荒川小景
2019.10.08 01:34
冨田ラボさんが2016年に発表したアルバム"Superfine"の中に「荒川小景」という曲があります。
坂本真綾さんが歌っているのですが、荒川土手に数限りない思い出があるわたしとしては、聴くたびに胸がキュンとします。
南風はらんで Tシャツのあなたが来る
なびく髪 ゴルフ場
マラソンの人
送電線はいったいどこまで続いてゆくの
という歌詞が綴る情景は、まさに7年前まで住んでいた荒川のほとりで毎日目にし、肌に触れていた空気そのもの。
写真中央の背の高い建物にマイホームがありました。
青い空と深い緑
ささいな優しさに小さく戸惑う
東京23区内でありながら本当に緑が豊かで、青い空が広がっていて、ずいぶん癒されました。
みんみんが登場してから「川の土手を犬と散歩する」という長年の夢が実現し、ひとりで感慨にふけったものです。
もっとも思い出深いのは「赤羽ゴルフ倶楽部」かな。朝4時起床で早朝ハーフラウンドして、シャワー浴びてからパソコンに向かって翻訳の仕事をする。思えば 贅沢な暮らし、してました。あの人と一緒にラウンドしたこともあったな。ラウンドする前も、終わってからも、楽しかったな。
「小景」というのは、字のとおり、ちょっとした風景、日常的な何でもない景色のことです。
「絶景」ではないけれど、心の中にしっかり刻まれた、自分だけの美しい思い出です。
ついでと言っては何ですが、この曲の後半にはこんな一節も。
ゴールの歓声に小さく驚く
向こう岸に渡ってみたなら
これは戸田のボート競技のことだな、間違いなく。
坂本真綾さんが美しく歌う「荒川小景」、ぜひご一聴を。