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TRANSIST BLOG

Trip to Nowhere「宛なきアルバム解説」JACK編 vol.1

2019.10.07 01:36


前回の“MOB”のアルバム解説に続き、

“JACK”によるアルバム楽曲レビューがスタート!

メンバーそれぞれの目線による楽曲への想いや、

そこに至るまでのストーリーを

楽しんでいただけたらと思います。


↓ ↓ ↓ ↓「宛なきアルバム解説」JACK編 vol.1  START!↓ ↓ ↓ ↓



M1  OUWA


三味線で作曲を始めてからこのかた、おおよそ14年間、

“三味線単体で聴いてもカッコいい曲”というのをある程度意識して作曲してきたと思う。

ただ、この曲に関しては、逆であった。


2018年5月に控えていたMOB君とのフランスツアーが前提にあった楽曲だったので、

彼のプレイとセンスに信頼を寄せていた僕は“あえて” 

ダサカッコイイ三味線をテーマに

TRANSIST RECORD命名のきっかけにもなった

ex.マイ音楽基地、”TRANSIST(高円寺)”にて作曲に取り掛かった。

彼のギターが入った時の化学反応を想像して逆算して作曲してみたのだ。


案の定、彼のギターが入って

この曲は輝いた。

サビはMOB宅でセッションしながら考えた。

これこそバンドマジック。


今までの自分の引き出しには無いアプローチが飛び出した。

正確には、飛び出したというより、

この曲が持つパッショネイトな部分を

MOB君らしいコードトーンやコード進行とアナライズさせた上で、“産み出した”。


ちなみにMOB君が聴きどころとして紹介してくれた三味線ソロも、

僕自身初めて“アドリブではなくアナライズして創った”ソロかもしれない。

このソロは荒野の真ん中で風に吹かれながら旅を進める1人の異邦人のようなイメージで、

中近東系のスケールを用いて創った。


MOB君と作曲する事で、

今までの“エモーショナルな自分”から一歩大人になった、

まさに冷静と情熱のあいだの新しい自分のスタイルが垣間見れた、

音楽人としても少し成長できた様な気がするMOB君に大感謝な制作ストーリーであった。




この曲のタイトルとコンセプトに関しては

MOB君のレビューで説明してくれているので割愛したいと思う。


ちなみに「冷静と情熱のあいだ」と言えば、辻 仁成氏を思い出されると思うが、

今回、レコーディングエンジニア兼ミキサーを担当してくださった、

磯江氏(ZIZZ STUDIO)はECHOESのメンバーである。


素晴らしいお人柄と卓越された技術、

メンバー一同、絶大な信頼を寄せ、安心して取り組むことができました。

磯江氏とセカンドエンジニアの大山氏にこの場を借りて感謝申し上げます。






M2 Swimmy


MOB君のレビューでもお話してくれていますが、

この曲は渡仏の数週間前にMOB君宅の最寄駅から

彼の自宅に行くまでの数分の間に降りてきたメロディーがテーマとなっていいる楽曲。

同時期にできたという意味ではOUWAと兄弟作。

最初に降りてきたメロディーは実は三味線の音色ではなく、

スイートなボイスの黒人R&Bシンガー

の声で降りてきたのであった。


彼の家に到着後、

「こんな曲が降りてきたんだけど」と早速彼に、

黒人ボイスで降りてきたメロをシャミセナイズドして聞かせた。

この曲もバンドマジック。

MOB君のオシャレなコードトーンが入ったことによって、

降りてきた時のイメージとは少し趣が変わった曲になった(もちろんとてもいい意味で!)

でも、いつか少しアレンジをし直して黒人R&Bシンガーとコラボするのも密かな夢。

(こんにちは、、!あの時降りてきたのは貴方ですね!!....向こう呆然)


....とにかく、OUWAとSwimmyの2曲は、

結果的に僕らのフランスツアーを豊かにした。




TRANSIST初の自主企画TOKYO VILAGEの映像を収録してくれた

Ruiko Akikusa氏が、奇しくもダンスの修行でパリに渡っていたので、

ギャラリーでのライブは彼女とコラボレーションをした。

「単身日本からパリに渡ってダンスの修行をしている今の私の状況と重なる部分があって、
とても感情移入できる」

と、アートスクールの中庭でのリハーサルで美しいダンスを披露してくれたのは

フランスツアーのハイライトの1つである。

今でも昨日の出来事の様にその情景を思い出すことができる。



なお、Swimmyは、僕のシャープな音より、

YUJIの優しい音色の方があうと思い、

彼に主旋律を弾いてもらっている。

僕自身は、お気に入りのsweep echo(エフェクター)で

自分なりのSwimmy感を表現している。


ちなみに、僕の記憶が正しければ、

そのフランスツアーのタイミングで「武智佑太」が「水木モブ」へと改名した。

ツアー中は慣れなくて、

ライブのMCで「On guitar, YUTA!」と紹介してしまった事が多々あった気がする。

MOB君にこの場を借りて彼にお詫びしたいと思う。




ちなみに、オレ今でもソレ時々やらカス!!!




Vol.2に続く・・

JACK