M様 Navigator N-LP-580LTD 全体調整
仙台のギター修理工房【FOOLS GOLD フールズゴールド】です。
秋だな〜と思っていたら、また暑くなったり次の日には涼しくなったり、なんだか落ち着かない気候ですね。
まあ、湿度は低めなのでそれは有難いことです。
夏前に調整していない場合、この時期もバランスが狂いやすいので、自分の楽器の状態をチェックしてみましょう!
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【Navigator N-LP-580LTD】
NavigatorはESPブランドの一つ。
レスポールやストラトキャスターなど、トラディショナルなモデルをラインナップしているシリーズです。
しばらく使っていなかったと言うことで、まずは状態チェック。
ネックコンディションや各部のバランスなど崩れていたので、全体調整とクリーニングを行うことになりました。
それにしても見事なトラ杢!!
ずんずんパーツを外して丸裸にしていきます。
しかし、木材の良さはさることながら、塗装が激薄です!!
ポットを締めるナットで塗膜が少し欠けているほど・・
幾ら何でも薄すぎるのではないか・・・
塗膜が薄い方が木材への振動伝達が良く、ギター全体がしっかり鳴るので音も良くなります。
しかし、保護という観点ではちょっと考えものですね。
傷ついたり剥げたりまったく気にしない!!って方は良いんでしょうけど(笑)
ついでにキャビティ内もチェック。
綺麗な加工です!!
ディープジョイントの部分も綺麗に接合されていますね。
配線を通すルータリングもG社に倣った形状です。
ルータリングによるボディ内部の形状も音に影響してきますので、できる限りオリジナルに近いことはコピーモデルとして大事なポイントです。
ペグを留めるビス穴に緩みが出ていましたので、少量の接着剤を流し込み補強しておきます。
取り外したパーツを磨きました。
手が触れやすいサドルなどは汗が付着し、錆やすい部分です。
フレットも磨いていきます。
フレットの曇りは音に悪影響ですが、それをさらに放置していると錆などが発生し、フレットを腐食させます。
そうなる前に日頃からメンテナンスすることは大事ですね。
フレットも磨き終えたので、外したパーツを戻していきます。
その後、ネック・弦高・オクターブ・ピックアップのバランスを調整して完了です。
弾きやすさは勿論、バランスのとれたサウンドを目指します。
楽器本体のバランスが取れていないと、アンプやエフェクター足りない部分を補おうと、あれこれ試行錯誤することになります。
楽器のバランスが取れていると、アンプなどのセッティングもスムーズにいきやすいものです。
おまけ写真。
コントロールキャビティからも分かる見事な杢!!
以上。
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