Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

今日も何かを間違えた

思うことと思い出と

2019.10.21 09:55

①プール


秋の夜にプールを見たくなる。

落ち葉がプールに積もって、夏の爽やかさが

消え失せている。

瓶ビールなんかを持ち込んで、

その時の気分の音楽を聴きながらボーっと見たい。

校舎の裏にあった小学校のプール。

何気なく目についてたあの光景を今こんなに

見たくなってるのは不思議だ。




②深夜の雑居ビルの光


深夜の雑居ビルの光を見ると、

心に不思議な感情が沸き起こる。

こんな時間にまで頑張ってるんだな、

あそこのコンビニで夜食とか買うのかな、

一緒に残ってる同僚とくだらない会話とか

しながら終わらない仕事に手をつけてるのかな、

なんていろいろ思う。

仕事をしてる人がいて、それを認識外から見てる

僕がいる。

そんな感じが妙に心地よい。



③キッチン


深夜にはキッチンがよく似合う。

リビングでも、洗面所でもなく、キッチン。

キッチンの明かりだけつけて、

水を飲んでタバコに火をつける。

換気扇の紐を引っ張る。

換気扇がバタバタと回る音がする。

タバコを吐く。煙が上がる。水を飲む。

暗いリビングを眺める。

静かなピアノクラシックを流す。

曲が終わるころ、タバコを消して水を飲み干し、

ベッドに向かう。



④自転車で坂を下る


自転車で坂を下る時、次の季節の香りがする。

風を切っていると香りが思いっきり

飛び込んでくる。

その時に次の季節の香りがする。

大学生の頃、自転車で川を越えて駅に向かっていた。

橋から下る時のその空気を今でも思い出せる。

爽やかさと1日が過ぎる嬉しさと、少しのセンチメンタルを受け止めて家に帰る。

今度実家に帰る時はその道を通ろうか。



⑤オール明けの朝陽


オールをした時の朝陽がたまらなく好きだ。

うわ、明るくなってるよ、

なんて誰かが言って、

穏やかに容赦なく朝陽が飛び込んでくる。

それを一身に受けて、始発で家に帰って

そのまま眠り込む。

友達の家で、カラオケで、居酒屋で。

そんな日々はたまらなく愚かで輝いていた。



⑥合格発表


大学の合格発表は8時だった。

僕はその日5時に起きた。

なんだかベッドから起きてリビングに行くのも

すごいそわそわしているみたいで嫌だったので、

ベッドでゴロゴロしながら携帯をいじっていた。

(すごいそわそわしてたんだけど)

自己採点の結果の感じだとほぼほぼ合格は

安定していたがそれでもそわそわしていた。

8時になって、大学のサイトで合格を確認して、

安心して二度寝して9時ごろ起きた。

家族に

「合否見る?」

と言われ、

「合格だったよ」

と返す。そわそわしてたことを茶化される。

のんびりと朝ごはんを食べてテレビを見た。

母親も父親もどこかゆったりしてて、

あぁ、合格して良かったな、とその時に

心から思った。

夜は寿司を食べてチューハイを飲んだ。

幸せな1日だった。



⑦解散


高校生の頃、僕ともう3人の友達でしょっちゅう

つるんでいた。

大概しょうもないことをしていた。

たまらなく楽しかった。

僕は大学進学が決まり、1人は浪人、1人は就職、

1人は変わらず仕事を続けることとなった。

それはこれまでの集まりが終わる事を意味していた。

いつも溜まっていた公園の前のガードレールで、

夜明けにぐだぐだとしていた。

冗談めかした別れの会をやって、

いつも通りにヤニ臭い身体を引きずって帰った。

ベッドに入った時、浪人からメールが来た。

楽しかった、また落ち着いたら会おう、

みたいな内容だった。

それに触発されて僕もそんな内容のメールを書いた。

他の2人も書いた。

一通り読んで、目を閉じた時に涙が溢れた。

終わることの悲しさを感じながら

眠りについた。




ps.楽しかった日はベッドで1日をおさらいして

    ニヤニヤしながら眠ります。