信越五岳トレイルランニングレース2019:110kmの部攻略大作戦(まとめ)
散々各種SNSで言い散らして来ましたが、先日行われた信越五岳トレイルランニングレース2019(110km)において、
13:56:57 総合10位(総合入賞)
で終えることが出来ました!信越五岳はこちらの記事でも書きましたが、
UTMF以上の2019年最大の勝負レースと位置づけており、約2ヶ月半、フルに活用して準備を整えて勝負に挑みました。
■信越五岳2019に向けた準備
2019年は1−3月をフルマラソン期、4月にUTMF、5−6月がレース詰め込み期、7−8月が信越五岳へのトレーニング期、そして9月前半はレストに当てて信越本番に臨むという、ざっくりとしたスケジュールで動いていました。
7月以降、禁酒と糖質制限を行い、レースも基本的には入れず(8月の野沢トレイルフェスのみ参加)に信越に向けてのトレーニングを行いました。信越攻略のポイントは、
- とにかく終始走り続ける(走らされる)走力が試される
- 天候によるが基本的には暑さ対策が必要
- 最後の林道8kmを走りきれるかどうかが勝負の分かれ目
上記のように考えていたため、基本的にはボリュームを増やす。具体的にはTrainingPeaksで週間TSSを1000以上と強度設定し、7月はBIKEを織り交ぜて基礎筋力・体力を磨きあげ、8月にとにかくトレイルに行く回数を増やし、月間走行距離を650km以上確保するようにトレーニングしました。8月にトレイルを増やすのは暑さ対策するという意味でも必要だと感じていました(個人的にはサウナなどの暑さ対策はあまり効果が実感出来ておらず、暑い中実際に体を動かすことこそ必要だと考えています)。
トレーニングは概ね計画通りに実行でき、必要なボリュームを確保することには成功。9月に入ってからの2週間は一気にTSSを引き下げ、具体的には9月2日週はTSS700前後、大会開催集である9月9日週はTSS150以下に押さえてテーパリング。体重のマネジメントには失敗しましたが、大会当日のTrainingPeaksの各種スコアは
- FITNESS(CTL):129
- FATIGUE(ATL):65
- FORM(TSB):57
上記のかなり良い状態で迎えることが出来ました。各種数値の詳細な説明はこちらの記事などを見て頂いたほうが良いと思いますが、簡単に解説すると、直近1ヶ月ほどで良いトレーニングを積みながら、直近の疲労度合いはかなり抜くことに成功している状態、を数値的にはクリアできている、ということです。とくにCTLをこれだけ高く実現しながら直近の疲労を抜ききれている(ATL及びTSB、超長距離に至ってはATLの低さを個人的には重視)という点で、テーパリングには成功したと言えると思います。
また信越はコース全般走ることが出来、特に後半の走れる区間でどれだけのスピードが確保できるか、がポイントだと感じていたため、毎週ロードでのスピード練は確保し、レース直前に行ったランニングパフォーマンス測定ではフルマラソン2時間35分を切ることができる走力も確認しにいきました。トレイルを長時間走る練習をするとスピードが落ちる可能性があるので、この両立を武器としたい身としてはこのテスト結果も自信につながりました。
個人的にはABCDとレースを格付けするようなことはしていないのですが、勝負レースに対しての十分な用意が出来た実感を持って当日を迎えることが出来ました。
■信越五岳2019のレースプラン
UTMFでもフルマラソンでも、うまく行ったレースは間違いなくネガティブスプリット(後半追い上げ型)で展開したレースです。最初から飛び出してうまく行ったことはほとんどなく、UTMF2019などは前半350位→フィニッシュ45位と完全な後半まくりタイプ。
信越は後半の走れる区間、下りで如何に勝負できるかがポイント。しかしながらレース40km地点の関川の林道など日陰のない灼熱エリアも存在するため、UTMFほどゆっくり入ってしまってもよろしくないため、
- 22km地点(バンフ):30位
- 52km地点(黒姫):20位
- 92km地点(戸隠):10位
上記のように順位を上げていくレースプランを考えていました。実際にはトップ選手のスピードに引きづられ、
- 22km地点(バンフ):40位
- 52km地点(黒姫):20位
- 92km地点(戸隠):10位
と前半こそ出遅れたものの、その後はほぼ計画どおりに運行。JR渡邊を襲名したほうがいいのではないか?くらいプラン通りに展開できました笑 実際のレースプランともかなり実績値が近く、僕らしくない展開となりました笑
本当はバンフでサポートからジェルを追加する予定が、接続がうまく行かず、予定よりも少ない補給量で黒姫まで行かなければならなかったため少しバンフ→黒姫区間を抑えたり、やっぱり最後の瑪瑙山はきつかったりしたのですが、概ねプラン通り。計画通りがこんなに気持ち良いとは、初めて知る喜びでした。
■より上位争いをするためには
トップ5と自分のタイムを比較してみました。
区間タイムが自分が勝っている箇所を赤、10分以上差をつけられている(負けている)区間を青で網掛けしてみました。とにかく差をつけられているのは前半ですね。黒姫までをいかにプッシュできるか?という前半戦略がやはり課題となりそうです。
また、1位の西村さんは地球がひっくり返っても勝てませんね笑 大瀬さんと差もやはり大きい。
一方で、4位、5位選手との差は正直あまり感じず、現在の力でも展開次第では勝負できる気がしています。
■まとめ
レース詳細は以下に詳しく書いてみましたので、是非参考にしてみてください。
計画通りとは書いたものの、何度も入賞を諦めかけ、大変なレースでは当然ありました。自信のメンタルレベルはかなり上がったんじゃないかな?
またトレーニング的な視点でも足りないものを感じました。レース序盤から内もも(股関節周りの筋肉)が継続的なスピード出力に耐えられず攣りやすくなってしまったり、テーパリング期に体重が思ったより増えてしまったりと行ったところは改善の余地あり。
次回のレースは同じエリアを走る斑尾高原。連続入賞を果たすべく、きちんと調整して臨みたい。