自分の足下の放射能被曝は無視し、フクシマを煽る韓国
韓国・国会議員の知能の程度がよく分かる、ということだ。科学データの扱い方も分からない、だけでなく、科学的裏付けがあるように装っても、たちまち底が知れるような嘘を平気でつく。そして嘘がバレても恥じない。
文在寅政権の与党「ともに民主党」内につくられた「日本経済侵略対策特委」(日本の輸出管理強化を「経済侵略」だと称すること自体が論理矛盾だ)の議員が、9月26日、日本の放射能汚染地図とやらを公開し、「五輪競技場も汚染地域に入っている」と騒いだ。福島県を中心に千葉県や群馬県などの関東地方、新潟県から秋田、岩手県までが紫やオレンジで塗られ、その汚染地域にオリンピックの競技場5か所が入っていると図示されている。
日本ではお目にかかったこともない「汚染地図」だが、これを作成するにあたり根拠としたのが、日本の市民団体『みんなのデータサイト』が公開している資料だと説明した。しかし当該市民団体はこの報道を受けて「自分たちが測定したものではない」と直ちに否定している。実際に測定された数値より、なぜか2桁も3桁も多い数値をもとにつくられた地図だという。
<朝鮮日報日本語版9月26日「与党の日本特委、日本の放射能汚染地図公開…「五輪競技場も汚染地域に入る」>
<スポーツ報知9月27日「韓国与党が公開した「放射能汚染地図」、資料とされた日本の市民団体「私たちの測定したものではない」>
別の国会議員は、韓国国民が福島県内を旅行する際に出されていた「旅行警報」を、3年前の2016年7月、外交部が解除したことを、今になって問題だと言い出した。福島県内に出されていた旅行警報は、福島第一原発の半径30キロ以内と避難指示区域を除き、原発事故翌年の2012年7月からはレベル1の「旅行留意」だったが、これを日本の外務省の要請に従い、解除したのが2016年7月だった。解除したのは、福島県内の空間放射線量が韓国の自然放射線量の範囲内と同レベルであるからというのが理由だったが、この議員は、福島県の空間放射線量には、体内に放射性物質が取り込まれた場合の内部被曝が考慮されていないと言い出した。KBSワールドラジオの関連記事によると、「原子力安全委員会は2016年6月時点の福島県の空間放射線量率は、年間で換算しても韓国の自然放射線量の範囲以内にある」としながらも「体内で被爆する内部被ばくは反映されていない数値であり、内部被ばくを踏まえた自然放射線量の数値はこれより高い可能性があるとした」とし、警報解除が時期尚早だったと主張している。
<KBS日本語放送10月2日「外交部、原子力安全委員会の警告にも福島旅行警報を解除」>
あたかも福島県に居住する県民はみな内部被曝をしていて、それが空間線量にも影響を与えているとでもいいたいのか。内部被曝という事実が実際にあるのかどうか、という検証は、どうでもいいのだ。福島の風評被害を助長し、日本を見下すためなら何を言っても「正義」だとして許される。彼らの自己満足、自己優越さえ得られれば、手段は選ばない。これが選良と呼ばれる韓国の国会議員の姿だというのだから、彼らを選挙で選んだ韓国国民全体の民度が知れるというものだ。
ところで、放射線データを勝手に改竄したり、具体的な証拠もなく福島の風評被害を煽る韓国自身は、自分たちの足下で起きている深刻な放射能被爆の被害には目を閉じ、口を塞ぐ。
北朝鮮が6回にわたって核実験を行った咸鏡北道豊渓里(プンゲリ)に近い地域出身の脱北民10人を対象に韓国統一部が去年9月、放射線被ばく検査を行った結果、このうち5人の被ばくの痕跡が「染色体異常」の判断基準に当たる250ミリシーベルトを上回り、48歳の女性の場合は、「発がん確率の急上昇」に該当する1386ミリシーベルトという結果が出た、というのである。朝鮮日報が10月2日に報じた。
「韓国側最北端の高城から300キロ、ソウルから450キロ離れている豊渓里の放射能汚染の可能性は、このように韓国国民の生命・安全と直結した問題であるにもかかわらず、統一部は検査結果を発表しなかった。統一部は、国会提出資料でも詳細な内訳は非公開処理したといわれている。」
これについて朝鮮日報は、「これは、日本と過去史・経済対立を繰り広げている韓国政府が、11年に原発事故が起きた福島県地方の放射能汚染問題を繰り返し提起する態度とは全く違う。」と批判している。
(韓国の原子力の専門家も)「福島の場合、平均の放射線数値は1ミリシーベルト程度で、福島第1原発の事故直後の現場の作業員も被ばく線量は100ミリシーベルト以下だった」「豊渓里出身の脱北者の検査結果は日本人の数百倍に達する大変なレベルで、放射能にさらされたのでないなら出てくるはずがない数値」だと説明。野党関係者の間からは「こんな深刻な結果を、韓国政府があえて過小評価しているという印象は拭い難い」「北朝鮮をかばっているのではないか」という声もあがるほどだという。
<朝鮮日報10月2日「豊渓里出身の脱北者の体内から命に関わる被ばく量検出」>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191002-00080042-chosun-kr
実は、核実験場の豊渓里付近の住民に放射線被曝の被害がでているという話は、すでに2年以上前から日本でもすでに広く知れ渡っていた。豊渓里の核実験場で研究者の妻として暮らした脱北女性が、その体験を本にして2017年春に韓国で出版し、日本でも去年8月、金平岡著「豊渓里(プンゲリ)北朝鮮核実験場死の光景」(徳間書店)として出版されている。
そこに綴られているのは、広島・長崎の被爆地や中国が46回にわたって地上核実験を行った新疆ウイグルの住民被害と同じようなレベルの生き地獄のような放射能被曝被害の実態だった。
<羽倉洋行・一瀬昌嗣「中国の核実験と周辺住民の被曝」素粒子論研究Vol.4 2010>
著者の脱北女性を取材した「週刊新潮」(2017年12月14日号)の記事「脱北女性が見た北朝鮮核実験場『豊渓里』死の光景」から引用する。
(以下、引用)「核実験が行われる前から、私は40℃以上の高熱によるめまいに悩まされ、床に臥していることが多かったのです。息子も度々高熱で苦しむようになり、そのような症状は村全体に広がっていきました。高熱のあまり昏睡状態になる人、血便が止まらない人、リウマチ関節炎に苦しんだり、脳卒中で倒れる人もいた。診療所はありましたが多くの人たちは貧しかったですからね。キキョウやセリなど薬草とされる植物を煎じて飲んだり、身体に塗り込むなどしていた。多くの人が満足な治療も受けられず、次々と死に至ったのです。
核実験後、坑道の中で調査に携わった軍人や研究員たちの方が、被曝による影響は大きかったと思います。
実際、研究員だった私の夫は、10年ほど前に亡くなりました。医師からは肝臓がんと告げられましたが、放射線による影響は明らかでした。背が高く、笑う時に見せる白い歯が魅力的な美男子が、40歳の手前で歯がすべて抜け落ちたのです。それだけではありません。肌も黄色く変色し表面には幾重にも膿がたまっていました。服を脱ぐと鱗のようになった皮膚がバラバラと剥がれ、お尻の骨が見えるほど身体が腐っていった。人目を気にした夫は、自らピンセットで腐った肉を摘みとっていました。」(引用終わり)
この豊渓里核実験場は、2018年5月に坑道を爆破し、実験場を閉鎖する措置が採られ、その模様は外国メディアに公開された。しかし、恐ろしいのは豊渓里周辺の住民は、核実験場の万塔山を水源とする地下水を飲み水として使っていて、その飲み水を通して放射能被害が広がることだ。「この地域出身の脱北者の間からは、数年前から核実験場周辺の村で奇形児が生まれたり、原因不明の「鬼神病」にかかったりするという証言が多数出ている」(朝鮮日報)という。
さらに「万塔山を水源とする二つの川(長興川、南大川)が日本海まで伸びていて、当然、汚染された水が海に流れ出ているはずである。福島のトリチウムを含んだ汚染処理水どころの話ではない。核分裂物質そのものを含んだ水が大量に海に流出している可能性がある。
ところで、同じ韓国東海岸の慶尚北道慶州市には月城(ウォルソン)原子力発電所があり、軽水炉に比べてトリチウム放出量が一桁大きい4基のCANDU炉(重水炉)を稼働させている。
原子力発電環境整備機構(NUMO)元理事の河田東海夫氏によると「月城原子力発電所からのトリチウム年間放出は、4基体制に入った1999年10月以降だけで見ても、これまでに累積で6,000テラベクレルを超えるトリチウムを放出してきた。福島第一原発に貯留されている現在のトリチウム総量は1000テラベクレルなので、月城原子力発電所の累積放出量はその約6倍にあたる。しかもその放出先は日本海である。」
<アゴラ2019年9月9日「福島第一のトリチウム水にイチャモンをつける韓国は、その6倍以上のトリチウムを日本海に放出」>
しかし、これだけの量のトリチウムを海に放出しても、周辺の住民の与える年間被曝量は、自然界からの年間被曝量2.1ミリシーベルトに比べるとまったく問題にならないレベルで、健康への影響はまったく心配ないという。月城原発からのトリチウムの放出を問題にし、日本のわれわれが抗議するとしたら、河田氏に言わせると「それはまったく非科学的なイチャモン付けになってしまう。国家レベルで知性と品格のなさを暴露するようなものだ。韓国が今行っている日本食品の放射線汚染喧伝やトリチウム問題批判は、まさにそれで、まるで悪徳あおり運転のようでもある」という。
これまた、最近の韓国メディアの報道で、同じくおバカな韓国国会議員による告発だが、福島を含め青森、岩手、宮城、茨城、千葉の各県で積まれたバラスト水が韓国の港湾などで2017年9月から今年7月までに約128万トン排出されてきたことを問題にした。海洋水産部は、福島県の周辺の海で積んだ「バラスト水」を韓国周辺の海域で排出しようとする船舶に対し、放射能検査を実施しているという。
<聯合ニュース10月2日「福島周辺で積まれたバラスト水 韓国政府が放射能検査」>
バラスト水は船の安定のために積み荷がカラになった後に入れるもので、福島など東日本の港でバラスト水を入れたくなかったら、安全を犠牲にして外洋に出るか、はじめから日本への入港をやめればいい。
それよりも、たとえ福島の港であっても取り込んだバラスト水に放射性物質が含まれていること自体が今やありえず、高いコストと人力をかけてあえて放射能検査をするということは、まさに「非科学的なイチャモンを付ける」という意味しかなく「国家レベルで知性と品格のなさを暴露する」ことにしかならない、ということをいまだに理解できない哀れな国民なのである。