融資(前篇)
お金の話を書こうと思います。
リノベーションとか古民家から少し離れて、起業に関する事になります。
私は融資を受けてお店を始める事にしました。
住宅ローンとかカードローンとか奨学金を使ったことがある人は多いと思うけど、起業用の融資を受けた事がある人ってそれほど多くないですよね。
すでに事業をしている方の融資とも少し違うと思います。過去何年分の決算書類を提出とかも無くて、事業計画のみで金融機関に判断してもらうのですから。
赤裸々なお金事情
私は長年この起業のために貯金をしてきたわけではなく、どちらかというと自分の年代で住宅ローンもないのに貯金は少なかった。
手持ちのお金だけで店を作り上げることは出来ないため(元飲食店の居ぬき物件とかなら可能だったかもしれませんが、ぼろぼろの古民家ですから)、融資を受けることにしました。
古民家を素敵な住宅にリフォームする場合、一般的な相場としては2000万くらいはかかるそうです。それなりの新築ができる金額です。
飲食店で考えた場合、一般住宅には無い設備もありますが、逆に一般住宅に有る設備が不要だったりもしますので、普通に業者さんにお願いをすると2000万くらいの費用はかかると思って良いと思います。
でも私の場合、2000万を借りるという結論には至りませんでした。
セルフリノベーションで改修費用を抑え
各種設備は業者さんを通さずインターネット通販等で手配することにして
数少ない業者さんにも、無理を言って工事を安くあげる前提で見積もりしてもらいました。
で、トコトン費用を抑えることにして諸々含めて融資を受ける額を990万に設定しました。
正直なところ、かなり無茶な設定金額だと思います。
でも、ここまでこだわって初期投資を抑えたことにはしっかり理由があります。
ITとかで起業するのと違って、田舎の古民家の飲食店・・・ビッグビジネスに成りようがないでしょ?
起業直後から歳を取るまで細く長く商売していく覚悟なわけですから、そんなにお金かけちゃダメだと思うんです。
本当なら貯金とか退職金で全部済ませるくらいの意気込みでやるべきなんでしょうね。
でも貯金が無いからお金を借りる。なら費用は最低限で抑えなくちゃいけない。
そう、セルフリノベーションは私の事業戦略の一つなんです。
(勿論、DIYが大好きってのもありますけどね。)
起業のために融資を受ける
事業用の融資には、大きく分けて「設備資金」と「運転資金」があります。
事業用の融資を受けた事がある人なら当たり前の話ですが、私は縁が無かったので初めて知りました。
設備資金はその名の通り設備投資をするための融資枠です。
たとえば業務用冷蔵庫100万円を買うのでそのお金を貸して。ということ。
新しい店舗建物を建てるとか、居ぬき物件の内装費用とかも設備投資になります。
設備資金は返済期間が長く設定できます。
また、設備投資は業者からの見積書を根拠として見積もり金額を融資してもらいます。
融資先の口座は金融機関に管理される場合があります。
冷蔵庫で100万円かかるので融資してくれ。というと融資はしてもらえますが、金融機関に管理された口座に融資され、そのお金は自分で自由に使う事が出来ません。
実際、冷蔵庫を購入して支払いが発生し、100万円を業者に支払いすることだけに使う事が出来るというものです。
一方、運転資金は事業運営に必要な融資枠です。
たとえば仕入れが出来ない時の資金とか、従業員の給料とか、家賃とかも含まれる。ざっくり言うと設備以外の融資枠です。
運転資金の返済期間は短く設定されます。
運転資金は、設備資金と比較すると用途を厳密に管理されませんので、通常利用する口座に振り込まれ、まあ、ある程度自由に使う事ができます。勿論嘘ついてお金を借りるのは論外ですけどね。
ちなみに私の場合、設備資金は10年で運転資金は5年とか7年とかで融資してもらいました。
長い期間で借りると金利は増えますが、月々の支払いは余裕ができますから、出来れば設備資金に充てたいというのは分かってもらえるかと思います。
古民家をセルフリノベーションして飲食店を開く場合の融資
さて、ここから古民家をセルフリノベーションして飲食店を開業するために融資を受ける、という話になるのですが・・・
古民家を(セルフじゃなく)リノベーションした飲食店と言う事になると、
古民家のリノベーション費用とか厨房用の各種設備が設備資金に該当し、
古民家を改修する間にかかる電気代とかの費用とか、生活費とか、ブログ開設にかかった費用とか、開業のために必要な交通費とか、開店直前からかかる仕入とか食器類購入とか諸々が運転資金に該当します。
はい!ここからが、このブログで書きたかった事です。回りくどくてすみません。
私の場合セルフリノベーションするので見積は工務店さんから出してもらう事は出来ず、自分で出すしかないわけです。
セルフリノベーションを前提とした起業、というレアなケースでこのブログを読んでいる人がいる場合に参考になる情報を提供します。
セルフリノベーションする費用は設備投資とは認められない可能性が高いです。
絶対使う木材とか塗料とかの資材の見積もりを提出しましたが、それは設備投資とは認められないという結果になりました。審査の厳しめな融資枠だと確実にダメですね。
あ、資材の見積もりは行きつけのコメリ(笑)で作ってもらいましたが、無駄になってしまいました。
仕方ないのでセルフリノベーション費用は運転資金として借りることになりました。
こんな情報は他にはないかもしれませんので、誰かの参考になれば幸いです。
今日はここまで。