前田裕司さんのメモの魔力を今更読んだから感想と考えをメモしてみた
2019年もっとも読まれたビジネス書!
いや、もちろん前から知ってたよ。ハリーポッター風の表紙が気になっていましたよ。「一行のメモが、一生を変える」っていうキャッチコピーとか、秋元康さんが帯にコメント寄せたこととか、キングコングの西野さんが序章のページを無料公開していることとかも、ウィキペディアで散々寄付を頼まれながらも読んで、こりゃ面白そうだなぁってワクワクしてましたよ。
じゃあなぜ読まなかったのか。決して石原さとみさんの熱愛相手と報じられたからではありません。
なんかさ、絶対にハマるってわかっているゲームって、なかなか始めにくかったりしない?ドンピシャしすぎたりする漫画とかって、案外買わなかったりしない?そんな感じです。
え?誰もお前が今まで読まなかった理由に興味なんかないって?そりゃそうでしょう。僕だってありません。というわけで、早速感想を書いていきたいと思います。
メモの魔力の感想
読みながら「メモメモ!」と思って探したら、近くにiPadしかなかったので仕方なく紙ではなく、そこにメモをしました。紙だったらもうちょっと字上手いんですよ。うん、そういうことにしておきましょう。
うちの塾はね、「第二の家」がコンセプトなんです。冒頭の章で「第二の脳」ってワードが出てきた瞬間に「あ、やっぱりコレきた。あたりだ」と確信を持ちました。ただ、なぜ確信を持ったのか、自分自身に「why?」をめっちゃ投げかけ考えましたが、未だによくわかりません。
でもでも、とにかく勉強になりました。何より、前田さんの理論的で、だけどどこかやわらかい口調(文調)が好きだなぁ。例え話もわかりやすくて、納得しながら読み進めることができました。
それでは、気になったところをピックアップしていきましょう。あんまり長くなってもあれなので、3つに絞りました。どうしても勉強目線になっちゃう点はご容赦ください。ここ塾ブログです。
メモは「第二の脳」
僕は特に記憶力があんまりない人間なので、メモを「第二の脳」、つまり外付けハードディスクにするという考え方には大賛成です。
これって、いつも生徒たちに言っていることと同じです。途中式やノートは君の脳の負担を減らすために使うんだよ。そうすれば君自身の脳は他のことに使えるよね。
次回からはさらに自信を持って言えそうです。「第二の脳」のワードは頂戴します。
抽象と具体の行き来
これはね、文章読解において、非常に大切な要素なんですよ。
抽象化っていうのは、思考における手法のひとつで、対象から注目すべき要素を重点的に抜き出して他は無視する方法です。よくわかりませんか?
例えば、チョコレートとドーナッツとえびせんがあったら、お菓子が3つって言うでしょ。これが抽象化。そして、逆に、「お菓子がね、3つあってさ、チョコレートとドーナツとえびせんなんだよ」っていうのが具体化。
本文中では、その説明にセロリの例が挙げられていました。セロリが好きかパセリが好きかってことじゃないですよ。セロリって曲のことです。山崎まさよし作詞で、SMAPが歌ったやつです。
夏がダメだったり、セロリが好きだったり、パセリが嫌だったり、散々そんな風に具体例が挙げられた後、「好きなのさ」で抽象化。具体的にも、抽象的にも、「恋」というものが上手に表現されている名曲です。あ、パセリはないですか、失礼しました。
もっと言えば、抽象化とは、本質を考えることです。前田さんは、「これは人間のみに成せる技であって、だからこそ僕らは言語を扱ってコミュニケーションをとることができる」と仰っていました。その通りですよね。一粒一粒形も成分も違う水滴たちをまとめて「雨」とできるのも、数を使って情報把握ができるのも、僕らのその力の賜物です。
具体化は、「例えば」というやつです。問題を数学の公式に当てはめたり解いたり、英語の文法を使って会話をしたりするのも具体化にあたるといいます。互いのイメージを近付けるってことですね。「野球選手」よりも「イチロー」の方が具体的ですよね。
この抽象と具体の行き来に着目して文章を読むというのが、勉強においても大切なことです。その関係性を読み取って、問いに答えていくわけですからね。
ちなみに、脳みその仕組み的に、小学校低学年では抽象的なものの理解が少し難しいようです。うまく具体を使いながら、ちょっとずつ抽象化の練習をしていけるといいですね。もちろん、子どもだけじゃなく、大人もね。
抽象化ゲーム
抽象化ゲームとは、たまたま目に映ったものと、それとは一見関係なさそうなものをくっつけて、「AはBである」と言ってみて、そこからそれらの共通点を炙り出し見出すというゲームです。
本書では「人生とは小籠包である」の例が挙げられていましたが、それにあやかってここでは「勉強とは、ギョーザである」で考えてみることにしましょう。
勉強とは、ギョーザである。なぜなら、外側(外枠)だけ食べても(学んでも)味気ないし、アツい時がおいしいし、内に取り込めば生きていくためのエネルギーや糧になるからです。
そこそこじゃないでしょうか。どうでしょうか、前田さん。
この本の中にはね、「アウトプットが大事」とか「マインドシェアと可処分精神」とか、「これからの時代はオタクが最強」とか、「タコわさ理論」とか、「思いと想いの違い」とか、「モチベーションの2類型」とか、「ストーリーの作り方」とか、「熱」についてとか、前田さん自身の物語とか、まだまだ面白く学びになる内容がいっぱい詰まっています。
特に、付録の自己分析ノートは圧巻です。SNSで集められたみんなの「人生の軸」も刺激や参考になります。
ぜひ、まぁ本当今更ですが、書店で手に取ってみてくださいね。
あとね、これ多分当たりだけど、前田さん、きっとRPG好き。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
そして、この本から得たアイディアは、稿を改めてまたここで記していきますね。ふっふっふ。ひとつ謎のメモがあるのは内緒。
最近の書評
・生徒に中身を知ってほしい、学び方を学ぶ本「Learn Better(ラーンベター)〜頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ」