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ZIPANG-3 TOKIO 2020 環境省地球温暖化対策について「東京モーターショー2019」に‟COOL CHOICE”のブース展開!

2019.10.22 03:50

はじめに 記事をお届けするに当たり、このたび関東・東北地域を直撃した、強烈な台風19号による被害は特に大雨による水害で亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
  

小國杉

環境省は、「東京モーターショー2019」にブースを展開し、1)植物由来の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を用いた、木から作る軽量化した自動車、2)青色発光ダイオードに代表されるノーベル賞受賞技術である窒化ガリウムを用いたパワーエレクトロニクスで駆動する超省エネ電気自動車、3)地球温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す取組である「COOL CHOICE」についてご紹介します。

「東京モーターショー2019」の概要
【日時】 2019年10月24日(木)~11月4日(月・祝)
【場所】 東京ビッグサイト [青海展示棟Bホール](東京都江東区青海1丁目2番33号)
【主催】 一般社団法人 日本自動車工業会


環境省ブースの展示・紹介内容

(1)セルロースナノファイバー(CNF)を用いた軽量化自動車

CNFを用いた各種部品を搭載した軽量化自動車「Nano Cellulose Vehicle(NCV)」は、研究機関、企業等のサプライチェーンで構成された一気通貫のコンソーシアムにより開発されました。


今回、量産化を目指した仕様では世界初となるCNF活用部品を搭載したコンセプトカーを初公開します。


【CNFの特徴】

① 軽く強い

鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有する次世代高機能素材で、樹脂・金属・ガラス素材の代替素材として活用することが可能。コンセプトカーでは、ドアトリム、ボンネット、ルーフパネル等の部品にCNFを活用して、部品単体では最大で5割程度の軽量化を、車体全体で1割以上の軽量化を実現!

② 循環する資源

森林資源や農業廃棄物等の植物性資源から生産可能なカーボンニュートラルな素材。地域の未利用バイオマス資源からCNFを生産し活用することで、地域経済の発展に期待。あわせて、プラスチックの代替素材としての可能性を有しており、海洋汚染問題の解決にも期待!

③ 地球に優しい

車体軽量化に伴う燃費改善による走行段階でのCO2排出削減の他、素材製造段階から廃棄・リサイクル段階までのライフサイクル全体でCO2排出量を約1割削減(見込み)! 各部材に適用した技術の詳細は、別の機会にご紹介いたします。


(2)窒化ガリウム(GaN)を用いた超省エネルギー自動車

次世代パワー半導体材料として期待されているGaN技術を電気自動車の各機器に応用した次世代モビリティ「All GaN Vehicle(AGV) 」は、ノーベル物理学賞を受賞した天野 浩教授主導の下、研究機関と企業のオープンイノベーション体制で開発を行っています。


本事業では、20%のCO2排出量削減を目指し、インバータ、コンバータなど車載電力変換器、レーザ照明装置などの開発を進めるとともに、これらを車両に搭載してCO2排出量低減効果を検証しています。今般、世界で初めてGaNインバータで電気自動車を開発し、テスト走行に成功しました。世界初のGaNを用いた超省エネルギーコンセプトカーを初公開します。


【AGVの特徴】

① 乗客に優しい

電気効率98%を超える超高効率のGaNインバータは高周波モーター駆動を可能とするため、従来のモーターで課題となっていた電磁ノイズを低減し、快適なキャビン空間を実現!


② 作り手に優しい

GaNは、あらゆる電気機器に搭載されている半導体のエネルギー損失を抜本的(10分の1程度)に低減する次世代素材。インバータ、コンバータ、充電器などに窒化ガリウム技術を適用させ、徹底的に電気ロスを削減することで、電費性能の20%改善(対従来技術)、パワーモジュールの体積を従来の30%低減を目指しており、電池パック数の削減や電気系統の小型化が可能となり、車のデザイン自由度が飛躍的に向上!


③ 地球に優しい

電気ロスの削減と電気系統の小型化・軽量化により、従来のパワーエレクトロニクス技術に対して走行時のCO2排出量を約2割低減(見込み)! AGVの詳細については別の機会にご紹介いたします。


(3)COOL CHOICE(未来のために、いま選ぼう。)

脱炭素社会づくりに貢献する「製品への買換え」、「サービスの利用」、「ライフスタイルの転換」など、快適で経済的な暮らしにつながるあらゆる「賢い選択」をしていこうという「COOL CHOICE」の取組を紹介します。


モータージャーナリストによる講演会、ドライブシミュレーターやゲームを通じたエコドライブの体験等、未来のために、いまできる取組を呼び掛けます。


【モータージャーナリストによる講演会について】

※講師等については調整中

・講師

吉田 由美 氏(自動車評論家、日本自動車ジャーナリスト協会理事)

・開催日時

10月26日(土)①14時30分~15時00分、②16時30分~17時00分

11月 2日(土)①13時30分~14時00分、②15時00分~15時30分


「COOL CHOICE」とは

「COOL CHOICE」とは、2030年度に温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のため、脱炭素社会づくりに貢献する製品への 買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択など、地球温暖化対策に資する「賢い選択」をしていこうという取組のことです。



参考

NCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクト


プロジェクト概要

鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有する次世代素材CNF(セルロースナノファイバー)を活用し、令和2年(西暦2020年).に自動車で10%程度の軽量化を目標とするNCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクト(平成28年始動)を実施しています。


京都大学をはじめ22の大学、研究機関、企業等のサプライチェーンで構成される一気通貫のコンソーシアムを2016年10月26日に設立し、CNFを活用した材料、部材、自動車部品等の製品開発及び各段階の性能評価、CO2削減効果の評価・検証に取り組んでいます。


NCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクトについて

本事業は、国内市場規模が大きく、CO2削減ポテンシャルの大きい自動車(内装、外装等)、家電(送風ファン等)、住宅・建材(窓枠、断熱材、構造材等)、再エネ(風力ブレード等)、業務・産業機械(空調ブレード等)等の分野において、材料メーカーおよび製品メーカーのそれぞれと連携し、CNF軽量材料(複合樹脂)等の用途開発を実施するとともに、特に自動車部門でCNF軽量材料を実機に搭載することで軽量化によるCO2削減効果(例:自動車の燃費改善)等の性能評価および早期社会実装に向けた導入実証を行います。


これにより、製品製造時や社会実装時における課題を解決し、そのノウハウを蓄積することで、地球温暖化対策に多大なる貢献が期待されるCNFの早期社会実装を実現することを目的とします。


プロジェクトの概要

二酸化炭素削減を目的とし、セルロースナノファイバー(CNF)を複合化した樹脂材料で部品を試作し、自動車に搭載することで、複合樹脂~最終製品までの一連の流れを俯瞰した、性能評価・検証を実施する。


共同実施機関 21機関

●京都大学 ●一般社団法人産業環境管理協会 ●京都市産業技術研究所 ●金沢工業大学 ●名古屋工業大学 ●秋田県立大学 ●株式会社昭和丸筒/昭和プロダクツ株式会社 ●利昌工業株式会社 ●株式会社イノアックコーポレーション ●キョーラク株式会社 ●三和化工株式会社 ●ダイキョーニシカワ株式会社 ●マクセル株式会社 ●株式会社デンソー ●トヨタ紡繊株式会社 ●アイシン精機株式会社 ●トヨタカスタマイジング&ディベロップメント株式会社 ●東京大学 ●産業技術総合研究所 ●トヨタ自動車東日本株式会社 ●宇部興産株式会社




鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(敬称略)

環境省 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館 TEL 03-3581-3351



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