FAG スティレット XF-3 レビュー 2019.09.16 04:21 今回のレビューは、ノンスケール フレームアームズ・ガール より、“FAG スティレット XF-3” です。 FAGの第2弾アイテム、“スティレット“ の事実上のVer.2キット、“スティレット XF-3” が発売されました。 というわけで、轟雷改 Ver.2、ゼルフィカールに続く初期FAGのバージョンアップキット第3弾になります。 XF-3がなにを意味しているのかはわかりませんが(笑) 以前旧サイトにてレビューしたゼルフィカールは、バーゼラルドからの本体部分の変更点がわずかだったのに対し、今回のスティレット XF-3は轟雷改 Ver.2同様、ボディの構造が刷新され、シリーズの最新フォーマットに準じたものになっています。 というか、ごっそり交換されているボディ部分に関しては轟雷改 Ver.2のパーツをほぼそのまま流用。そこに旧スティレットのパーツと、主にオプション類が中心となる新規ランナーを加えたキット構成になっています。 轟雷改 Ver.2に較べて新規のオプションが豊富で、その点だけでもなかなかボリュームがあって満足感のあるアイテムになっているかと思います。 それでは、レビューしていきます。 キットは素組みに一部塗装、艶消しコート、付属の水転写式デカールでの仕上げです。 基本的な構成は旧スティレットに準ずるため、素体モードから武装モードへの組み換えといった、最近のFAGでも定番になりつつある要素はなし。 本体構造を除く旧版からの変更点としては、頭部角飾りの大型化、胸部アーマーの変更、肩アーマーへのオプション追加、背部ブースターユニットの変更などが主なところになります。 また、トレードマークでもあるツインテールはジョイントが可動式(根元に飾りも追加)になり、毛先もふわりと広がったものが新規に付属します。旧版のツインテールもそのまま付属します。 肌色のパーツは轟雷改 Ver.2からの流用で、組んでしまうと基本的にほぼ見えず、ポージングによってはかなりのローアングルでのみ覗ける部分(敢えてどことは言及しません)まできっちりパーツ分割で再現しているところももちろんそのまま踏襲。 開発陣の変態性・・もとい、深いこだわりを感じずにはいられません(笑)。 ただ、それ以外だと各部ウイングの縁のホワイトや肩アーマーなどのネイビーブルー、あとインナーなど、キットをそのまま組むだけでは色の足りない部分がけっこうあります。 今回はできるだけデフォルトのカラーパターンに沿って塗装しております。 また、髪パーツのみ艶消しトップコート。付属のデカールは506のマーキングとパンツの縞のみ貼り付けています。 あ、脛裏のハードポイント塗り分けるの忘れた・・ 交換可能なフェイスパーツはいつも通りに3種が付属。 どれもFAGにしては非常に感情豊かで個性的なものになっています。左向き通常顔 通常といいながら、すでに若干得意げな表情がよいです。正面向き叫び顔 こちらは叫び顔というより驚き顔っぽいですね。 髪に隠れた眉毛も曲線を描いてますし、色々なシチュエーションに使える表情になっているかと思います。目閉じドヤ顔 完全に調子に乗ってます(笑)。 こっそり覗く八重歯もポイント。 相棒(?)の轟雷改が、この娘感情ないんじゃないか? ってくらいの澄まし顔ばかりだったので、けっこう新鮮。 まぁ、スティレットは旧版でもわりといい表情してましたけどね。 そのへんはキャラごとの性格というか、なにかしら設定があるのかもしれません。武装・ギミック スティレットの航空機的なイメージに合わせた豊富な武装、オプションが新規に付属します。スマートガン 単装タイプの狙撃銃。 後部のスライド式アタッチメントを前腕のハードポイントにはめ込み、グリップを握らせることでしっかり保持できます。 メイングリップ、サブグリップが可動し、肩の可動域が広がったことも相まって両手持ちも文字通りスマートに決まります。大型ガトリングガン 旧版のものの、まさしくバージョンアップといった感じの大型のガトリング砲です。 スマートガンと同様の方法で安定した保持が可能。こちらもグリップがわずかですが可動します。 砲身は旧版のガトリングガンのものと交換することも可能です。実は旧版の砲身のほうがわずかに細いものの、長さは若干勝ってたりします。ハンドミサイル 白色成型の新規のものが付属。 パイロンは旧版のものをそのまま使用します。 パイロンはデフォルトで前腕に取り付ける仕様になっているため、前腕の形状に沿って曲線を描いているため、別の場所に取り付ける場合は浅めにしか付かないことがあります。ブレード 降りたたんでの収納が可能な大型ナイフ。 こちらも基本は前腕に取り付けるため、パイロン同様の仕様になっています。オプションブースター デフォルトでは肩アーマーに装着する追加ブースター。 分離してドローンタイプの支援機になるという設定です。 上部の円筒状のパーツは、カメラなのか機関砲なのか・・背部ブースターユニット 旧版から飛躍的に大型化した主推進器。 こちらも分離させて機首部を起こすことで独自飛行が可能という設定で、ランディングギアも付属します。 また、機首部を交換することでドローンタイプとすることも可能。でも、それだとデフォルトの形態はなにタイプになるんでしょう? 旧版のガトリングガン、ハンドミサイルもそのまま付属。 ただしパイロンのみ共用となります。どうせならもう一つくらい付けてくれてもいいのに・・ 素体モード、武装モードの区別はありませんが、各部のパーツ交換で旧スティレットVerとして組むことも可能です。 轟雷改 Ver.2にもあったオマケ要素ですね。 これはこれでロケットのような背部ブースターの造型がけっこう好きです。 なお、轟雷改 Ver.2にはユーザーの嗜好に応じて(笑)交換できる多数の胸部パーツが付属しましたが、今回はなし。 新旧2種のアーマーのほかは、ハードポイントの開いたアタッチメントタイプのものが二つ付属するのみなので、残念に思う人もいるかなぁ。比較画像 まずは旧版と。 前提として、旧版のほうは塗装もデカールの貼り付けも一切していません。なのに、なぜか墨入れはしてる(笑)。 プロポーションの違いは一目瞭然。旧版が随分と幼く見えます。 頭部および腕部、脚部についてはかなりの部分が流用になるのですが、ボディがまるっと交換されていることで全体のバランスが非常によくまとまったと思います。 あとは太腿のむっちり感(笑)。遠目にも腰周りのボリューム感が増しているのがおわかりになるかと。 他には、フェイズプリントの質感も随分と変化していますね。バーゼラルドからゼルフィカールのときにも思いましたが、最近のプリントは淡い感じの色調になっています。 轟雷改 Ver.2と。 轟雷改のほうはいつ頃作ったんだったかなぁ・・? いろいろとタイミングが合わなかったので、これまでレビューしていませんが、たぶんこれからもしないだろうなぁ(笑)。 そんなことなので、パンツのデカールだけ貼ってあとは一切手を入れていません。 先にも言ったように、肌色部分はすべて共通パーツになっています。お腹(インナー部分)やスカートも一緒ですね。 非常にわかりやすい陸戦仕様と空戦仕様ですね。 要は顔と武装含めた外装だけが違うようなもので、これは初期のFAGの共通仕様でもあります。 となると、アーキテクトのVer.2もでる可能性はありますね。今さら需要があるかどうかはわかりませんが。以下、画像 旧版からボディの構造が一新され、肩、胸部、腰部に可動部が追加され、主に体幹部分可動性能が飛躍的に向上。 さらに股関節のスライド可動も加わり、大開脚や自然な立て膝も可能に。 ボディでS字を描けるようになったので、こんなセクシーポーズ(笑)もできるようになりました。 武装を身に着けて。 地味なところでは腰が抜けにくくなったのも嬉しいポイント。 ジョイント基部が動く新規ツインテールのおかげで、頭部可動の自用度もかなり向上しました。 変化に富んだ表情と豊富なオプションの相乗効果でポージングが楽しいです。 各FAGのイメージに合わせてチョイス、成型色も変更されたオプションの詰め合わせ、FAG用ウェポンセットと絡めて。 轟雷用は多数の火器や大判のシールドがセットになっていましたが、スティレット用は機動装備の格闘用の武器がメインになっています。 まずはソードとシールドで。 スナイパーライフルで(格闘メインといいながら・・)。 胸を大きく反ることも可能になったので、寝そべっての狙撃姿勢もなんとか様になります。 個人的にはZガンダムのウイングバインダーに似た形状のエクシードバインダーがお気に入り。 背部ブースターユニットの代わりにバックパックに装着して、さらにライフルとシールドを持たせればかなりZガンダムっぽい。 支援機との編隊イメージで。 AI搭載のドローンに武装を全部持っていかれて焦るスティレットさんの図(笑)。 以上、“FAG スティレット XF-3” でした。 FAGもシリーズ開始から実に10年が経過し、バージョンアップキットが発売されるまでになったんですねぇ・・ 実は、僕が最初に買ったFAGが旧版のスティレットでした。 確かヨドバシカメラだったかなぁ。なんの予備知識もなく、偶然店頭で見かけたものを半ば衝動的にレジに持っていった記憶があります(なかなかヤバイな・・)。 そのときは、まさかこれほどヒットし、10年も続くシリーズになるとは思いませんでしたが。 旧版のスティレットでも、すでにその造型の細かさやプロポーションのよさ、可動性能、精密なフェイスプリントに衝撃を受けたことを覚えていますが、今回のXF-3は当然そこからさらに進化しており、組みやすさ、完成後の安定感も含めて数段上のクオリティに達していると思います。 できることなら、ゼルフィカールもこれくらい根本から更新して欲しかったですが、開発中というミニサイズボディに期待します。 今となっては色々なメーカーから類似品が多数発売されるようになって、いわゆるガール系キットも一つのジャンルとなった感があります。 各メーカーが競うようにしてどんどん全体のクオリティが上がってきていますが、やはり依然として先駆者たるコトブキヤが他社を圧倒している状況に変わりはないですね。 僕のコトブキヤキットとの出逢いはHMM(コトブキヤ版ゾイド)が最初なんですが、じきにフレームアームズに手を出すようになり、その援用でFAG、メガミデバイス、そしてヘキサギアと、気付けばそれ以前から作り続けてきたガンプラよりもコトブキヤキットのほうが月平均購入数で上回るようになってきました。 数で上回るんだから、金額に直すと怖ろしいことになります(笑)。 数年前までは、キャラクターモデルといえばバンダイの一人勝ちのような印象でしたが、そのバンダイが明らかにフレームアームズを意識した新シリーズを立ち上げるなど、状況は混沌としてきた感があります。 しかし、主に版権ものを多く作ってきたバンダイと、そこから脱却し、独自のオリジナルコンテンツを育ててきたコトブキヤとではまったく性格が違いますし、おそらくこれからの共存していくとはおもいますけどね。 でも、30MMだっけ? 思った以上に売れてるみたいですね。いったいどういう層が買ってるんだろう? まぁ、小学生くらいのプラモカスタマイズ入門には価格も含めいい教材なのかもしれません。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。