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何者かになる過程

【記録】モノローグ演劇祭おわり。

2019.10.22 07:36


こんにちは、日野あかりです。

少しずつ季節の変化がいろんなところに見え始めましたね。香りとか、湿度とか。


さて。

このブログはどのくらいで書き終わるのか見当がつきませんが、それでも書いてみようと思います。



モノローグ演劇祭について。



4月の予選、8月の本戦、10月の準決勝を先日終えました。

たくさんの方に気にかけていただき、励ましていただきました。

お客様、運営スタッフのみなさん、競演者の皆さん、ありがとうございました。

そして誰より、日野あかりに作品と演出を与えてくれた奥村さんに感謝です。



残念ながら、わたしは決勝に進出することはできませんでした。

それでも、本当に出てよかったと思います。

悔しいけど、悔しがってる場合じゃないくらい、自分に足りないものをたくさん見つけた気がします。

予選と本戦は、奥村さんに書いてもらった『君を追う』という作品。

準決勝は、坂口安吾の『花火』という短編を5分に脚色してもらい、モノローグとして上演しました。

許可を頂いたので台本を掲載します。



私は演劇的な物語が好きなので、5分のモノローグという枠の中にも起承転結があって欲しいと思っていて、奥村さんが私にくれた物語に自分を乗せていくのが楽しかったです。



とはいえ、、、

モノローグ、本当に、きつい時もありました。

状況を打開するのは自分だけで、舞台の上で自分という人間だけに視線が集中する不安。

元々、モノローグが苦手だから克服したいと思って出場を決めただけあって、自分の下手くそさに、出来なさに、演劇との距離を考えたりする日もありました。

本戦の前も、準決勝の前も、ずーーっと吐きそうだった。笑

でもまぁ、そんなことで離れられるほど、演劇は自分の中で軽いものじゃなかったということでした。



記憶が鮮明な、『花火』について書きます。

準決勝で上演した時に、これはモノローグと認めていいのか?という声が上がりました。

私はこれがモノローグだと信じ込んでいたので、そういう声が出たことにかなり驚いてました。


ノブ子(私のモノローグには出てこないけれど、そういう名前です。マダム。)は誰ともダイアローグしてないのです。

紙に書かれた相手役であるミン平の台詞は、ノブ子の、お客様の、頭の中にしか響かない。

そのあとノブ子が無音で喋りますが、会話にはならないのです。ミン平はもう客体として実在していないので、声にする必要もないのです。

シャトナーさんが、ついに観客がモノローグを語るモノローグが現れた、と仰ってくれたのがとても印象的で、お客様の心の中で完成するモノローグになっていたらいいなと思います。



モノローグ演劇祭全体について話すと。

いろいろ思ったなァァー。

自分の閉じた世界観のなかで演劇をやってきたことに気が付かされたと思います。

個人的に、準備時間の5分を演出的に使うことがフェアじゃない気持ちがすごくしていたのですが、

その時間がお客様の前に触れるというシステム上、お客様に楽しんでもらうパフォーマンスをするために最大限使うということで考えれば、もう少しいろいろ検討するべきだったのかな、とか。

わたし、普通にしてると感じ悪いので、意識的に感じ良くしようと思ったら、逆に感じ悪くなったと言われました。笑

ただ運営の方々が日々イベントを良くしようと考えに考えていろんな改善を加えてくださったり、細かく連絡してくれたり、すごい素敵でした。感謝しかない。

モノローグ演劇祭の可能性をとても信じていて、真摯に関わっていらっしゃる様を見ていて、心を打たれました。

続いて欲しいし、むしろ運営に関わりたいくらいです。


普段会うことがないような俳優さんにも出会えるし、自分の技術や精神を見つめ直す機会にもなるし、その上で成長する(したかな?)し、次があるなら出ない手はないですよ。モノローグ演劇祭。



書き足りないかもしれないけど、一旦ここまで。

あんまりちゃんと撮れていないけど、稽古動画を供養として載せておきます。


君を追う



花火(小道具全部ない)



ひの