ミスして良いのです
レッスンをしていて、ミスを非常に恐れる方が結構いらっしゃいます。
と言っても、ミスした瞬間に
(出典:https://subestamp.com/review/%E9%9F%B3%E4%BB%98%E3%81%8D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%97/40741/)
こうなるとか、そういうんじゃないです。
「ミスしたくない!」という気持ちが「その音さえ出れば手段も結果も何でもアリ」の保守的な体の使い方をしてしまう、ということです。
こうなってしまう方にお話しを伺うと、中高生の頃の吹奏楽部が非常に厳しかった人がとても多くて、ミスすると怒られたのだそう。
ミスして怒る、というのは発展性がありません。そもそも「ミスしてはならない」と忠告してミスしなくなったら、最初からミスなどする人はいないわけです。
指導者はミスに対して怒るのではなく、ミスする原因を見つけ、解決方法を一緒に模索するのが役割です。これを履き違えている吹奏楽指導者の何と多いことか。そういう人は結局、解決方法を知らないから怒鳴ってしまうんですよね。勉強不足。ただのクレーマー。これだったら誰でもできる。
そして、そんな指導者に教わってしまったが故に大人になってもミスすることが悪であり、必要以上に恐れてしまうのです。いわばこれはトラウマ。
ミスは、して良いのです。
ただし、同じミスを延々と繰り返してしまうのは良くありません。ミスはなぜ起こるのか、ミスをしないで演奏するために必要なことは何なのか。それを自分で考え、指導者がアドバイスをして原理や真理を追求していく、これがレッスンや練習、研究や実験であると言えます。
ミスを怖がらないで、とにかく楽しく演奏しましょ。
荻原明(おぎわらあきら)