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玲子のカルペディエム

金星輝く空

2011.12.19 03:50

「いちばん星、み〜つけたっ!」
と歌うように叫びながら夕暮れの空を仰いだ、幼い頃。
やがて、よく輝いて見えるこの星が「宵の明星」と呼ばれる金星であると知りました。



今日、ミュージシャンのラルフ・マクドナルドさんが亡くなったと知りました。とてもショックでした。
グローバー・ワシントン・ジュニアがサックスを吹いてヒットした「Just the Two of Us」とか、「Mr. Magic」とか、ヒット曲をたくさん世に送り出したばかりでなく、渡辺貞夫さんをはじめ、数々の名セッションに名を連ねてきた素晴らしいパーカッショニストでした。来日されたときに通訳として何本かの取材に立ち会いました。ヒット曲が誕生した逸話を語ってくださり、私が使っていた筆記用具や紙切れなど、目の前でいろんなものを楽器にしてリズミカルで心地よいgrooveを生み出してみせてくれました。そんなふうに名人芸を見せられて、鳥肌が立ちました。でも、ご本人はいたって楽しげで、遊んでいるみたいでした。とにかく何でも面白くしたいのだという茶目っ気にあふれた、温かい人でした。

今日見つけた「いちばん星」には、早く逝ってしまった方の魂の輝きを見たような気がします。
あんな遠くに旅立ったんだな。でも光ってるな。明るいな。
明るい人だったから。鎮魂も華やかに。





なんだか、ちょっと切なかった日曜の夕暮れでした。
でも、ラルフはきっとみんなが悲しむことなんか望んでいないと思います。楽しく生きよう。面白いことしよう。一流のミュージシャンたちは、つねに深刻ぶらずにそういうふうに生きています。何であれ、人は道を極めると、ポジティブなバイブレーションを発散しつづけることのみを選択するのです。ラルフもそうした人でした。今夜は楽しげなラルフの音楽を久しぶりに聴こうと思います。