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うたかた日和

舞台「フクキタル。」観劇

2019.11.02 23:44

先日、舞台「フクキタル。」を観劇しました。






観たのは10/26(土) 12:00の回です。





この舞台について軽く説明すると。




「演劇×ファッションショー」をテーマにした舞台で、

四方まゆ×楠麻白が立ち上げたOZZU(おずぅずぅ)の旗揚げ公演。





四方まゆ、楠麻白と言うと、

以前観に行った劇団山本屋の舞台

「午前5時47分の時計台」や「おしゃぶり」でたぶん共演していて、

そこの縁という感じだったはず。




劇団山本屋と言えば、ジョニー・デップが主宰を務めており、

主宰の挨拶で、だいたい泣いています。


まぁ今、関係ないですね。






なぜ、ファッションショーと舞台なのかは

↓こちらを見てもらって。


「フクキタル。」クラファンページ

https://camp-fire.jp/projects/view/132177




上の記事を要約すると、

ましろはとにかくオーディションに落ちまくっているっていうことですね。うん。まぁしゃーない。




と、

ちゃんと言うと、

ファッションショー行った帰り道に、


四「これ舞台でやったらおもしろくね?」

麻「たかし~(仕事ないし)」


ってなったらしいです。チャラいですね。





「ファッションショー」はこれまでの自分の人生ではアンミカがパリ目指してる月山京香を育成していること以外は頭になかった世界だし、実際、今回のターゲットも、ある程度女性で合ってたんじゃないかと思うけど、純粋にこのコンセプトを聞いて、面白いとは思いました。






以下、ネタバレ)


















■舞台の感想(全体)


舞台を観た感想としては、




いろいろと無茶な設定や無理矢理過ぎる話の流れはありつつ、

そのあたりはあまり重要ではないので一旦無視して。





キャスト陣の舞台やお芝居の経験値の少なさを良い感じに出してたんじゃないですかね。

フレッシュで熱のある舞台になってた。




たまにいる元アイドルがお客さんだけいっぱい連れてきて、

本人もお客さんも全く熱がなく特典会だけやって帰るみたいなおまえらそれ舞台じゃなくてよくない?っていうのと違って。

(無駄にディスる)





一生懸命やろうとしている人たちを観て、

なんだこれってなることはやっぱまずないですね。







■好きなシーン&キャスト


個人的に好きだったのは、

佐藤みゆがバンビの衣装をボロボロにしてモデルの予約をキャンセルして"しまった"後の、会社でのシーンで。




あのときのバンビの感じがなんかすごくリアルで。




あーそう。そうなるよね。



「クソが」「ふざけんなよ」もあるけど、

まずそれなんだよな。きっと。



って。



実際のバンビの気持ちはわからないけど。





なんか身近な人に個人攻撃された時って、

傷つきはするけど、それ以前に自分も反省するというか。




もちろんシチュエーションによるんだけど。

今回はそのシチュエーションに当てはまって。




あー俺も悪かったよなぁとか。

ちょっと調子乗り過ぎたかとか。

気が遣えてなかったとか。




『そこまでやらせてしまった』




これ。かな。





まさに、みゆに関しては、

当然みゆが大人げないというか、人間として小さいというのはあるとして。

(それが悪いかは置いておいて)




バンビも、その周りの人達も。

見ていた俺も。



あぁ、なんかここまでさせてしまったんだなぁという感覚は持ってしまう。

さすがにバンビはないけど職場の中には「ついにかぁ」の人も多数だろうし。

シンプルに相手を批判して終わりとはならない感じが。


なんかよかったですね。

よくないことが起きているんですけど。





今回の佐藤みゆの、彼女なりの反抗って、

陰湿ではなく真っ向から現場にほぼ名札を置いた状態で

堂々と犯行に及んでいたのが印象的で。

計画的ではない感情的な暴走。





見た目は大人っぽいけど、

誰が見てもあからさまに細かい性格で、

物事の捉え方も局所的な小さい世界での見方しかできないような状態。









その佐藤みゆの不満も分かった上で、

乗り越えさせようとした冴木。


彼の愛情もまた。






冴木は全てを見透かしたデカい男の絵にかいたようなベタなキャラだったけど、

安達さんも素晴らしく、とてもよかったです。





安達さんと渡邉みなさんの漫才も、

スタンドマイクが出てくるか出てこないかだけで

めっちゃ笑ってしまったけど、話うまいってホントに素敵だ。











立花このみさんがやってた山本愛は、


まず山本愛って名前が中学の知り合いと漢字まで一緒でちょっと嫌でしたけど←



この役は、天真爛漫。

感情のまま思ったことを言う"感じ"だったけど。


ちゃんと「言うべきこと」「言わないべきこと」はあって。


『言った方が良い』のレベルが高いというか。



この役の純粋さに、バンビを含めて大人たちはいろいろと考えさせられていくわけなんですけど。




まぁでも、たぶんここは本当に純粋だったんでしょうね。

俺がひねくれているから、あの子が頭が良くてあの子なりの正義が強かったように見えてしまったけど。




冴木に近いイメージで見てしまいました。



どちらも自分のキャラクターを理解して、


冴木は威圧的に。

山本は天真爛漫に。


自分の特徴をそれぞれうまく使って相手を動かしてたんで。



山本がバカなふりをして発言してる風に見えた。

直球でも「自分が言えば大丈夫だろう」って自信が見えた。




でも、それはさすがに。

舞台を観過ぎてバカになってるのは俺の方ってやつですね。

素直に天真爛漫で良い。

なんでも理由とか裏設定つけたがる悪いクセ。






立花さんはこれで舞台は最後だったらしい?けど、

シンプルにちょっと残念です。


ちゃんと役名を認識して観たのは初めてだけど。


すごいちゃんとしてましたね。

たぶんこの人はなにやっても成功するんだと思うので、この先どう生きるのか存じておりませんがきっと大丈夫です←だれ












あとは、

【フクキタル】の「笑う門には的なこと」に対しては、




まず思うのは、バンビ、というか

渡邉みなさん自身の持ってる笑顔の性能のよさ。



あの人の笑顔は説得力というか力があった。


嘘笑いも本気笑いもどちらも。




そもそもの顔面も、綺麗で可愛いけど、

AIとかで分析すればたぶん「そんなでもないっちゃない」。



でも、人間目線で見てあきらかに可愛いのは、なんかある。

(まぁAIも試験データや分析によっては人間と同じくらいの判断が…割愛)




ここで、「表情が良い」とか「笑顔が素敵」とかの言葉を使わず、

「なんかある」と言ったのは、本当にあの人は「なんか」魅力があったなぁという感じが一番しっくりきている。(自分が言葉を知らないだけだが)







今回の舞台で伝えたかった「笑う門には福来る」の意味とはまったく関係ないけど、




実際、スポーツとかしていて、体力が尽きたり、

うまくいかないときこそ笑った方が疲れない。



これは超なんか的にそう。

なんかそう。


この世に絶対なんてないとしても

テストで「絶対」って書いてある項目は絶対ハズレ説だとしても。


たぶんこれは絶対にそうな気がする。



それに気づいてからは、普段クールを装ってるけど

スポーツしてるときは、かなり笑ってる。


笑ってないと疲れて最後まで持たない。



っていう関係ない話。






関係ない話を続けると、


サッカーとかでも倒されて審判にアピールするより、

倒されてもすぐに立って集中切らさずにプレーする選手の方が圧倒的に活躍できるので




「笑う門にはフクキタル。」


の、ここで言う「笑う」っていうのはそういうことにも感じて、


嫌なことがあっても笑ってれば良いってことだけでもなく


どんなときでも今やれることってなんだって考える前向きな姿勢的を持って、

その思考でいればきっと大丈夫。っていう。



逆境に立った時に背中を押してくれるようなバンビの姿とこの言葉。








その他だと、


さっきも言ったけど、役者さんも舞台未経験の方も多くて。




芝居はかなり下手だったんだけど、

元々バリバリ演劇やってきた人たちばかりではない"そういう舞台"だと事前に言っていたし、そのギャップは観に来た人たちにもなかったのかなと個人的には思う。




フレッシュで一生懸命な人も多くて

OZZUの"やりたいことあるやつ挙手"的な個人的に感じていたコンセプトにあっていたので。








フレッシュメンバー※の中で特に好きだと思ったのは、

(※勝手に選出)


・クックさん

・モデルの安藤さん

・こどもバンビ


かな。




ただの客なのでたいしたことは言えないけど、




クックさんに対しては、失礼に褒めると、

「誠実さがあったらかなりの事が気にならないもんだな」と思って。


彼の持っている声質も表情も立ち姿も"誠実"の擬人化で。


けして芝居はよくなかったはずなんだけど、

あの人に関わっていたいなと思わされる人間性があった。




ウーバーイーツの配達員が長蛇の列をかいくぐって店員にえげつないドヤ顔で「ウーバーイーツでぃーす」って言ってるのを俺が見て、「いやあんなドヤ顔でかっこつけて言うことじゃないだろ(笑)」って言ったら、横で「まぁまぁ」ってなだめてくれそうなあの感じ。




なんでこの話出したかわかんないけど、

オーディションに彼が来たら俺も何かで彼と関わろうとするかな。






安藤さんは、

シンプルに顔面などの好みの話と、

俺の思うファッションショーのイメージに合ってた。


あと大人しそうな感じを出しつつインスタの写真がまぁまぁイケイケな感じが人間味がリアルで良かったですね。






こどもバンビは、

あの子がどれだけの経験があるか知らないので

フレッシュかベテランか微妙なところだけど。



終演後にちゃんとグッズをガンガン売ろうとする良い意味でのクソガキっぷり(かわいらしさ)含めて。

子役の小学生という感じが出ていてよかった。






フレッシュ関係なく言うと、

って言ったらそれもすでに失礼かもだけど。


佐藤みゆ役の方の顔面が好きでした。

目が死んでて綺麗だった。







バンビにフクキタル。きっかけをつくった1人のchinatsuさんの歌もよかった。



"自分を信じて"



あの大原櫻子みたいなビジュアルから、まぁまぁの関西弁?と低い声っていうギャップよき。







あとは、グッズのデザインがすごい良かった。



■グッズ


Tシャツ、パーカーのデザイン好き過ぎたな。

Tシャツ3800円は舞台のグッズ的には多少高い気がしたけど、

店で売ってても買うやつなのに加えて、舞台まで思い出せるっていう。





あとパンフもめっちゃ良い。




本を作ったことある人からしたら、文字の余白とか字体とか諸々「はじめて作りました感」が凄すぎで、あれなんのツールでやったんや一体…って感じだったけど




OZZUが出来た経緯から、四方まゆ×楠麻白の関係性、ふたりのそれぞれの役割。

安達さん、渡邉みなとの対談でわかるこの座組の空気感。

おまけに脚本家や演出家まで出てきて対談するわ。


当然、パンフレットとしてキャストの個々の写真とかプロフィールもあり。

最後に公演台本までつけて、このボリュームで2500円は安い。



どした。なにがあったん。というボリューム。

なんかあれか、眠かったんか。逆に。


やりたいことを詰め込み過ぎて、もはや一つの雑誌が完成してしまっていた。




でも、公演パンフが3000円だったら買わない可能性あるから、

これ聞いて「安すぎたか!」って思った場合は内容を落としてくれ←











で。


あんまり余計なことは書くまいと思いながら。





今回の舞台を通して感じたOZZUの初印象は、



舞台をつくる上での経験値はたぶん相当に足りてなくて、

それは舞台上でのクオリティの話というよりは運営の話で。



正直、他の旗揚げ公演と比べても段違いで雑というか、色々と「出来てなかった」とは感じた。



それは「初めてだから」の部分と、たぶんそうでもない部分と。




けどなんか、この人達に求めるべきは別に「出来ている舞台」ではない。

と思ってしまった。




四方まゆに、ちゃんときっちりした舞台をつくるように、

「ここはこうした方が」みたいな意見をぶつけるのって

なんか"もったいない"気がしてしまう。




この人がやろうとしてることを観る方が全然楽しそう。

その感じがすごいある。

とりあえず今思ってることを続ければいいんじゃねーかと。





当然、通常のビジネスに必要な基本的なことの一定のクオリティは今後ないと、お客さんは親族か関係者しかいないみたいな残念なことになるだろうけど。

(それが残念かどうかを決めるのは他人ではないが)






今言ってるその「ちゃんときっちりした舞台」ってなに?


ってことをここで書かずに逃げたままだと、

微妙なので、書こうとしているんだけど。




こればかりは感覚で、何度考えても俺が言いたいことが全然うまく言えない。



ひとつ思いついた例えをツラツラ書いてみたけど、やっぱりやめた。






とりあえず割愛して結論いくと、


俺だったら絶対やらないことをやるし、

自分にない選択肢を取れる人っておもしろい。





これが四方まゆじゃなかったら「なにこいつ」ってなることも特にイラッってしないのが、この人なんじゃないかっていう。



キャラがちゃんとしてなくて合ってるんだと思う。

そもそもなんか「そんな感じ(ちゃんとしてない)がするし」みたいな。




ちなみにこの記事で何度も「四方まゆって~」みたいなこと言ってるじゃないですか。

そういえば俺、全然この人の事知らなかったです。


ちょっとShowroomでコメント読まれたくらいで。


それでもなんか許せちゃう。っていう話。



それはたぶんこの人が演劇が好きだからもあって。

多少バカでも許せてしまう。







子供が泣いていたら外に出るべき空間もあれば、

子供が泣いていてもそのまま居ていい空間もある。




同じジャンルの中で、

同じことが起きても、別の正解は存在する。




高いお金を払ってちゃんとしたドレスコードで観に行く場所があって良いし、

ジャージで気軽に来れる舞台があっても良い。




やる側と観に来る人とみんなが共通の認識でいれば。



例えば

「ジャージで来た人が居てなんか嫌だった」


の意見があったときに


「ジャージで来ないでください。」

も正解。


「ジャージで来る人が嫌なら来ないでください。」

も正解。



どちらでも良い。

ただ、どっちかは決めたい。



その「共通の認識」を創るのは難しいとは思うし、

それが出来ている場所ってほぼないけど。



どこもいろんな人が観に来てるのが現状で、

ほとんどの舞台でみんなが不満をもっているし、

本当はそれもそれでいいのかもしれないし。まぁ知らん。




ただ、


「OZZU」ってこういう場所。


ってのが、続けていれば今後できてくる中で。

今はそこに対して何も意見したくないなっていう。



自分と真逆のこの人たちが、



あの二人がどんな空間をつくるんだろうって。

そっちのほうが興味がある。っていうのがある。





もし、客席が暴走族(古い)とかばかりで、

全員リーゼントだったりして(古)。



なんかツラが怖すぎて自分がそこに行けなくなっても、

「それめちゃおもろ」って思ってしまって。


全然良いな。








OZZUが今回、ファッションショーとかユーチューバーとか、

自分が素通りしてきた世界を、舞台という自分が好きな世界と合わせて

チラ見せしてくれているのは新鮮で。



それだけでも少し自分にとって価値のあるものでもあったかな、今回。





いろいろ新鮮だったので、


俺以外の人はこの舞台を観て、どう思ったのか

まぁまぁ気になるところではある。








あとは、いろいろ書いてたんだけど、




聞かれたら答えるけど、特にこっちから言うことでもないかなと思ったから



まぁ



がんばって(笑)





という感じで、長いブログ終わろかな。









劇場もオシャレに装飾してあったり





開演前はマネキンだけがあったロビーも、終演後に戻ったら素敵な服を着ていたり



この服もそれ系の学生の卒業研究か何かのものだと聞いたし


今回はおそらくいろんな人の力を借りた反面、いろんな人にチャンスを与えた側面もあり。



よかったんじゃないでしょうか。




じゃ!そんな感じで!