トレッスルテーブル
橋を下から支える橋脚(トレッスル)を模した脚部を持つ組立式の大きなテーブルはトレッスルテーブルと呼ばれています。「世界大百科事典」によれば、中世の領主の館には食堂がなかったので、大広間にトレッスルテーブルを組み立て、食事が運ばれたようです。長い貫はかんぬきで脚部に固定されました。 写真は15 世紀のドイツのよろい職人で、トレッスルテーブルを作業台として使っています。
シェーカーも食堂でこのタイプのテーブルを使用しました。脚の下部がアーチの形になっているのは、掃除がしやすいからでしょうか。貫は甲板のすぐ下になるように改造されて、椅子がテーブルの下にすっぽり入るようになっています。
2×4 材で作るトレッスルテーブルの図面の床と接する長い部材はフット、甲板を支える部材はブレース(適当な呼称が分からないので、シェーカー家具の本にあるとおりにしました)は、2×4材からマルノコで切り出します。脚の下には10㎜のすき間をあけていますが、マルノコで切りとっても、ルーターで削り取っても大変なので、10mm の板を底に木工ボンドで貼り付けます。フットとブレースに2×6材を取り付けるには、#20のビスケットを一か所につき4枚使用して木工ボンドで圧着します。これで結構強度が出ますが、さらに径 10mm、深さ 30mm の下穴をあけて、120mm のコーススレッドを2本打ち込んでおきます。ビスケットジョイナーがなければ、ボンドと120mmのコーススレッドでの接合でも良いでしょう。本当はほぞ継ぎとするのが理想で、角のみでほぞ穴を掘り、マルノコなどでほぞを加工してボンドを塗ってさし込みます。 2つの脚部に90~120mmのコーススレッドで貫を取り付けます。甲板は長さ165㎝の2×8材を5枚はぎ合わせてから、幅80㎝、長さ160㎝に切って、ブレーズの下からコーススレッドで取り付けます