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11月14日、大嘗祭(だいじょうさい)

2019.10.29 11:53

 今年は令和元年、天皇陛下位の即位に関する行事は11月にもあります。天皇陛下の御即位を広く披露(ひろう)するための「即位の礼」が、10月22日(火)から、国の儀式として行われ国民がお祝いするため、今年に限り休日となりました。儀式には、200近い外国の元首・祝賀使節が参列しました。10月の台風の被害が甚大なため、祝賀御列の儀(パレード)は10月22日から11月10日(日)に延期となりました。


 大嘗祭(だいじょうさい)」とは新しい天皇が即位して最初に行う新嘗祭(にいなめさい)のことです。毎年11月に国と国民の安寧や五穀豊穣を祈って行われる宮中祭祀(きゅうちゅうさいし)としての「新嘗祭(にいなめさい)」を即位後、初めて行うものです。皇位継承に伴う一世に一度の重要な儀式で、7世紀後半の天武天皇の時代から歴代の天皇が即位後に行うことが伝統となってきました。11月14日午後6時半から「悠紀殿供饌(ゆきでんきょうせん)の儀」が、翌15日午前0時半から「主基(すき)殿供饌の儀」が行われます。儀式の参列者を招き、皇居・宮殿で催される饗宴「大饗(だいきょう)の儀」は16、18日の正午から行なわれます。


 ※大嘗宮(だいじょうきゅう)で行われる儀式では天皇陛下が※斎田で収穫された米などを天照大神(あまてらすおおみかみ)とすべての神々に供えたうえで、天皇陛下みずからも食べ、国と国民の※安寧(あんねい)や五穀豊穣などを祈られます。


※大嘗宮とは大嘗祭を行う祭祀の場所。これは大嘗祭のたびごとに造営され、斎行された後は破却、奉焼される。
※斎田(さいた、さいでん) 神に供える米を栽培する田。大嘗祭に捧げる穀物をつくる田。
※安寧(あんねい)社会が穏やかで平和なこと。安泰。


 大嘗宮には愛知県でつくられた「繒服(にぎたえ)」という絹の反物と、徳島県でつくられた「麁服(あらたえ)」という麻の反物が供えられるほか、「庭積(にわづみ)の机代物(つくえしろもの)」と呼ばれる全国の都道府県から寄せられた特産物も置かれます。


 大嘗祭終了後、天皇、皇后両陛下が伊勢神宮(三重県伊勢市)や歴代天皇陵を参拝される「親謁(しんえつ)の儀」は11月22、23日に伊勢神宮、11月27日に神武天皇陵(奈良県橿原市)、孝明天皇陵(京都市)、11月28日に明治天皇陵(京都市)、12月3日に昭和天皇陵、大正天皇陵(ともに東京都八王子市)に参拝、12月4日に宮中三殿に参拝されて天皇陛下の即位に伴う一連の儀式がすべて終わりとなります。


 大嘗祭は戦前の旧皇室典範には入っていましたが、戦後の現典範では削除されています。政府は憲法の政教分離原則に基づき、「国はいかなる宗教活動もしてはならない」として、前回は大嘗祭を国事行為(国の儀式)にすることは見送っています。ただし「憲法は皇位の世襲を定めており、(7世紀の天武天皇の頃から始まった)大嘗祭は伝統的な皇位継承儀礼で、公的性格がある。その点に着目すれば、宗教的性格を持った儀式でも公費支出は許される」と判断しています。


 こうして大嘗祭は公的な皇室行事とされ、その費用は皇室の公的活動費「宮廷費」から支出することになっていますが、これに対して、秋篠宮さまが「国費ではなく、天皇家の私的生活費の『内廷費』を充てるべきだ」と発言がありました。「大嘗祭のために祭場を新設せず、新嘗祭など宮中祭祀を行っている『新嘉殿(しんかでん)』で行い、費用を抑える」具体的な提案を宮内庁に提示しています。


 宮内庁は、大嘗宮の規模を前回の2割縮小したり、前回木造建物の一部をプレハブ化、中心の悠紀殿、主基殿を茅葺(かやぶき)から板葺に改め、招待者も前回より200人減らして約700人にして経費削減を図っています。


 天皇陛下の即位の流れを見る限り、非常に宗教的儀式であることがわかります。日本の天皇とはある意味日本神道系の最高の神官です。その最たる理由が日本の主祭神「天照大神」の直系の子孫であることです。7世紀から続いている伝統的な皇位継承儀礼を経費削減のために変えることは天照大神はじめ日本の神々に対して失礼に当たります。日本の国民の理解度は低いようですが、宗教性をもっと大切にすべきだと思います。守るべき日本の伝統行事です。