猫の肛門腺破裂
犬にとってけっこうメジャーな病気ですが、
意外にも猫にも肛門腺破裂が起ることがあります。
犬の場合は溜まりやすい体質の犬は若いうちから気を付ける必要がありますが、猫の場合は歳をとってから発症する場合が多いようです。
肛門腺破裂は、その名の通り肛門腺が破裂することです。
溜まりに溜まった肛門腺は、肛門の周囲の皮膚を突き破って出てきます。
肛門腺とは、肛門から出る臭い分泌物のことです。肛門の両側辺りにある肛門嚢(こうもんのう)という袋に肛門腺が貯まっています。
肛門腺は排便時に便と一緒に排出されて、便の匂い付けの役割があります。
匂い付けすることは、テリトリーの管理や個体識別に役立ちます。
そのため、肛門腺の匂いや分泌物の粘度などはその個体ごとに違いがあります。
犬の場合、シャンプー時に肛門腺絞りもセットで行うのがお勧めです。
肛門腺が自然に排出できる犬は、肛門腺を絞る必要はありませんが、
自然に排出できず、溜まっていく犬もいます。
肛門腺が溜まりやすい、排出しにくい犬は肛門腺を人間が絞って出してあげる必要があります。
老猫が肛門腺破裂を起こすのは、老化による筋力の衰えなのかなと思います。
猫って意外によく動くし、よく遊びます。でも老猫になると動きもスローで寝てばかりな日々、うんちを出すのも一苦労だったりするので、肛門腺も出にくくなるのは仕方がないことかもしれません。
ちなみに、うちの猫を試しに肛門腺を絞ってみたら、チョロっと出てきました。
うちの仔まだ4歳(初めて肛門腺が出た時)でしたが、軽く押したら肛門腺が出てきたということは、老猫になったら肛門腺溜まりやすいのかもと心配になり、時々肛門腺を絞るようにしています。
猫って基本的に肛門周りを触られることが嫌いです。
うちの猫も何回も肛門腺を絞ると嫌がって怒ります。本音は出し切りたいのであと1~2回絞りたいのですが、1回で手早く終わるようにしています。
なかなか家ではできない時は、トリミングサロンや動物病院にお願いするといいです。
というか、肛門腺を絞った経験がなければ、プロにお願いすることをお勧めします。
中途半端にやって猫にしばらくの間嫌われる可能性もありますし、キツイ性格の猫さんの場合は抵抗&ブチギレにより飼い主が流血します。
肛門腺が溜まるサインとしては、お尻を気にして舐める回数が(異常に)多い、お尻を床に擦りつける仕草が見られるなどです。酷い場合は、肛門周囲部分を舐めすぎて禿げてくることもあります。このような症状を見つけたら早いうちに動物病院に相談して下さい。
破裂してからでは治療が大掛かりになってしまいますが、
早期に予防対策(肛門腺しぼり)することで猫にとっても負担にならずに済みます。