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わたしのミディアムシップ

2019.09.13 11:43

みなさん、ミディアムシップとは何だと思いますか?

この言葉を聞いて何を想像しますか?

洋服のサイズかな?ステーキの焼き加減?

わたしも初めてミディアムシップという言葉を耳にしたときに頭に浮かんだワードでした。

ミディアムシップを訳すと、霊界通信。

この世とあの世を繋げる霊界通信の仲介役をする人のことを、ミディアムと呼びます。

何だかおどろおどろしい印象を持たれるかもしれませんが、イギリス発祥のミディアムシップは、決して人を驚かせたり怖がらせたりするものではないのです。

始まりは、イギリス人少女から始まりました。詳しくは割愛しますが、霊となった人と意志の疎通が出来る事を発見した事が、始まりです。

わたしは7歳の時に母親を突然事故で失いました。

瞬間湯沸かし器の種火を消し忘れ、しかも換気のために少し開けていた窓から風が吹き込み、種火が消えプロパンガスが一晩中リビングに漏れ続けたのです。

朝一番で起きて来た母は、石油ストーブに火を点けようとマッチを擦りました。

リビングが吹き飛ぶくらいの大きな爆発が起きました。

母は当然全身に火傷を負い、しかもガスを吸い込んでいたために内臓も致命的な損傷を負い、幸か不幸か1週間も生存していました。

わたしたち姉妹と父は、寝室にいたおかげで軽いやけど程度で済みました。

この日から1週間、すべての記憶がスローモーションでしかも客観的なんです。

ひたすら水を飲みたいと訴える母。飲ませても全ての機能を奪われた体は水を飲みこむことも出来ず、すぐに口の端から出て行きます。その水をぬぐい取りながら懸命に看病する祖母の姿を、その繰り返しを、病室の片隅のソファに座り、ただ見つめていました。

涙も出ない。そんな様子のわたしに母の悲惨な状態を理解させようと、ベッド脇まで連れてこられて「お母さんに声をかけなさい、頑張ってて、生き返ってって言いなさい」と言われました。

子供ながらに、なんて残酷な願いだろうと本能で感じていました。

亡くなっても泣かないわたしに、大人たちは何度も

「お母さん、死んだんだよ?わかる?」と言いました。

泣かないと、この言葉を何度も投げかけられると思い、泣いた方がいいんだなと泣いて見せました。

そして亡くなった日の夜、ようやく自宅に戻り床に就きました。

目を閉じると、4人の白い着物を着た人たち(袴をはいていた)が担ぐお神輿が現れました。

お神輿の上には母が乗っていました。

「お母さん!どこに行くの?」と問いかけると

問いには答えず、

「いい子になるのよ。お利口にね。わかった?」と言い、優しい笑みを浮かべて空へ登っていきました。

まるで、かぐや姫のようでした。

ガバーッと起き上がり、リビングにいる大人たちに、

「今、お母さんと会ったよ!包帯、巻いていなかった!いい子になってねってお話したんだよ!」

火傷のために全身を包帯で巻かれていたからです。

わたしのミディアムシップの始まりはこの日からなんです。

この文章を書きながら認識したのは、子供の頃の自分を客観的に見ると、

辛いとか悲しいという感情の真っ只中にいなかったんです。(多分)

この時期を耐えなければならないと静かに感じていました。自分は生きて行かなくちゃならないと。

もちろん、母のことは今でも恋しいし、今でも泣くんですけど、感情がちょっと違うんです。

うまく説明できないんですが・・・。

なので、大人たちの同情がとても嫌でした。

「可哀そうに、まだ小さいのに。」これを言われるたびに、

「だって仕方がないじゃない、これはどうしようもない事なんだから。」と、思っていました。

それからのわたしは、鏡越しによく母の姿を見ました。

「あ!お母さんだ!今、おばあちゃんと一緒にお母さんが写ってた!」

とか嬉々とした口調で言っては、祖母を泣かせたりしていました。

そんなことをしながら、15歳中学生の時です。

学校に行きたくなくて、登校したふりをして誰も居なくなった家に戻った日のことです。

初めて学校をさぼってしまい、ぼーぜんと座り込んでいたら!

玄関から人の気配がするんです。やっべー!父が帰ってきたのかも!と焦ったら・・・

空気が止まるというのか、背後からの強い圧が全身を覆い、耳元で人の気配。

「よしえちゃん・・・よしえちゃん・・・(わたしの名前)」とささやく声。

わたしはフリーズ状態です。何も考えられない、誰??なぜ呼ぶの?

しばらくその空気の中で沈黙と緊張が続き、フッと解けました。

今のは・・・そうだ!お母さんの声だ。懐かしい、優しい声でした。

心配して来てくれたんです。体が暖かく心が軽くなりました。

母の呼びかけは効果絶大でした。

不思議に父からも学校からもお咎めがなく、翌日はいつも通りに登校できました。

お咎めがある・ないというよりも、過剰に反応されなくて良かったです。

そんな時もあるさって。

この後、声を聴けたのはさらに1年後に1度。

今では母の存在は光となり、いつもわたしの傍にいてくれます。

この光はとても暖かくて、とても明るいんです。

なぜこんな事を書いたのかと言うと、ミディアムシップって何をするの?の問いかけが

あまりにも多かったからです。

亡くなった人と繋がってメッセージを貰いますというと、怖いと言われます、そんなことして大丈夫?と。

霊界と繋がると急にわたしが首をガクーッとうなだれて、野太い声で

「わしはお主の背後霊じゃ~言う事を聞け~、そうしないと悪いことが起こるぞ~」と言うのではないかと言われます。

そもそも、日本での霊的世界は、崇め奉るもの・祟られる・願い事を叶えてくれるありがたい存在、と言った生きている人に何かを要求したりと畏怖の念が支配していると感じるので

そのように思うのは仕方ないと思います。

霊=恐怖

霊界と繋がるのは怖い事ではないとお伝えするには、どうしたらいいのかずっと考えていました。

わたし自身の体験したミディアムシップを、読んでいただくことが一番伝えやすいのではないだろうかと、記事にする決心をしました。(母からの提案)

読んでお分かりの通り、苦しい死に方をしても肉体から抜け出た魂は、苦しんではいないという事がご理解いただけたと思います。

実は、この真逆の体験の方が圧倒的に多いんですが。

そうです、恐怖体験。数えるときりがありません。

このエネルギーはとても波動が低く、重くて冷たく感じられます。

生きている人に同調を求め、波動が合う人にくっ付いて生き直そうとしたり、コントロールしようとします。

ミディアムとして鍛錬し始めて3年目を迎えた今、そのようなエネルギーとは同調することはなくなりました。出くわすことはありますが、もう関係ありません。

だからこそ言えるのは、ミディアムシップで繋がるエネルギーはまったく別物です。

あなたと共に生きた霊界に旅立った方は、決して!あなたを怖がらせたり、コントロールしようとする存在ではないのです。

わたしたちミディアムが行なうミディアムシップとは。

あなたを愛するスピリットと繋がり、あなたがより良い人生を歩んでいくためにお助け出来るようにメッセージをいただくこと、ポジティブな愛に包まれたメッセージをお届けすること、です。

そして、あなたが生きる人生はあなただけのもの。

メッセージをどう受け止め、生かしていくのか、大したことなかったわと流すのか、

主導権はあなたが握っています。

この記事が、日本のミディアムシップへの理解を深める一歩となることを願います。