スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京 ロースタリーツアー体験レポート
スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京の館内を、コンシェルジュが1時間半かけて案内するロースタリー ツアー。外観からはじまり、館内1階から4階の各ゾーンを回りながら、様々な箇所に込められた想いやストーリーを五感で楽しめます。一杯のコーヒーが手元に届くまでのストーリーを体験できるツアーです。
こちらのツアーは、さまざまな味わいを持つコーヒー豆の多様性のごとく、ガイド役のコンシェルジュのキャラクターやタイミングによって、内容が変わってくるのがおもしろいところ。リピーターの方がいらっしゃるのも納得です。参加するタイミングによって、毎回、新鮮な驚きと喜びを感じられるはず。
今回ガイドをしてくれたコンシェルジュはアヤコさん(写真右)、アヤカさん(写真左)のおふたり。参加者からの質問などにも気さくに応じてくれました。
ツアーに参加してみて、注目したいポイントご紹介します。
重厚感のあるガラスの扉を開いて、いざ中へ。目の前には大きな焙煎機とコーヒーのいい香り。「こんにちは、ロースタリーへようこそ!」と、コンシェルジュが笑顔で出迎えてくれます。一歩足を踏み入れたら、そこは外の世界とは別のコーヒーのワンダーランドが広がります。
一杯のコーヒー豆のストーリー
コーヒーの木(1階)
ロースタリーのストーリーは、まずコーヒーの木から始まります。ふだんコーヒーを飲んでいても、コーヒーの木にお目にかかることはめったにないので、一杯のコーヒーのはじまりをここで感じます。
生豆を輸送するローディングピット(1階)
焙煎機、焙煎した豆を貯蔵するカスクの奥には生豆を輸送するローディングピットがあります。海を越えてやってきた大きなコーヒー豆の麻袋を開けて、ピットに投入するときに豆がザザーッと吸い込まれていく音が心地よく、生豆の香りをほんのり感じます。
パイプで豆を運ぶ(1階)
また、ローディングピットからメインバーのサイロへ風圧でシンフォニーパイプを通じて豆が運ばれる様子を見ることができました。
豆がパイプの中を進んでいく様子は、なんだかSFの世界のようで新鮮。こんな光景を目にするのは初めてです。
カスクの構造(2~4階)
2~4階ではカスクの中の構造を見ることができます。
この中には、実はコーヒー豆をおいしくするためのいろいろな秘密(装置)が入っているのです。
館内で使う豆を焙煎(3階)
1階と比べて少し小さめの焙煎機では、館内で使うための豆を焙煎しています。焼いてすぐに1階のスクープ・バーに並ぶこともあるそうです。
焙煎のプロセスについて、ロースター(焙煎士)から説明がありました。
スクープバー(1階)
館内のシンボル、大きな焙煎機の奥にはスクープ・バーがあります。焙煎したてのコーヒーを目の前で販売しています。色や豆の大きさの違いのほか、「ROASTED日時」と書かれています。これは焙煎した日付け。焙煎したばかりの豆もこちらで量り売りで購入できます。
館内のデザインに込められた思い
和紙を使ったアート(1階)
ロースタリーでは、日本の文化をしっかり伝えるということを意識しており、入り口では、和紙を使ったアートが出迎えてくれます。
折り紙天井(2階)
天井を見上げると、折り紙のような形状です。これは入り口の和紙のディスプレイ同様に日本の文化を象徴するデザインで、光の当たり具合によって表情が変わります。
茶室のような空間(2階)
2階のティバーナへと向かうと、ティーの甘い香りが漂い、コーヒーとは別の世界が広がります。茶室をイメージして、天井が低めのつくりになっています。心の穏やかさを楽しめるスペースです。
ツアーの参加者からは、「ふだん飲んでいるコーヒーが、こういう形でできているのがわかったので勉強になりました」「オーダーはどこでして、どこで飲めばいいのかなど、不安がありましたが、みなさん自由に楽しんでいるので安心しました」などの声がありました。
最後に、コンシェルジュのおふたりにツアーへの思いと見どころを伺いました。
「働いている私たちも焙煎の様子をそばで感じることができて、より一層コーヒーを大切にしてお客様に届けたいという思いが日々増しています」(アヤさん)
「一杯のコーヒーになるまでのストーリーをここで全部見てもらえるというのがポイントです。階ごとに取り扱いアイテムが少しずつ変わっていくので、お客様ご自身も、冒険するような感覚でフロアをあちこち行ったり来たりしながら、見た目や香りなど、五感を使って楽しんでいただきたいですね。」(アヤカさん)
今回、ロースタリーツアーに参加してみて、一杯のコーヒーへの思いがグッと深まりました。コーヒーの木からはじまり、一杯のコーヒーをいただくまで、たくさんの人の手と時間がかかっているのですね。みなさんも、ロースタリーツアーに参加して、このストーリーを体験してみてはいかがでしょうか。
TEXT 梅森 妙
写真 菊地和男