NHKドラマ『心の傷を癒すということ』全4話を観て・・・
NHK土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』全4話の放送が終了しました。
放送日:2020年1月18日、1月25日、2月1日、2月8日
1話 49分
ある精神科医が、阪神・淡路大震災(1995年1月17日)発生直後から、被災者の心のケアにどう関わったかを描いたドラマです。
主人公である安医師(劇中では安 和隆)は実在の人物(安 克昌氏)であり、彼が震災後の救護活動を通して、新聞へ寄稿したコラムを再編して出版された本「心の傷を癒すということ」を基に、ドラマは構築されています。
※当書籍は、現在、
『新増補版 心の傷を癒すということ: 大災害と心のケア』(単行本)
として発売されているようですが・・・
TV放映されたことで入手が難しい状況。
私は2001年発売の文庫のKindle版を購入しました(^_^;)
NHKさん・・・またもや素晴らしい作品を作ってくれました。
視聴率優先の民放では到底描けない世界。
このドラマを制作するにあたり、制作スタッフチームは、描く方向性について徹底的に討論し、意識のすり合わせを行い、被災者への最大限の配慮をし、心のケアとは何なのか??に真正面から向き合ったのでしょう。
加えて、震災発生時34歳、約6年後39歳で亡くなった安 克昌という人間に敬意を表する意味で、彼の人間性にもフォーカスする内容になっていました。
安氏と私は生年月日で4ヶ月半しか違わないのに・・・この世を去られてもう20年経つのですね。。。
主役の柄本佑(えもとたすく)はもちろんのこと、キャスティングされたすべての俳優さん達一人一人が、ドラマに必要不可欠な素晴らしい演技をされていました。
世武裕子(せぶひろこ)が担当した音楽の、主にピアノで奏でられる一音一音の響き・コード(和音)の響き・心を開放してくれるかのようなコード進行と曲展開・・・美しかった!!!。
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さて、本題・・・【心のケアって何やろ???】
ドラマの終盤、死が近づいていることを悟った安先生が言ったこと。
「ああ・・・心のケアって何かわかった。誰もひとりぼっちにさせへんてことや」と。。。
「心のケアって何やろ???」
この投げかけ・問いに、正解はありません。
意味することが同じであっても、言葉として様々な表現があるでしょうし、別の側面からの真逆な表現もあるかもしれません。
心の傷は肉体と違って、触診による感触や、検査の数値で確認出来るものではありません。
だからこそ、傷の程度など測りえないし、そもそも程度は個々様々。
傷に本人自ずから気づき、自己治癒力を最大・最強の薬にするしかないのです。。。
私達は一人ぼっちでは生きていけないはずです。
自分の感情を吐き出すのは弱さだと思い、自分の内に閉じ込めて放置しておくと、いつか爆発・暴発するでしょう。
だから、自分の感情を人に話すことは大切なことなのです。
話しながら、自分の感情に改めて気づくことだって沢山ありますからね。。。
話す相手は、家族でも友人でもご近所さんでも・・・心を許せると思う人なら誰だって良いのです。
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では、ここで改めて振り返ってみて欲しいことがあります。
「あなたは、自分の感情を、家族や友人にすべて吐き出せていますか??」
家族や友人相手だからこそ話せないことを抱えていたって、当たり前なこと。
隠し事やウソというわけでもなく・・・
相手に投げかけたくない・相手を傷つけたくない・相手に不愉快な思いをさせたくない・・・と思って、抑え込んでいる感情があるのではないかということ。
ショッキングな出来事に見舞われて心を傷つけられたり・・・
日々、蓄積されるような抑圧的な生活を送っていたり・・・
人間関係に困難さや窮屈さを感じていたり・・・
すべては自分の弱さゆえに乗り越えられないのだと思っていると、いつか心は暴発する恐れがあります。
とにかく安心して、すべてを吐き出せる話し相手を持つことは大切なことですよね。
全く人間関係のない第三者に話しをするのが楽な場合もあります。
関係性がないので、話すことは守秘され、相手を信頼出来ると判断出来れば何だって話せる。
セラピストやカウンセラーも有効に活用して頂きたいものです。
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