ヘルシンキに住むと生活費はいくら?実際の金額と節約のコツを紹介!
伊藤 慶彦
留学先:ヘルシンキ大学(フィンランド)
留学期間:2017年9月~2018年5月
フィンランド留学を考える際に、不安に思う方も多いであろう生活費の問題。「実際どのくらいかかるのか?」、「どうすれば節約できるのか?」という疑問にお答えします!
かかった生活費は?
まず月々の必要経費は8万円程度でした。その内訳は以下の通りです。
・家賃 約4万円(光熱費など含む。アパートの種類など詳細は過去の記事参照)
・食費 約3万円
・定期券代 約3000円(ヘルシンキ市内のメトロやトラム、バスを使えます。)
・携帯通信料 約3000円(DNA社のSIMを使用。通信量無制限、国内通話無料。)
・日用品などその他 約4000円
この必要経費にプラスして、旅行費や交際費などによって月々の支出額が変動しました。したがって金額としては、札幌で一人暮らしするのとあまり変わらないレベルだと思います。
しかし、「北欧は物価が高い!」というイメージから、なぜあまり生活費が高くないのかという疑問を持たれる方も多いと思います。そこで今回は私の実体験を踏まえて、食費を中心に生活費を抑えるポイントを紹介していきます。
外食は高い・・・
初めに食料品に関して。外食は高価です。私の感覚だとランチは10ユーロ(約1200円)、ディナーは15ユーロ(約1800円)がだいたいの相場でした。そして、つらかったのがファストフード店があまり充実していないこと。日本にもあるお店でいうと、マック、バーガーキング、サブウェイくらいです。ケバブ屋、ピザ屋は充実してますが、安くても7ユーロ(約840円)くらいします。札幌のラーメン屋に行くのと同じ感覚*で、高くはないけどそこまで安くないといった感じです。またス-パーのお惣菜も高いので、手が出なかったです。
要するに、ヘルシンキには「安く、早く」食べられるものが札幌に比べて充実していなかったのです。何度ここに牛丼屋などがあったら…と思ったことか(笑)。したがって留学で初めて親元を離れたこの私ですが、慣れない自炊せざるを得なかったのです。
*飲み会の後には現地の学生と締めのラーメンではなく”シメ”ケバブに行くことが多かったです。夜遅くまでやっているのは便利でした。
ヘルシンキでの自炊のコツは?
しかし、いざ自炊をするためスーパーに行けば日本より安い物も沢山あります!
例えば、フルーツや野菜、乳製品。特に乳製品に関しては牛乳やヨーグルトの種類が豊富で、朝食に”Mysli’(さまざまな穀物が入ったシリアル)と一緒に食べていました。これでお腹が満たされないときは、バナナやリンゴ(一玉を丸かじりして食べていました笑)を一緒に食べていました。ある程度健康的に、安く早く朝食を済ませられる組み合わせだと思うのでおすすめです。
お米に関しては’puuroriisi’という日本米に近いものが、なんと1キロ約150円という格安な値段で売っています。私は現地で炊飯器を購入し、ほぼ毎日ご飯を炊いていました。丼ものを作れば安く簡単に済みますし、日本からふりかけやお茶漬けの素を持ってくるのもオススメです。
さらに、海苔や寿司酢など寿司作りの材料を置いているスーパーが意外と多かったです。刺身はサーモンしか手に入らなかった*ですが、キュウリや卵焼き、アボカド、惣菜コーナーのチキンなどを具材にするといった工夫をして、自宅で手巻き寿司パーティーをよく開催してました。寿司はフィンランドでも人気なので、結構喜んでもらえます!
*ヘルシンキ中央駅前のSマーケットの鮮魚コーナーで、生で食べても良いか聞いてから買ってました。日本のように刺身用・加熱用と書かれてないので店員に要確認です。
他にもヘルシンキのスーパーでは、パンのコーナーが充実しています。個人的にはシナモンロールが特に好きでした。日本のものとは違った美味しさがあります。また同じ種類のパンでもお店によって味も違うので、食べ比べてみても面白いと思います。
手巻き寿司パーティーの様子
ヘルシンキのスーパー事情
まず格安スーパーのLidlは要チェックです。生鮮品の品質はいまいちですが、飲料や日用品などは同じものを他店より安く購入できたので、使い方次第で役立ちます。普段は、値段と品質の面でバランスがとれていたKマーケットで食料品を購入することが多かったです。
たまにちょっと贅沢をしたいときは、ストックマン(デパート)の食料品売り場に行って、お菓子やお惣菜などを買っていました。友人の中にはストックマンのウインドウショッピングを楽しむ人も多かったです。品揃えがいいので、お土産を買うのにもピッタリかもしれません。
また日本の調味料*などを揃えたい時は、ハカニエミ周辺にあるアジアの食材を扱うスーパーに行っていました。数店舗あって、それぞれ値段や品揃えが違うので色々見てみるのも楽しいですよ。ただやはり日本で売っている価格の数倍であったり、ものによっては怪しい日本語が書かれていたり(中国製?)、賞味期限が切れていました。調味料はできるだけ日本から直接持ってきたり、送ってもらった方がいいかもしれません(笑)
*醤油、みりん、マヨネーズ、かつおぶし、だしの素、めんつゆなどは高価ながらも置いてました。日本酒は酒屋で買いました。どこにも置いてなかったのは中濃ソース、柚子胡椒など。
私がよく使っていたアジア食品を扱うスーパー
頼りになる!?学食
ここまで話に出てこなかった学食ですが、実は食費を抑える上での一番の立役者でした(笑)。Student Unionに入り、学生割引を使えばなんと2.6ユーロ(約310円)でサラダ、メインのおかず、パンやご飯をお腹いっぱい食べれます。北大の学食よりかなり安いです。特に野菜は自炊していると不足しがちですが、学食ではお皿いっぱいに盛れるのでビタミン不足を補いましょう。
ヘルシンキ大学の学食はUniCafeという名前で、大学の各建物やヘルシンキ中央駅の向かいにありました。そしてお店ごとにその日提供しているメニューが異なるため、UniCafeのアプリで毎日確認し、美味しそうなところを選んで行っていました。ただ2限と3限の間など時間帯によっては、座れないことがあるので注意してください。
そんな学食の問題点を一つ挙げるとすれば「味」です。現地の学生にも学食の味はあまり評判はよくありません。私が特にひどいなと思ったのはサラダのドレッシングです。ほとんど味がしないので、まずオリーブオイルを大量にかけて、ドレッシングの代わりに醤油をかけたり、ライムペッパーと塩で味付けするなどの工夫*をしました。
グルメな方には、裏技ですがMuusiikkitalo(ヘルシンキ中央駅近く)の学生食堂を利用することをオススメします。ここの学食だけ料理のレベルが違います(笑)。日によってはスイカなどデザートが出たりもします。ちなみにヘルシンキ大学の施設ではありませんが、私の時は学割を使えました。そして、この施設のカフェテリアでも学割を使えます。紅茶が1ユーロ強で飲めた覚えがあります。ちなみに購入後1時間以内(間違っていたらすいません…)にレシートを見せればおかわりが1杯無料でした。かなり席数がありましたし、きれいな建物なので、友人とミーティングをする時や一人で課題をする時に使用していました。
*すべてUnicafeに備え付けられていた調味料です。さすがにドレッシングを持参している人はいませんでした。
ある日のUnicafeのメニュー。左の皿はパンケーキとピザです。
以上、今回はヘルシンキの生活費についてでした。何か質問がある際は、HUSTISのHPを通して連絡してください!もいもい~~