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田所稲造ファンタジーオンライン

紅葉野日記 旅の恥は掻き捨て気分で ちょっと百合展開強めました この続きはとりあえずエブリスタで

2019.10.24 15:21

                                もひれいんさんによるイラストACからのイラスト 

美月と沙織 一つ屋根の下(仮)

ping... pong...

『はーい、どちら様?』

「室山県室山市から来ました、高槻です」

「同じく、服部です」

『あ、分かりました、桃花ちゃんのお友達ね、ちょっと待ってて』

神奈川県海老名市のとあるところにある、柏原桃花の親戚のお家「吉田さん家」にお邪魔する二人。

「お邪魔しまーす」

「あら、高槻さんと服部さんね! 話は聞いているわ! どうぞ、いらっしゃーい」

「失礼しまーす」

「遠いところをようこそ。さあ、遠慮なさらずに」

「ありがとうございます」

見た目はまだまだ新しい一軒家。まだまだ若そうな、その家の奥さんと思しき女性が、二人を出迎えた。 二人は促されるままに、用意されたスリッパを履き、応接間を目指して廊下を歩いていた。

「まあまあ、あなたがたセーラー服? 憧れるわー、おばさんは、中学高校ではずっとブレザーだったから」

「そうです、一応、セーラーではありますが……」

「友達の同級生が痴漢に遭って、たまに酷い目には遭いますけどもねー」

「あらまあ! おばさん、性犯罪は許しませんよ!」

「そうですねえ、その通りです」

「まあ、あいつはスカートを無駄に短く詰めすぎたとか、いろいろありまして……」

「あらあら。誰だかわかんないけど、随分アグレッシブな子ね……どうぞ、座って、座って。飲み物お持ちするわ」

「いやいやいや」

「飲み物だなんて、何卒お気遣いなく……」

おばさんは、台所に行くと、なにやら、ペットボトルのミネラルウォーターを二人分持ってきた。

「はい、つまらないものですが、召し上がれ」

「あ、助かります、今日はオーディションでメッチャ汗かきましたし」

「いただきます」

「みやけ坂46受けて来たのね、あなたがた。すごいわね! よく頑張りました!」

「ありがとうございます」

「本当に突然押しかけて、どうも済みません」

「大丈夫よ、夫は成田から海外出張だし。ちなみに、娘はいま大学生で、都内で下宿中なんで、ちょーっとおばさん寂しかったから、丁度いいわ」

「うわー! わたし、東京に出て来ただけでも大冒険だったんですけども、ご亭主さんは海外ですか!」

「すごいですよね、吉田さん家!」

「まあね、でも、主婦になってみなさい。亭主元気で留守がいい、そういうものよ」

「はっとり、どうやらそういうことらしい」

「わたしも、東京は初だったから、海外だなんて想像もできないよー」

「ふふふ、二人ともかわいい!」

吉田さん家の冷蔵庫で、キンキンに冷やされた、五〇〇ミリリットルのミネラルウォーターがあまりに美味しかったので、二人とも感激していた。

「さあ、落ち着いたところで、そうね……娘の部屋が良さそうだから、そこのセミダブルベッドをお使いなさい」

「え! それって、添い寝ってやつですか?」

「うわ、沙織と添い寝ですかー」

「いや?」

「いえいえいえ、いやだなんて、そんなー」

「泊めていただけるだけで、光栄です!」

「ふふふ、旦那の部屋ってタバコ臭いし、あなたがたに、そんなフレグランスがつくの、いやでしょう、だから」

「何から何まで、ありがとうございます」

「お気遣いいただきありがとうございます」

「さあさあ、おばさんについといで! その重そうな荷物、部屋に置いてから、ゆっくり休んで」

……というなり、二人を手招きして、二階に沙織と美月を案内した。階段を上がりながら、先ほど、セミダブルベッドだと聞かされて、余りの恥ずかしさに、いろんな想像をしてしまい、思わず顔から火が出そうな二人だった。

この続きはウェブで!! 更新されるのをゆっくりとお待ちくださいませ。ではでは(・∀・)ノ

田所稲造 拝