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すずめのおそで ‐ Suzume no Osode -

練香で空薫を楽しむ

2019.09.21 12:45

  練香は、お線香よりも古くから日本にある丸薬状のお香で、あたためて香らせる「空薫(そらだき)」で用います。


練香は、柔らかな、とても心地よい香りで、お香の中でもイチ押しのスタイルなのですが…、

初めての方は、どうやったら良いか分からず、躊躇してしまうことが多いようです。


また、揃えなければいけないものも多いのでは…と、不安に思う方も。

そこで、いくつかご紹介しておきます。


🌱正統派「灰、炭を用いるタイプ」

こちらは、聞香炉で、灰、炭を使うやり方です。

「空薫、やり方」で検索すると、

ユーチューブで詳しい動画がアップされています。

百聞は一見にしかず。ぜひご覧ください。


正統派スタイルで必要なのは、

1.聞香炉

2.香炉灰

3.香炭団(または炭)

4.ライター

5.火箸(またはピンセット)

です。


聞香炉は、湯のみのような筒型の香炉です。

大きな香炉なら、普通のでも良いかもしれないのですが、平べったいのだと、灰の層が浅く、かなり熱くなってしまいます。


この「灰、炭スタイル」では、

100均にある、陶器の大きめの湯のみや、そばちょこに、灰を入れて代用することもできます。


ただ、ここで大事なのは、灰をヘラやスプーンなどで、しっかり固めること。

湯のみは、香炉のように足がついておらず、熱が下に伝わってしまう可能性もあります。

私の経験ですが、

ふわっふわの灰だと、熱が遮断されにくいようで、結構熱くなってしまいました。反対に押し固めておくと、熱が周囲に伝わりにくくなりました。


どちらにしても、「灰、炭スタイル」は、火を扱うのでご注意くださいね。


●ちなみに、灰は、ホームセンターなどの、お仏壇コーナーに「香炉灰」として売っています。

お線香用の灰として、珪藻土やクリスタルビーズのがありますが、そうではなく、「自然灰」をお使いください。

●炭は、「香炭団」「香炭」という名前で、アマゾンなどで買うことができます。

お焼香用のものは、少し炭の匂いがきつく感じます。十分熱したあとに、しっかり灰に埋めて、灰を温める形にすると抑えられます。


🌱お手軽 「アロマランプ風ろうそくあたためタイプ」


このタイプはいわゆる「アロマランプ風」で、下のろうそくの火であたためるもの。

最もおすすめは、以下のような、空薫用の香炉です。

こちらは、香楽式香炉。陶板に伝わるキャンドルの熱が、練香を最大限に香らせられるように設計されています。


この他、お茶の葉を香らせる「茶香炉」も、空薫に応用できます。

ただ、キャンドルと陶板の厚さや距離によっては、熱の伝わりが弱く、香りが広がらないこともあるため、工夫が必要です。


最も気をつけないといけないのは、

アロマランプ。

基本、水を入れて使うように設計されているため、空だきでは割れてしまう可能性もあります。このようなタイプは、避けた方が良いです。特に磁器は要注意!


🌱よく空薫するなら「電気香炉タイプ」


部屋香として、よく利用するなら、電気香炉がおすすめです。

「電気香炉」で検索すると、いろいろなのが出てきます。

沈香一種の繊細な香りを聞くタイプ、コンセントが取り外せるタイプなど、いろいろあるので、お好みに合ったものを選ばれると良いかと思います。

私は火を使わずに使えるというので、この電気香炉をよく使っていますが、

皆さまの生活スタイルに合わせて選ばれるのが一番です。

ぜひ、「空薫」で、心地よい香りに包まれてみてください🌿


(なお、当ワークショップで、練香作りに初めて参加される際には、少量ですが、炭と灰をお渡ししています。お気軽にご参加ください✨)