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格闘技

2019.10.03 22:47

私は自分が空手をやっていたせいもあって、格闘技の試合を見るのが好きです。

私が空手をやっていた頃は、総合格闘技のようなものはありませんでした。

ルールの制約が限りなく少なく寝技や投げ技、打撃も全てありというルールで戦います。

実は、私も学生時代から寝技の重要性を直感し、見様見真似でやってはいましたが、レベルが桁違いに違います。

例えば私のような打撃系の人が、投げ技を一回おこなうと、体力が極端に減ります。それは、自分が投げ技の基礎を知らないからです。それでも体力があるとそれをある程度カバーできます。


総合格闘技がでてきてから、身体能力の善し悪しが、技術以上に問われるようになってきたように思います。

打撃系の利点と欠点、寝技系の利点と欠点を理解しつつ、それら全てを実行できる身体能力を持つ人がチャンピオンになるようになってきたように思います。そして頭を使う選手がトップになってきているように感じます。

つまり一時的な力や特化した技が有利になるのではなく作戦を練り、試合中に冷静に組み立てて、それを実行できる精神性も問われる競技になってきたと思います。

また、技も年々進化し、それを実現させる様々なトレーニングも行うようになってきました。ある意味、他の競技のトップアスリートと同じ身体能力を持つようになってきたということです。この動画はそれをあらわしていると思います。



私が空手をやっていた頃は、圧倒的に打撃系の技の方が効果的なんじゃないかと思っていました。しかし、その考えは、総合格闘技が世に出て、完璧に打ち砕かれました。

人って自分が正しいと思っていることを打ち砕かれないと真実が見えてこないのではないかと思います。私は、自分の考えを打ち砕くような人に出会いたいといつも思っています。それは自分自身の発展の為です。それをどう昇華して自分のものにしていくかを考えています。

そういう意味では今はYouTubeもあるので、やり方を説明している動画も一杯あがってますからね。

参考にできますし、総合力があると、見ているだけでもできるようになってきます。


総合格闘技が流行りだした頃は現役ではありませんから、実際にこういう格闘技を味わった訳ではないですが、ああいう寝技の形にもってかれたら、どんなにしても勝てないだろうなと思いました。

自分が学生時代に感じた直感は正しかったということです。

ところが、最近は、打撃を中心とした技を駆使してトップになるような選手が増えたように思います。もちろん、打撃系の技を持っている人は、寝技の技術ももっています。


ここで問題なのが、打撃系と寝技系どちらが強いか?

という愚問です。

それは全く問題ではなくなってきたということを証明していると思います。

どちらが有効かじゃなく、その人がどれだけの身体能力を持っていて、それを基礎にしつつ自分の培った特長を活かせるかが重要になってきたということだと思います。


技術的には、技を知っているか知らないかであり、その対応能力がどれだけ充実しているかということです。

素人と経験者が圧倒的に違うのは、その技に対する認知度です。素人でもある程度技を知っていると一気に倒しにくくなります。これは現役時代にもの凄く痛感しました。

全くの素人が、それを身につけるのに普通の身体能力を持っていれば、そんなに時間はかかりません。カンの良い人なら数時間で対応できる人もいました。


これを総合的に発展させてきたのが総合格闘技なので、ここ十年で、技術革新がもの凄く進んだ競技だと思います。なんでもありに近いから、技術力が発展したのだと思います。ルールに縛られていたらきっと、こんなに発展しなかったでしょう。


この現象は、治療をする上でも全く同じだと思います。

何々流のやり方が一番正しいと考え続けるのは、私が打撃系の技の方が強いと考えていた時と同じように幼稚な考え方なんじゃないかと思っています。

大事なことは、基礎技術を元にした総合力でしょうね。

そういう鍛え方をしていかないと、どんどんマニュアル化していって、ルールにどんどん縛られていきます。そして治療の技術が逆行していくように感じます。


何が正しい方法かではなく、その時、その場で何を使った方が効果的なのかを瞬時に判断できる能力が問われているのだと思います。

その基礎技術の中で一番大切なのが、どう感じるかという能力だと思います。この能力は鍛えれば鍛える程、応用範囲が飛躍的に発揮されます。


だから、本来は、一般の人でもわかるはずの話しです。もっともっと基礎は何なのかを考え抜く必要があると私は思っています。

その為にも勉強会を行っていますし、色んな科の人が来てくれます。

本当に有り難いことです。


格闘技の試合を見ていて、そんなふうに感じています。