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【Premier12】戦力分析~ドミニカ共和国編~

2019.11.02 16:36

【チーム状況】

昨年5月にドミニカ野球連盟(FEDOBE)が、ドミニカ共和国のウィンターリーグ(LIDOM)などの協力を得て『東京オリンピックを目指す!』。そんなニュースが世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のサイトで発表された時は、メジャー40人枠以外の3A/2Aに属する元メジャーリーガーやメジャー有数のプロスペクトが勢揃いするのではないか、と期待が高まり、今大会のダークホースと目されるようになりました。しかし、プレミア12のドミニカ共和国代表が発表されたものの、期待したようなビッグネームは不在。結局、メジャー球団との交渉が上手く行かなかった、ということなのでしょうか。

とは言え、アメリカ代表編でも書きましたが、ドミニカ共和国も仮に今回のプレミア12で東京オリンピック出場権を逃したとして、アメリカ大陸予選、さらに最終予選、と五輪本戦への出場権を争う機会はまだ残されています。とは言え、早く出場権を得られるのなら、それに越したことはありません。プレミア12では、同じアメリカ大陸の中で一番良い順位で終えられたチームが出場権を得ます。その中で一番の壁となるのが、オープニングラウンドで対戦するトッププロスペクトだらけのアメリカ代表でしょう。続くスーパーラウンドでは、オープニングラウンドに進出した同じ組のチームとの対戦結果を持ち越すため、オープニングラウンドが開催されるメキシコの地で、何とかアメリカ代表に土をつけられれば、五輪出場の可能性が見えてきます。標高の高いハリスコの球場で乱打戦に持ち込み打ち勝つ。このシナリオがドミニカ共和国代表にとって狙いたい展開でしょう。


【戦力/チーム編成】

まず投手ですが、メジャー通算149勝の元メジャーリーガー、アーヴィン・サンタナ(SP/NYメッツ3A)が一番存在感があります。もしかしたら、今大会に参加している選手の中で最も知名度のある選手かもしれません。恐らく、彼がアメリカ戦に投げるのではないでしょうか?続いて、日本球界からエンニー・ロメロ(SP/中日ドラゴンズ)。今季は8勝10敗 防御率4.26ながら、日本でリリーフから先発に転向しローテーションの一角を担いました。個人的にはヘンリー・ヘンリー(RP/サンディエゴ・パドレス1A)投手が気になっています(名前じゃなくてプレイが見たい、という純粋な意味です)。

野手の方は、アレハンドロ・メヒア(1B/広島カープ)や元・楽天のカルロス・ペゲーロ(RF/LGツインズ(韓国))など、日本球界と馴染みな面子もいますが、個人的にはプロスペクトのエレウリス・モンテロ(3B/セントルイス・カーディナルス2A)のパワーと、ジェラルド・ぺルドモ(SS/2B/アリゾナ・ダイヤモンドバクス1A+)のスピードに注目したいと思います。


【展望】

鍵となるアメリカ代表戦。アメリカが2A~3Aレベルのプロスペクトを集めてきたのに対し、ドミニカ共和国代表は1A~2Aクラスが中心。より原石に近いメンバーが完成度の高いアメリカの選手を相手にどこまで戦えるか。ラテン系選手は一度気持ちが切れると崩れる傾向がありますので、接戦に何とか持ち込み、できれば先制して試合が終盤まで崩れないようにしたい所です。


【参考:今季成績】

※E・ロメロとアダメスだけGO/AO(ゴロアウト/フライアウト率)ではなく、GB/FB(ゴロボール/フライボール率)で表示。