ZEISS(ツァイス)③
2019.09.22 06:15
エルンスト・アッベの生涯に感銘を受け、さらにアッベについて知りたいと思い、「社会的経営理念」を読みました。
とても硬い題名の本ですが、内容はカール・ツァイス、エルンスト・アッベ、オットー・ショットの顕微鏡開発成功物語です。(ただし、ちょっと文体が古いです。)そして、中心人物は、何と言ってもエルンスト・アッベです。
ところで、JMMA日本顕微鏡工業会のHPで、顕微鏡の歴史や基礎を執筆しておられる長野主悦(ちから)氏(国立科学博物館産業技術史資料情報センター主任調査員)が、「アッベのような開発者を志す」きっかけになった本が、「硝子(ガラス)の驚異」という本です。ただしこの本は、太平洋戦争中の翻訳出版ですから、現在入手するのは困難だと思われます。
ところがなんです。「社会的経営理念」を読んでいると、脚注に、(藤田五郎訳「硝子の驚異」天然社 昭和17年)といっぱい出てくるんです。まさに、「硝子の驚異」がそのまま読めるわけです。
私は、本書を読んで、アッベが命をかけて築き上げたカール・ツァイス財団は、まさにエルンスト・アッベそのものだということが、本当によく分かりました。
「社会的経営理念」は、公共の図書館にもありますが、アマゾンでも古書として購入可能です。
参考文献:社会的経営理念,野藤忠,森山書店,1990