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「宇田川源流」 あれだけ世界を悲しませたノートルダム寺院の「今」からわかる日本人の「忘れやすい気質」

2019.10.23 22:00

「宇田川源流」 あれだけ世界を悲しませたノートルダム寺院の「今」からわかる日本人の「忘れやすい気質」

 災害というものは風化する。そのことを記憶し、そして、そのことを常に思い続けるということができるであろうかということは、かなり大事なことでありながらそれが困難なことであることは多くの人が知っている。

今年の4月16日、フランスはパリのノートルダム寺院が火災で焼け落ちたことは、皆さんご存じであったと思う。しかし、このブログを見たときに、そのことを覚えていた人はいるであろうか。

熱心な信者であれば、または、特別な思い出のある人であれば、それらのことを覚えていると思うが、多くの日本人は、ほとんど覚えていないのではないか。この私自身、実際にこのニュースを見るまで、ノートルダム寺院の火災が、すでに昨年のことであるかのように記憶していたのである。今年の4月以降、日本であっても水害や台風などの災害が多くあり、または、その内容に関しても、様々な事件があった。そのために、外国のこれらの「災害」に関しては、忘れてしまうし、また日本人に直接的な関係はあまりないということになってしまうのである。

そのために、ノートルダム寺院が現在どのようになっているのか、そんな質問をしてもあまり記憶にもないし、またその答えが返ってくることもない。しかし、実際にパリの人にとっては、または熱心な信者にとっては、かなり大きな問題になっているし、最大の関心事項になっている。日本人というのは、そのような感じがあり、何か事件があると多くの人がその現場の写真を大きく話をし、知らないことがまるで罪悪化のような感じで言う。しかし、自分の生活に関係がないとなると熱しやすく冷めやすい性格から、その内容をすぐに忘れてしまいすぐに次のことに話題が移ってしまう。

日本人の悪い癖ではないか。まさに、「ブーム」のような感じで災害や事件を見てしまう。「ああ、そんなことあったな」それが多くの人の共通認識であり、またすぐに忘れてしまうのだ。

ノートルダム大聖堂、遠い再建の道のり 火災から半年

【10月15日 AFP】フランス・パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)が火災に見舞われた翌日の4月16日、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は国営テレビで、国を象徴する文化財が破壊されたことに衝撃を受けている国民に向け、こう表明した。「大聖堂をさらに美しく再建する。5年以内に完成させたい」「われわれにはできる」

 だが、13世紀に建造された大聖堂の屋根や尖塔(せんとう)を崩落させた火災から半年過ぎ、再建のための道のりは当初の予想よりもはるかに複雑であることが明らかになってきている。

 作業員らは、屋根から溶け出した膨大な量の鉛や大聖堂周辺の汚染された地域の清掃を行っている。

 また、どのように再建するかについても意見が分かれている。多くの専門家は尖塔について以前と全く同じ形にすることを望んでいるが、マクロン氏は革新的なデザインを望んでいる。

 結局、再建よりも、火災で受けた損傷により今も崩壊の危険がある大聖堂の安全確保が優先されることになった。2020年末になってようやく安全確認が終了し、建築家らが大聖堂の再建案に取り掛かる。工事自体の着工は2021年になる見通しだ。

■最終寄付総額は8億ユーロの見込み

 パリのミシェル・オプティ(Michel Aupetit)大司教は、「どのくらいの費用や期間がかかるのか」については現段階では言えないと述べた。

 最優先事項は、火災の前に行われていた改修工事で設置された重さ500トンの足場が、円天井に及ぼす危険を取り除くことだ。足場のパイプ1本が落下しただけでも、取り返しのつかない損害が生じる可能性がある。足場の撤去作業には数か月かかるとみられている。

 火災後、個人や企業、特に仏企業が、大聖堂再建のための多額の寄付を申し出ている。この寄付については、実現に懸念もあった。

 だが、寄付を呼び掛けている団体のコンソーシアムによると、既に6億1600万ユーロ(約730億円)以上が実際に振り込まれているまたは確定しており、最終的な寄付総額は8億ユーロ(約950億円)に上る見込みだ。

 ノートルダム大聖堂を愛する観光客や建築愛好家、信者らがこの歴史的建造物を再び訪れることができるようになるまでには、しばらく時間がかかりそうだ。

 火災で最初に避難指示が出された際に大聖堂の中にいた信者のミシェル・シュバリエ(Michele Chevalier)さん(70)は、「親をなくし、喪に服している気分だ」「どうにか祈りを続けているが、前と同じではない」と語った。

(c)AFP/2019年10月15日

https://www.afpbb.com/articles/-/3249366

 まさに、阪神大震災や東日本大震災も同じであるし、木曽御岳噴火なども同じである。最も大きな内容が「民主党政権」であり、それが「悪夢のような」といい続けなければ、日本人はすぐに忘れてしまうのである。逆に、もともと民主党の人々は、現在国民民主党や立憲民主党と政党名を変え、何か継続性の話をすると「政党が違う」などといいながら「悪夢のような民主党政権」というと反発する二重基準をそのまま継続している。そのような二重基準性こそ、国民の信頼をもっとも失うということがいまだにわからないようである。まあ、私は「有料メルマガ」で、以前「民主党の大臣または役員をやった人はすべて引退すべし」と書いているが、同じメンバーが同じ顔ぶれで政党運営を行っていれば、ダメなことは明白である。

さてノートルダム寺院に話を戻そう。

寄付を呼び掛けている団体のコンソーシアムによると、既に6億1600万ユーロ(約730億円)以上が実際に振り込まれているまたは確定しており、最終的な寄付総額は8億ユーロ(約950億円)に上る見込みだ。<上記より抜粋>

まさに、日本ではあまり話題に上っていないだけで、実際にはヨーロッパなどでは当然にさまざまな話になっているのではないか。実際に、いまだに祈りを続けているし、またパリの人々で言えば、毎日焼けてしまった「見えているべき景色が見えない」のであるから、当然にそのような状況になってしまう。日本で言えば、津波の跡、町が全くなくなってしまった東北の海沿いを、現在で言えば、泥だらけで、震災廃棄物が、多く山積みになっていて、町中が泥をかぶった堤防決壊の地域を射ているのと同じで「正常ではない、記憶の中にない街並み」を見ていることが、まさに、おおきな心の傷になり、そして何かをしなければならないというような感じになるのではないか。

日本に関して言えば、まさに、「ノートルダム寺院のないパリ」は、毎日見慣れたものとの違いでもない。単純に観光地の目玉が一つ亡くなったというような感じになっているのではないか。

そのようなモティベーションでは、やはり忘れやすい日本人の国民性が発揮されてしまう。そういえば「ブーム」というものが日本にはあり、そのブームが去ってしまうと完全に忘れられてしまったり、あるいは、時代遅れのブームをそのまま使うと「ダサい」などといわれて、批判されてしまう。お笑い芸人の「一発屋芸人のギャグ」などは、まさに、「古い」といわれてしまう。

そのような日本人の感覚こそ、最も気を付けなければならないことではないだろうか。