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ルクレールの日。

2019.09.08 14:50

いよいよ決勝でございます。雨もあがったモンツァには、溢れるほどのティフォシ。どこを向いてもフェラーリレッド。申し訳程度に、オランダオレンジとルノーイエロー。FPから予選まで申し分ない走りで盤石のPPを手にしたルクレール。まさに今日は、ルクレールのための1日だったと言っても過言はないでしょう。


■これぞティフォシ!

ベルギーでのオレンジ軍団も凄かったですが、やっぱりイタリアンレッドな連中には、老若男女の積み重ねられた歴史の重みを感じますねえ。スタンドを埋めるドでかいフラッグ。販売された時期も異なるだろう様々なデザインの応援シャツ、そしてフラッグ。応援団長みたいなオッサンもいますね。そして空には3色のスモークを撒いて飛ぶジェット機。いやー、この瞬間、ここにご一緒したい!そう思わせられる熱気のモンツァでございます。

そういえば、今回、モンツァ上空を華麗にアクロバットしていたのは、イタリア空軍・リボルト基地を拠点とするアクロバットチーム<フレッチェ・トリコローリ(三色の矢)>。使用する機体は国産のアエルマッキ M‐345 HET。搭載エンジンはウィリアムズ!だそうです。かっちょえーなー。

おっと脱線脱線。


■ベッテル、いきなり痛恨のミス

さて、ここからレースの話に戻しますが、まずはこのシーン。アスカリシケインでベッテルまさかの単独スピン! おまけに、焦ってしまったのか、ストロールと接触しウィングを踏まれるわ、ペナルティを喰らうわでいいところなし。結局、最後尾からやり直すハメになり、早くもティフォシの期待は先頭を行くルクレールに注がれてしまうのでした・・・。

一方、とばっちりを喰らったストロールも今度はガスリーを妨害する形になって、彼もまたアンセーフドでペナルティ。レース終了後、何やらベッテルに話しかけられておりましたが、仲直りだったのか、文句の応酬に終わってしまったのか・・・(;'∀')


■メルセデスvsルクレール

とにかく、世界の視線はトップを行くルクレールとハミルトンのガチバトルに釘付けでした。ストレートの立ち上がり加速が素晴らしいフェラーリと、中低速コーナーを得意とするメルセデス。近づいては離れ、離れてはまた近づく、ということを繰り返しながら、一瞬のミスも許されない攻防戦。

途中、ルクレールもハミルトンもミスをしたりもして、この戦いが限界ギリギリで繰り広げられていることを教えてくれます。ハミルトンは無線でたびたびルクレールの速さをボヤいてましたね。抜けそうで抜けない、そのもどかしさが伝わってきました。

▲ルクレールはたまらずショートカット。

▲ハミルトンもターン2でブレーキングが間に合わず・・・。これでボッタスが前に

▲バトンタッチした次鋒ボッタスも、肝心なところでミスしてしまいチャンスを逃します。その時のトト・ウルフさんたち(笑) 「アッチャー・・・(>_<)」という声が聴こえてきそうw

なにより今回はチームの選んだ作戦が良いバトルを生む結果になった気がします。無線で語られていた"プランB"とはおそらく、1ストップでハードに履き替えること。早めの交換で残りの周回をハードで乗り切る作戦はギャンブルでしたが、ハミルトンだけではなく、その背後から迫るボッタスへの対処を考えると妥当なチョイスだった気がします。なにしろベッテルは遥か後方、援護は期待できませんでした。孤独なルクレールとチームで攻めるメルセデス、強烈なハンディキャップの中、よくぞルクレール、最後まで走り切ったと思います! これはチームで掴んだ勝利。ブラボー! 素晴らしい! やれば出来るじゃないかフェラーリ!


■ルノー、復活の兆し?

今回はルノーの2台も予選から良いムード。基本的に速さはあるマシンだと思うのですが、毎回決勝では今ひとつでした。しかし、今回は大きなジャンプアップは無かったものの、しっかりと走り切ってレッドブルの2台をも上回る4、5位入賞です。一方のマクラーレン勢は、もともと苦手なコースだとはいえ、レース終盤にサインツが、右フロントタイヤの締め方が緩くてリタイアという悲劇に見舞われるなど、いいとこなしでしたね(ノリスは10位入賞)。7位入賞のペレスが健闘したレーシング・ポイントも含め、中団グループの争いもまだまだこれから面白くなりそうです。


■ルクレール、パーフェクトな今季2勝目!

結果はご承知の通り。金土日と完璧な走りを見せて、ルクレール2戦連続のWINNERとなりました。スパでは心から喜べなかった勝利でしたが、今回はそれを埋めても有り余る喜びでしょう。無線の声も爆発してましたね。なんせ、モンツァですから。激闘を繰り広げた二人からも祝ってもらい、本当に幸せなフェラーリドライバーであります。まだ20歳!

▲ポディウムに向かう前のこの表情。「本当に疲れた」と言ってましたが、それを忘れさせるくらいの幸福感が彼を包んでおると思います。


そして、この大観衆!

いや、マジで凄い。ほんとに「新たなKING」の誕生ですね。2010年にアロンソが勝利して以来らしいので、この9年の鬱憤が一気に喜びとともに噴き出してます。大騒ぎ!

おエラいさんたちの喜びももちろん(右の白シャツのオッサン誰だろう?)

チームクルーもお祭り騒ぎ。

いやー、ルクレール、一気にヒーローの座をベッテルから奪い取ってしまいましたね・・・(;'∀') ベッテル、来年フェラーリでまだ頑張れるのだろうか・・・。もしやそこにアロンソとか?(;'∀') いやいやい、それは無いか・・・。ドライバーズポイントでは既に上をいかれているベッテル。ここから巻き返して、せめてドライバーズランキングでは上で終わりたいと考えているかもしれません。光の陰に闇あり・・・なんてカッコいいことは言いませんが、この先のフェラーリ、まだまだドラマはありそうです。


■リザルト振り返り

ルクレール優勝!とはいっても、メルセデスはきっちり2-3位をキープしており、次戦のシンガポールでは再び勢いを取り戻す可能性大。大活躍のルノーの2人は、この先も同じように結果を出せるかどうかが見所。フェルスタッペンは、最後尾からの追い上げ頑張ったものの8位でフィニッシュ。まあ、それだけでも凄いと言えば凄いですよね。アルボンの6位を考えると、ホンダのスペック4、タイヤ空回りさえさせなければ早そうです(笑) ジョビナッツィも母国でポイントゲットできて良かったですね。まあ、それ以下の皆さんにはあえて触れないでおきますが、ライコネンの不運だけには触れておきたい!

こちらタイムペナルティ消化中のライコネン。ご覧の通り、まだ1回目のタイヤ交換前ですがミディアムタイヤを履いてます。本来であればソフトを履いてスタートしないといけなかったのに、間違えちゃったんですね。チームが。ベテランマネージャー氏曰く「この25年間で私が犯した最悪の失敗だった」とのこと。まあ、たぶんライコネンはそんなに気にしてないような気がするけど(笑)


というわけで次回は南半球・熱帯のシンガポール。ナイトレース。直角コーナー連続のサバイバルな戦いが待っております。放送時間が気になりますが、楽しみにしましょう!

▲そういやアレジがF2で18インチタイヤ試したんだって! まだコクピットに体が入るんだな!