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F2(那須ハイランドパーク)

2019.11.01 00:47

長さ689m/高さ33.3m/最高速度80km/h

Vekoma/Suspended Looping Coaster(689m Standard)

 ベコマ社製のサスペンデッド・ルーピング・コースターと呼ばれる量産機で、通称SLC。コンパクトなレイアウトとスリルのおかげで大ヒット商品となり、あまりにも量産されすぎているのと、そのハードな乗り味から、かなり悪評が高いモデルだ。日本国内には3機現存するが、僕にとってはF2がSLC初乗車となった。

 この日の那須ハイランドパークはかなり空いていて、当然のように貸切状態。視界が良く、衝撃も少ないであろう最前列に乗り込んだ。横2列、全10両と車両は長め。その為、最前列に乗ると、ドロップやループのたびに、グッと後ろから押し出されるような感覚がある。ハーネスはゴツく、その上分厚いクッションが足されている。肩掛けのハーネスを下ろすと、耳まで覆われて、周りの音が少し聞こえ辛くなるぐらいだ。かなり激しく振られるので、片耳を諦めて、どちらかの肩ハーネスに完全に寄りかかるような形で乗るのがベストだと思う。この後、最後尾にも乗ったのだが、ディアブロやピレネーのようなB&M製のインバーデッド・コースターが横4列もあり、後方だとほぼ何も見えないのに対して、こちちらは横2列しかないおかげで、後方でも思っていたより視界が良かった。もちろん、前方と比べて、更に激しく振られるので、注意。ただ、個人的には、先に悪評を聞きすぎていたせいか、思っていたほど激しくはないように感じてしまった。もちろん、痛い部類には入るのだが、ギリギリ耐えられないレベルではなかった。

 床が下がり、乗り場を出発すると、激しいモーター音と共に巻き上げを開始する。巻き上げのスピードは割と早め。巻き上げが遅いコースターが揃う那須ハイの中では間違いなく一番早い(笑)。ファーストドロップは大きな半円を描きながら落下する。角度はないが、長さがあるので、グングンとスピードを増していく爽快感のある良いドロップだ。その後、「ループ&スクリュー」と呼ばれるエレメント。ループの最高部に一捻り加えた動き。スピードに乗っている中で、複雑なエレメントがいきなりやってくるので、かなり激しい。続けて、乗り場の方に近づくようにキャメルバックがあり、そのまま、地面が少し掘られてピットになっている場所へ突っ込んでいく。おそらくこの場所が最高速度だと思う。かなりのスピード感と振動に襲われるが、そのまま容赦無く、次のエレメント「ループ&ターン」となる。ハーフループからの180度旋回するエレメントで、この旋回が一番振動が激しく、頭を左右に振られてガンガン打ってしまう。どう考えても速すぎるし、スピードに対して動きが小さすぎるのだ。個人的にはここが一番キツかった。それだけで終わらず、続けて「2回転スクリュー」。公式な名称としては、スクリューなのだが、それよりもコンパクトに回るので、いわゆるインライン・ツイストと呼ばれる動き。もはや、ここまで来ると何が何やらわからず、ただ叫びながら耐えるだけだ。激しいエレメントはここまで。最後に右旋回して、そのまま通路の上をS字に捻りながら戻ってきてブレーキ。とはいえ、この辺りも動き的には穏やかだが、なかなかの振動だった。最大3車両まで走れるような設計になっているので、ブレーキゾーンが2つもあり、無駄に長いのが面白い。もちろん、那須ハイでは終日1車両運転だった。


B


紫色のヤシの木が並んでいる良いアプローチ
こういう意味不明さは好きだ
キューラインの様子
「ただしいのりかた」は絶対に守った方が良い
色合いがカッコいい車両
巻き上げの様子
一番上に動力室がある
ファーストドロップは角度緩め
「ループ&スクリュー」!!
ハート型の見た目に対してかなりハード
乗り場横のピットに突っ込む
思わず足を上げてしまう迫力
「ループ&ターン」!!
シンプルなようで、かなりタチが悪い
ノンストップで「2回転スクリュー」
こと、インライン・ツイスト
通路の上をS字に捻りながら進む
ぶら下がりの楽しさがようやく戻ってくる
最後に長いブレーキゾーンが2つある
光が入ってしまったが、観覧車から見たF2の全景