クライマーにおすすめのアプローチシューズ
ボルダリングジムから外岩へ行くようになると、ジムでは必要を感じなかった色々なギアが必要になってきますよね!今回はその中でも購入優先度の高いアプローチシューズについて紹介したいと思います。
アプローチシューズとは?
簡単に言えば登山靴の一種。
外岩エリアは大きく分けて2種類「山の中」「川沿い」です。山の中を歩いたり、川沿いの岩の上を安全に怪我なく歩くための靴がアプローチシューズです。
ならば「登山靴でいいのでは?」と思うかもしれません。もちろん登山靴をアプローチシューズとしてもらっても全く問題ありません。ただ外岩に行く時には登山とは少し異なる要素が含まれるため、その目的に合ったシューズのことをアプローチシューズと言います。
登山と外岩アプローチの違い
外岩エリアへのアプローチと登山との大きな違いは「外岩エリアへは道なき道を進む」こと。クライミングの岩場は登山をする道沿いにあるとは限りません。登山道を離れた山奥にあったり、そもそも個人の私有地だったりします。(地主さんの許可を得てクライミングを好意でさせてもらってます)
クライミングエリアによって条件は様々ですが、岩場に到達するため、道無き道を進み、場合によって登山よりも険しい山道を歩くことがあります。そのような条件では、整備された登山道を歩くトレッキングシューズよりも足首を守る登山ブーツの方がアプローチシューズとして向いているでしょう。
一方「川沿い」の岩場では、大きな岩の上を乗り越えたり、浅瀬を渡ったりする必要があるので、湿った岩でも滑りににくいフリクションのあるシューズが必要です。その場合、登山靴よりも水抜けの良いシューズが適しているでしょう。
クライミング用アプローチシューズの特徴
そう言った意味では実はアプローチシューズに明確な定義というのはないのかもしれません。ただ、多くのクライミングシューズを生産するメーカーやアウトドアブランドからアプローチシューズとして発売されている製品があります。
クライミングに特化したアプローチシューズの特徴が、アプローチシューズを履いたままでの軽い岩登りを想定していること。
岩場に到着した際、ボルダリングなら岩場の落ち葉を取り除いたり、完登後のクライムダウンするルートを確認したりとアプローチシューズを履いたまま軽いクライミングを行う場合があります。ルートクライミングでも終了点を確認したり、プリクリップをするためにアプローチシューズのまま軽く岩を登ったりします。そのため登山靴のようなハイカットではなくクライミングシューズやスニーカーに近いローカットもしくはミドルカットになっているという特徴があります。
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写真はクライミングシューズで有名なメーカー5.10(ファイブテン)の「ガイドテニー Guide Tennie」。このアプローチシューズの特徴は、ソールにクライミングシューズと同じ素材「ステルスC4」を使用。さらにソールのつま先部分がクライミングシューズと同様にフラットソールになっています。
一見するとスニーカーのように見え、スニーカーよりもソールの耐久性と剛性が高く岩場でのグリップ力が強化されているのがアプローチシューズの特徴です。
クライミングシューズに履き替えることが前提
もう一つアプローチシューズの特徴が、クライミングシューズに履き替えることを前提につくられていること。クライミングシューズは基本岩に取り付く間だけ履くので、地面に降りている間はアプローチシューズを履きます。ボルダリングなどではアプローチシューズに履き直すのが面倒なため、アプローチシューズとは別にサンダルやクロックスのような履物を用意する人も多くいます。ただルートクライミングでは、ロープやカラビナ、ヌンチャク、プロテクション等装備重量がありますので、なかなかサンダルを別途用意することができません。クライミングシューズとアプローチシューズの履き替えが容易なこともアプローチシューズの特徴となります。
おすすめのアプローチシューズ
ここまでアプローチシューズの特徴をお伝えしてきましたので、上海ロッククライミング倶楽部としてのおすすめアプローチシューズを紹介していこうと思います。
トレッキングシューズ ウルトラ ファストパック III BOA GORE-TEX
写真:amazon
私がアプローチシューズとして履いているのがこちら。最大の特徴はBOA(ボア)システムが採用されていること。BOAシステムとは靴紐の代わりにワイヤーリールとダイヤルを用いることでワンタッチで靴を緩めたり、きつく締めたりすることができるものです。クライミングシューズから履き替える時も靴紐を結ぶ必要がないので、スムーズな履き替えを行うことができます。またアプローチ中も登りでは緩めに、下りではダイヤルを回してキツめにと微妙なフィット感の調整が楽なのもメリットです。このノースフェイスのBOAトレッキングシューズは黒を基調としたシンプルなデザインでそのままタウンユースでき、用途が広いのもおすすめポイントです。
ソールはクライミングシューズのソールでもおなじみのビブラム社製メガグリップ、岩場でのグリップ力に定評のある矢印型パターンで岩場でも滑りません。デメリットはクライミング用のアプローチシューズというわけではないので、つま先部分のフラットがないこと、クライミングシューズのように小さな岩に乗り込むようなことはあまりできません。
5.10(ファイブテン)
アプローチシューズ ガイドテニー Guide Tennie
続いて紹介するのが、先述した5.10(ファイブテン)のGuide Tennie(ガイドテニー)なにより5.10独自のステルスC4のグリップ力が秀逸で、簡単な課題であればこのシューズで十分にクライミングが可能です。
先述したようにつま先がフラットになっているので、岩に乗った時の感触がクライミングシューズに似ています。クライミングシューズっぽい履きごごちを実現するにはサイズ選びも重要なので、購入の際はぜひ店頭で試し履きをして購入してほしい一足です。
デメリットは紐靴なので、脱ぎ履きが少し面倒なこと。また5.10(ファイブテン)はadidas(アディダス)に買収されadidas 5.10(アディダス ファイブテン)となったことからそれまであった5.10のアプローチシューズのラインナップが減少してしまいました。
【adidas公式通販】アプローチ アディダス ファイブテン|アディダス オンラインショップiconUsericonArrowCircleRighticonPerformanceLogoiconSea
2019年9月現在FIVETENNIE(ファイブテニー)一種類がadidas 5.10(アディダス ファイブテン)の公式アプローチシューズとして発売しているだけです。
今後充実することが予想されますので、adidas 5.10からGuide Tennie(ガイドテニー)が出るのを待ってから購入するのも良いでしょう!
SCARPA(スカルパ)
モジト SC21050008 オーシャン アプローチシューズ
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豊富なカラーで女性に人気なのが、イタリアの老舗登山靴メーカーでクライミングシューズも数多く手がけるSCARPA(スカルパ)のアプローチシューズモジトです。
こちらも5.10同様につま先がフラットになっているので、クライミングシューズのような立ち込みが可能です。ソール素材はビブラムとスカルパが共同開発したビブラム・スパイダーを使用、岩場でのグリップ力は5.10ステルスには劣るものの定評があります。
何より5.10にはない豊富なカラーバリエーションがイタリアらしい!クライミング後にそのまま街へ繰り出してもなんの違和感もないおしゃれなデザインはスカルパ モジトの大きな魅力です。
DANNER(ダナー)
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こちらはアプローチシューズというよりは軽登山シューズのDANNER(ダナー)DANNER LIGHT(ダナー ライト)。これまで紹介してきたアプローチシューズはローカットやミドルカットでした。比較的アプローチが長く30分から一時間以上山道を登山する場合には、やはり足首を守るハイカットがおすすめです。このダナー ライトは登山靴の中では比較的軽量、しかも靴作りの堅牢さでは定評のあるダナーの定番中の定番製品です。アッパー部分に皮素材サイド部分はゴアテックス素材を使用することで、ハイカットながら靴の中が蒸れないような工夫がしてあります。
ソール素材はビブラム社製で数多くの登山靴に使用されているビブラムクレッターリフトソールを使用しており、グリップは間違いありません。
デメリットはハイカットで紐履となっているので脱ぎ履きが面倒なこと、ビレイをする時用に別途軽量なつま先に保護のあるクロックスのようなサンダルを持って行くと良いでしょう!
KEEN(キーン)
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最後に紹介するのは、KEEN(キーン)のニューポートシリーズ。アプローチシューズとしてサンダルをおすすめするのは本来あまり良くないのかもしれませんが、川沿いのボルダリング等アプローチが短く山登りがない場合、サンダル形状はとても便利です。浅瀬を渡るような場合も乾きが早いのも嬉しいですね。またアプローチシューズではなく岩場で履くサブシューズとして利用するのもとても良いと思います。
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ソール素材はKEENオリジナルの圧縮成型EVAミッドソールを使用、アウトドアサンダルとして申し分ないグリップ力を発揮してくれます。ニューポートシリーズはKEENを代表するサンダルで堅牢なつくりが特徴、重さは400gとサンダルとしては重たい部類に入るので、岩場でのビレイ用のサブシューズとして利用する場合に限定するなら、より軽量(328g)なエヴォフィット ワンという選択肢もありかもしれません。
クライミングのアプローチシューズとしてサンダルを選ぶ時に必ず守ってほしいのが、つま先をしっかりと守ることができ、かかとをホールドできるサンダルを選ぶということ。特にロープを使ったルートクライミングではビレイを行います。ビレイではクライマーのフォールによってはビレイヤーがロープに引っ張られて岩壁に激突することが多々あります。そのような時怪我をしないためにもつま先がしっかりと保護でき、かかとが脱げないようにホールドされていることが大切です。
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そういった意味では軽量なcrocs(クロックス)のサンダル クロックバンド クロッグならつま先も守ることができ、かかとも止めることができるので、ビレイ用のシューズとして最適かもしれません。ただこれで長時間山道を歩くことは、怪我につながりますのでやめましょう。
今回はアプローチシューズについてまとめてみました。この他にもたくさんのメーカーからアプローチシューズが出ています!
お気に入りのアプローチシューズを見つけて外岩ぜひ行きましょう。
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