安全保障上の危機は外よりも先に内側から迫り来ている!
永田町の裏を読む
【転載開始】
■安全保障上の危機は外よりも先に
内側から迫り来ている
公開日:2019/10/24
旧知の都市工学の教授と語る機会が
あった。
安倍晋三首相ほど無知蒙昧、一知半解
にまみれた指導者も珍しいが、その中
でも彼の最大の勘違いは「日本の安全
保障上の危機はどこから迫り来るか」
についての認識ではないかということ
で、大いに意見が一致した。
私自身が房総半島の鴨川市の山中に
居住し、台風15号と19号で計13
日間の停電と断水、計9日間の電話・
携帯・無線ネットの断絶など散々な目
に遭った。
その体験から、「もちろん気候変動に
よる災害の激甚化で今までの想定を
超えたことが次々に起きるのだけれど
も、それよりも日本の社会生活を支え
る基本的なインフラがすべて劣化しつ
つあるために、それに耐えられなく
なっていることが問題なのではないか」
という感想を述べた。
教授は「その通りだ」と言い、さらに
こう指摘した。
「安倍さんは、北朝鮮のミサイルが
飛んでくるとか言って、小学生に机の
下に潜る訓練をさせたり、バカ高い値段
のステルス戦闘機やイージス・アショア
を米国から買い付けたりしているが、
とんでもない。日本国民の安全保障上の
危機は外から来るより先に内からすでに
切迫していて、それが今回の台風被害で
あらわになった。戦後復興期から高度
成長時代に一挙に建設したインフラが、
40年から50年を経て一斉に耐用年限
を迎えたり、それに近づきつつあって、
いま政治が総力を挙げて取り組むべきは
『戦後インフラの総決算』だ。戦後日本
の総決算で『改憲』だなんて冗談を言って
いる場合じゃない」と。
例えば、我が家の停電は山中の送電線
の鉄塔や街道沿いの電柱がバタバタと
倒れたことによるが、それらは1970
年代に一斉に建設されたものが多く、
その技術的基準は「風速40メートルに
耐える」と経産省令で定められている。
その初期のものはすでに50年を経て
弱ってきているのに、9月12日付の
日経によると、「東京電力は原発事故で
経営が厳しくなり、1991年に送配電
設備に9000億円を投じていたのに
最近は8割減の2000億円」に減ら
している。だから50メートルを超え
る風には耐えられなかった。
このように、電気だけでなく浄水場や
水道管も、道路や橋やトンネルや堤防も、
放置された杉林も、何もかもがその上に
成り立っている戦後の社会的遺産が失わ
れつつあるということの自覚が求められ
るのである。
【転載終了】
************************
自民政治の中で、インフラに対して
の感心はゼロなのでしょうが、箱モノ
には重大な関心をもっていたのでしょ
うね。
これもやはり、若者世代にツケが
回ってくるという感じですね。