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薬の千夜一夜物語 漢方薬編

急速に進歩している吸入剤について(その11)

2019.10.09 00:43

さて、その11ですが吸入剤の急速な進歩は、そのデバイスの進歩によるところが大きいものです。



吸入剤ですが

pMDI(pressured metered-dose inhaler):加圧式定量噴霧吸入器

DPI(dry powder inhaler):ドライパウダー吸入器

SMI(soft mist inhaler):ソフトミスト吸入器

の3種類です。



吸入剤の進歩の最初は、


私が開発に携わったキュバール™でした。


当時地球温暖化の原因として特定のフロンガスが問題とされ、代替フロンの研究が盛んにおこなわれていた時期でした。.


特定のフロンガス(クロロフルオロカーボン)がオゾン層を破壊していることから1996年1月に生産が全廃されることが決まり、


3M社は当時発売されていた吸入のステロイド剤(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)への早急な対応が求められました。


キュバール™は1,1,1,2ーテトラフルオロエタン(HFA-134a)に変えることにより、特定フロンを使わない吸入剤として急ピッチで開発されていました。


代替フロン開発の過程で粒子径を細かくすることもできることに気が付き、肺への到達性も向上させることができるようになりました。



その結果


肺への到達性向上⇒投与量の減少⇒副作用軽減⇒小児への適応


というよい循環をもたらしました。



一方、噴霧剤として広く用いられていたクロロフルオロカーボンの全廃は


噴霧剤を用いない吸入デバイスの開発を促しました。


その結果、ドライパウダー吸入器、ソフトパウダー吸入器へと今なお発展を続けています。