報収集、Heroという会社のショールームにも連絡。

電動バイクを販売している店舗は限られているようで、5店舗ほど電話をした後にどうにか電動バイク取り扱い店の電話番号をゲット。

 

「Heroの電動は現在2種類、一番安くて54,000rps」

「どの店舗でも電動バイクは2種類だけ、値段も一緒」

 

ほんとうか…?一応念のため他の店舗にも電話。

 

「一番安いので40,000rs」

 

…やっぱり!あるやないかーーーーーい!!!!

…ネットだと34.000rsぐらいから載っているのです。

…数店舗電話したのは正解でした…。

 

電動バイク取り扱い店舗が庶民派お母さんのお家の方面だったので、お母さんに連絡し一緒に来てくれることに。

約束の時間から4時間ほど経過し、やっと店舗へ出発。

 

ただし、そこからは巻き返し。

 

インドのお母さんのお家で一緒になったご家族の旦那さんがエンジニアということもあり、バイクを一緒に選んでくれることに。

値段はやや高くなるもののリチウムバッテリーを選択。

バッテリーをとりは取り外して、部屋の中で充電が出来ます。

そうでなければ、部屋のプラグから駐車場まで延長コードでつなぐ必要があるのです…。旧型のバッテリーやMiracle5だとこのタイプとなります。

 

結局安いバイクはバッテリーが旧式のもの。一つランクをあげての購入で、税込み約53,000rs.

ただ本日はガネーシャお祭りの最終日。

ガネーシャ様の恩恵に預かりお祭り割引2,000rsを受けることができました。

 

しかし最後にインドの洗礼、とどめの一撃…

 

「お取り寄せに“25日”かかります」

 

…開いた口がふさがりませんが、これがインド…。

バイク購入への道は果てしないのです。

おそらく免許をとってから購入していたら、2年が経っているかもしれません。

 

教訓:

・ インドで人にアドバイスを伺う時は、どの立場で意見をくれているのかを、こちらも心得ておく。(値段重視、インドの渋滞問題重視、父目線、その人の普段使っているもの etc…)

・ 相談はしてもそれらを情報として得て、決めるのは後で冷静にするようにする。

・ 同時進行で色々情報を集めながら徐々に決断へ持って行く方がよさそう。結果を早く出そうとするだけストレス度がアップ。全然思うようにことは運ばないのですから。

・ とにかく、期待しないこと…。当てにしないこと…。これはメンタルヘルスにとても重要です。

 

これらの傾向に慣れるのは当面の私の課題となりそうです…。

 

ヘトヘトになって寮に帰ると、寮でトルコ料理のお裾分けに。

とってもとっても美味しかっ

たです。