時間、深く、静かに、広く。

2019.10.16 01:28

美しいものをじーっと見ているとき、

とくとくと注がれているお茶の音を聞いているとき、

その時間の流れは、時計の進む速さとは違うものになります。

その空間には、目に見えないけれど、わたしとモノや音の間にとても濃い空気ができます。


目を閉じて、

吸う息に導かれながら手をあげたとき、

体という空間がどこまでも深くて、外との境目がなくなるような無限の広がりを感じて。

吸う息が吐く息に変わっていく、ほんのわずかな間に、

一瞬という時間の濃密さを感じて。

吐く息に導かれながら手をおろしたとき、

無限に広がりから、もう一度自分に戻ってくるような。

一瞬という時間は、とても長くて、静かで、濃いものになるように感じます。

時間というものは、その枠を取っ払ったときや、「今のわたしの内側」に意識を向けたとき、

長さは人によって変わるように思います。

その深さや、広がりや、静けさや、濃さを味わうヨガの練習ができたとき、

自分の内側の静けさがあることを感じて、

なんとも満ちた気持ちになるのです。