【Mist World】#another1
【前置き】
このお話は"Another Mist World"との関連はありません。
もう1つのMist World という意味です。
ある程度キャラが分かる人向けです。
サッと読めるように細かい描写は省きます。
ちなみに現在進行形で思いついたままを書いています。
物を書くのは苦手です(>人<;)
下手な文章でもいいよという方はどうぞっ!
【ある朝の冒険者】
私は確かに何かの夢を見ていた。
とても懐かしく、しかしとても恐ろしく。
ふと気付くと、鬱蒼とした森の獣道を歩いている。
すぐ目の前には開けた場所がある。
どこか覚えのあるその光景に、私は一瞬息が止まる。
ここは…森の中の…村…?
そうだ。獣人族の村だ。
広場の女神様の象を囲むように円形に家々が並んでて…。
一番大きい、木の家が私の家族の家。
族長のお父さんと、私と妹の3人が住んでいる家。
あれ?これって夢だったっけ?
私…帰って来たのかな?
そういえばさっきから誰かに呼ばれているような?
そうか…そうだよ。
帰って来たんだ!
「ただいまぁ〜!」
ベッドの上で両手両足を高々と上げ叫んだ。
何かにぶつかったような気はしたが
そんなことよりも頬を伝う滴の方が気になった。
「ったぁ〜い…お姉ちゃんのばかぁ!」
まだ、ほんのりと薄暗い部屋にカーテンの隙間から光が射す。
光を受けた似たような顔が、怒りの眼差しを向けながら私を覗く。
「あ…あれれ?何を怒ってるの?」
「さっきから起こしてるのに起きないし、起きたかと思えば殴られるしっ!」
「一体どんな夢見てたのさ!まったく…」
どんな夢って、それはもちろん……?
あれ?思い出せない。
っていうか夢なんか見てたっけ??
「わっ…まぶしっ…」
バッ!!開けられたカーテンによって
部屋は瞬く間に輝きを取り戻す。
まだ慣れていない私の目は悲鳴を上げた。
「いつまでそうやってんのさ!」
「今日、冒険者協会行くんでしょ?」
「また、こわ〜ぃ支部長に怒られるよ?」
そうだ!
そう言えば、最近また新しい発見があったとかで
冒険者協会から冒険の依頼が来てたんだった!
「も〜!それならご飯くらい用意しておいてよねっ!」
私は文句を言いながらも自分で用意をする。
「ほらほら、綺麗に食べようよ?」
「ちゃんと噛まないと、喉に詰まるよ?」
この子はいつもこんな。
他の人が見たら、どっちが姉だか分からないよね。
そんな調子で食事を終えると慌てて身支度をして家を出ようとする。
「あ…しまった!」
「食器片付けるの忘れた!」
テーブルへ戻った私は首を傾げる。
あるはずのものが、そこには1セットしかないのだ。
「…?」
「自分の分は片付けたのかな?」
「私のもやっておいてくれたらいいのに」
「ほらほら!早くしないとっ!」
「本当に遅刻するよ〜!」
私は食器を残し、彼女を追いかける。
獣人族が珍しいのだろうか?
人々は今日も私を好奇の目で見ている。