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玲子のカルペディエム

伊賀鉄道

2011.10.18 09:00

9月25日の日曜日、松阪の街散策を満喫したあと、伊賀神戸(いがかんべ)という小さな町に向かいました。
忍者の里で有名な伊賀の町を訪れたかったのですが、そこへは伊賀鉄道(通称 伊賀線)というローカル線に
乗って行きたかったんです。このローカル線に乗ることが、今回の旅の大きな目的のひとつでもありました。

なぜ伊賀なのか。
自分でもよくわかりません。
以前から、このあたりへ行ってみたい、写真で見たこのあたりの風景を自分の目で見てみたい、理由もなくそんなふうに感じていました。憧れていた風景は、伊賀鉄道の車窓から満喫することができました。





瓦屋根の集落、田んぼ。集落の向こうの山並み。こうした風景に、わけもなく郷愁を覚えてしまう。
それはきっと、わたしの遠い祖先がこういう土地で暮らしていたからではないか、と思ったこともあります。
今回の旅で、その思いはさらに強くなりました。

ところで、伊賀鉄道ですが。

行きはふつうの地味な車体の電車だったのだけど、帰りは見事、評判の忍者電車!




かの松本零士さんの絵だそうです。
いや〜、本物は困惑するほど派手でした!! 
ホームにこれが入ってきたとき、思わず、一瞬たじろぎました。


駅のホームに入っていたブルーのヴァージョン。「青影」ってやつでしょうか。


ホームから車庫を眺めると、ほかのお客さんが「あっ、くの一が来た!」って言いました。
そうか、ピンクはくの一なんだ。


床はなんというか、こんな感じ。これは何?忍びの道?


ドアにも忍者が。
ちなみに、車内灯の両端には手裏剣の絵がついていました。


いつのまにか、「にわか撮り鉄」と化してました。

のどかな田園風景を走行していた忍者電車でしたが、途中、いきなり急停止。
アナウンスが聞き取れなかったので、前に座っていた高校生に「今、何と接触したって言ってました?」と尋ねました。

「鹿、って言ってたと思いますけど」

鹿!?
鹿と接触!

あたふたしたのはわたしだけで、ほかの乗客は平然としていました。きっとよくあることなのでしょう。
きっとそうだ。鹿ぐらい、いつだって出る。忍者はそのくらいであわてたりしないのだ。

撮り鉄的楽しみに加えて、わたしは伊賀の里の田園風景を心ゆくまで満喫したのでした。





通常はこういう地味な電車が走ってます。


上野市駅のホームにて。
忍者の里の中心地には、この駅で下車すると便利です。