【Book Review】『学びをつなぐ 小学校外国語教育のCLIL実践』
2019.09.29 15:15
小学校外国語教育関連のおすすめの書籍を紹介するコーナー。
今回ご紹介するのは『学びをつなぐ小学校外国語教育のCLIL実践』(三修社)です。編著者は笹島茂先生と山野有紀先生。執筆者に坂本ひとみ先生、滝沢麻由美先生、町田淳子先生ら。
CLILはContent and Language Integrated Learningの略で、内容言語統合型学習のことです。英語を通して、教科やいろいろなテーマの学習を行うというものです。
本書は、フィンランドの小学校のCLIL実践から、その指導法の理論やポイントを分かりやすく解説しています。また、日本の小学校における執筆者たちの実践も多数紹介されています。以下が実践事例の一覧です。
1 『世界の動物たち』
2 『水の旅』
3 『福島県南相馬とトルコの子どもたちのビデオ交流プロジェクト』
4 『エネルギー(ソーラーパワー)』
5 『世界の小学校』
6 『立体を探そう!』
7 『世界と日本 オリンピック』
8 『アフリカに日本の未来がある』
9 『何の卵?』
10 『ヘルシーサンドイッチを作ろう』
11 『Welcome to Nikko』
それぞれ面白い実践ばかりです。ただ、大がかりだったり、簡単には実施できないものも正直あります。限られた時数の中では、時間がかけられないといった事情もあるかもしれません。でも、外国語の授業は「We Can!」の通りにやらねばならないというわけではありません。外国語を通して、児童にどんな力をつけたいかを考えたときに、いろいろなアプローチがあると思います。外国語を学ぶ題材として、授業づくりの一つのアイデアとして、本書はたくさんのヒントがつまっていると思います。