Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

art chacrol and peam gllary

心感デッサン

2019.10.10 10:13

心感デッサン2019.10.10


-春夢-

 猫のお腹 ピカピカ

淡い一律の日射を一真に集めてフワフワに顔を埋めたっぷり

 その匂いを吸い込む


嗚呼 太陽の味が美味しい

木造りの廊下は 垣根柔らかく

 散らばる思ひ出になる前に戻し 

赤の絨毯は7つの真鍮に

 フワッ とまとわれ

チリし紙から 弥生取り出す


固雪を割って色付く新緑の

 フキノトウ 七つの窪みに

募る白氷も 春と云ふ名の元

 片身狭く 

さよならを告げる長靴跡はまだ 

その溶けた泥に

 べちゃべちゃだった



-夏夢-

 5時 押さえられなかった衝動

タオルを巻いて 跳ねて飛ぶ

 14時 渓谷にて たにしと

緑の一方通行の鮎を裸眼で追えば

 

天では『はよ、帰れ』と

 雷雲神様の唸りがムチと成り

ゴゥゴゥ ゴロゴロ ゴー

怒りを宿しやって来る


つんざく耳鳴り 

目潰しの光それは

私のいのちと引き換えに

 目の前の山の松ノ木を焼いた

私はびしょ濡れの身を震わせ

 其でも銀の矢はビカビカ落ちてくる



-秋夢-

 祭りだ 祭りだ 豊作だ

赤蜻蛉やらが畑いっぱいに

 やっている 小さき手を伸ばしても 

スルリ すり抜け空に消え


学習机の脇のお屋根は

 眠り逝く栗の茶と白い粉で

寂しかろう冬の前菜 


風が

 さらさらと 何処へ知らぬ先へ 飛ばしていくのだ

ねこじゃらしはまだ生えまい

 枝を揺すって

いが栗靴の中までこんにちは チクリ痛い

 鈴虫 コウロギ 草むらの合唱を潜めた



-冬夢-

 辺り一面真っ白だ こんな夜は 

外が昼間よりも明るい

 田畑も茂みも山さえも

しんと 静寂に包まれる


眼を閉じる時間となって

 こんな雪深い中

新境のわだちを作り

 新聞屋さんのバイクが

冷ややかな黄色いライトを振り回し やってくる


さあさ 凍った石段を104段登ったなら 

ポーン と 0時の合図

私を御守り下さる神様に

 かしわ手を打ち 嘆願する

ドンスコ ドンドンドロカチ

驚く程巨大な太鼓のバチを握り

皆に部落に伝える



四季そうそう

 ラムは先に逝った

ゴロンタも先に逝った

 それだけじゃない

私を愛でた全てが光に飲み込まれ 

ひと鎖 夢に溶けた


嗚呼…私はこの、じめったい

 狭まる暗がりのトンネルの中を 

手探りで歩く年月を経た

 死をも志する玲瓏の足並み

目覚めれば其程 尚 冷たい

『現実』と『芸術』の狭間で

 

私は死ぬのか 私は死ぬのか


まだ虫の息 虹を目指せ

労働を薪とせん 芸術に変えろ


ガラクタに埋もれて

 幸いを誓い願わん


貴方の眼であり

 その心感や 命尽きるまで リンリンと 揺さぶり熟れう…