秋リーグ第3戦 2019/09/14
雲ひとつない青空のもと、秋リーグ第3戦が幕を開けた。
この秋リーグで引退する田原と坂本泰にとって事実上の最後の試合となった。
初回表、1番平田が粘りながらも苦手な変化球を引っ掛け一塁ゴロ、2番坂本祐が内野フライと早くも二死になった。そして3番として打席に立ったのは公式戦初出場の坂東だ。紅白戦での豪快なスイングが印象的であり、この日もクリーンナップでの活躍が期待された。しかし相手投手の方が一枚上手であり、三振を食らった。
そして初回の守備、この日の先発は初戦で好投を見せたキャプテンの伊東である。この日は初回から四球も絡み立ち上がりは決して良いとは言えなかった。しかしこの日は先輩である田原と坂本泰の引退試合、新たに身につけたシュートとチェンジアップによる緩急をつけた投球により初回から被安打1、奪三振2とまずまずの投球内容であった。
そして続く攻撃 。
打席に入るのは再び4番に返り咲いた増原だ。前回の試合は相手投手に完全に抑えられ、挽回すべく望んだこの打席。高めに浮いた直球を捉えたかと思われたがわずかにポイントがずれ内野フライとなった。続く5番福武も抑えられ、二死になり6番中村を迎えた。
前回の試合で反撃の狼煙をあげたこの男がまたしてもチーム初となるライト前安打で出塁すると、7番伊東が四球を選び二死であるも走者一二塁の好機を迎えた。
ここで打席に入るのはこの日が引退試合となる8番田原である。
前回のリーグでは三塁打を放っているこの男に対し、ベンチの期待は大きかった。狙いを絞った直球を上手く引っ張ったがここは相手の一塁手がファインプレー、点に結びつくことはなかった。
そして迎えた守備、傷が治りきらぬままマスクを被っていた中村に代わり1年の西山が捕手についた。そして先頭打者を死球で出塁させるが続く打者は詰まらせセンターフライに打ち取り一死とした。ように思われたがここで中堅手平田のグラブからボールがこぼれ落ち走者二三塁といきなりピンチを迎えた。続く打者にも粘られ四球を与え満塁となるが、なんとか落ち着きを取り戻し三振を奪いようやく一死とした。しかし落ち着きすぎたのか球がすっぽ抜けに死球を与え押し出しとしてしまう。そして犠牲フライにより一点を奪われるも最後は右翼田原が追いつき三つのアウトを取り切った。
なんとか点を取りたいこの回の攻撃、先頭坂本泰がサードゴロに倒れると、続く平田がなんとか前に飛ばすがここで相手二塁手が好守備を見せセカンドフライとなった。そして弟の仇を取りたい2番坂本祐が弟と同じく三塁に転がすと相手も動揺したのかこの日初の失策をだしなんとか出塁した。二死一塁となりここで先ほど三振に倒れた3番坂東となった。
公式戦初でありながらこのような重要な場面を任され、汚名を返上しようと意気込んだこの打席。詰まらせながらも外野まで飛ばすが惜しくも相手右翼の守備範囲となり凡退となった。
点差を詰めることが出来ぬまま試合は続き、ここで伊東に代わり4年の稲永がマウンドに入り伊東はそのまま左翼に着いた。
慣れないマウンドに序盤四球も出すも、そこは投手を鼓舞するかのように守備陣が活躍。レフト線を抜けるかのような鋭い打球に、先ほどマウンドを降りた伊東も本職としての守備力を披露。打球を難なく捌き追加点を与えないよう奮起した。
そして回が代わって最初の攻撃。4番増原のバットから久々の快音が響き、いきなりの二塁打。追加点の好機となった。
しかし5番福武が内野フライとなり、進ませられず6番の西山。なんとか一点を取りたいためバントを試みるが決まる未来が見えずヒッティングへ。そのままバットは空を切り早くも二死となり7番伊東が打席に入った。
この試合、序盤に先制点を奪われそのままマウンドを降りた悔しさを込めて、なんとか点を返したかった伊東。甘く入った初球を引っ張り左中間へと大きく飛ばした。しかし相手は全国に名を轟かす強敵、守備の鍛え方も一味違く白球は無情にも相手左翼のグラブに収まった。
そして試合は膠着しながら最終回を迎えた。
急な継投ではあったがこの回まで持ちこたえた稲永、先頭を三振に仕留め好調なスタートを切った。しかし次の打者が快足を飛ばし内野安打で出ると、続く打者には死球を与え失点の危機となった。ここから安打を一つ食らうも相手3番を内野フライ、そして二死となり4番を迎えた。これ以上の失点はなんとかして避けたいため、守備にも緊張がはしった。そして厳しいとこに決まった2球目、相手も振り抜いていたため打球の回転が複雑になり非常に難しいあたりとなった。しかしここで三塁手である坂本泰が捌ききり最小失点でこの回を終えることができた。
最終回の攻撃、8番田原、9番坂本泰と引退生が次々と出るが、相手投手がエースに交代し二者連続三振と流れが完全に止まったかのように思えた。ここでベンチはこのリーグ初打席のラッキーボーイ松浦を代打として投入。突破口を作ろうと最後の抵抗を見せた。そしてここで松浦はその名の通り相手投手の不調を呼び四球を奪い流れを引き込みかけた。
そして次の打者として、1年の玉垣を投入。しかし流れを完全に引き込むことは叶わず三振に倒れることとなった。
投手が揃わず挑んだこの試合、守備からリズムを生み出すことができず攻撃へと繋げることは叶わなかった。一日空いて最終戦となるが、その試合では攻撃力の爆発と堅い守備に期待したい。