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武蔵野台地の湧き水復活を考える

湧水スポット・標高70メートルと50メートル地点

2016.04.16 08:08

 三宝寺池と善福寺池、井の頭池は、かつては武蔵野三大湧水池と言われる特に湧水量の多い池でした。

 「地下水と地形の科学 水文学入門」という本では、こういった湧水の多いところは標高で共通点しており、武蔵野台地の標高70メートル地点と50メートル地点が武蔵野台地の河川の水源や湧き水が多いところとして紹介しています。


標高70メートル地点

 黒目川の水源、石神井川の水源、仙川の水源、野川の水源の恋ヶ窪や真姿の池、谷保天神や矢川緑地など

標高50メートルの地点

 落合川の水源、武蔵野三大泉である石神井川の三宝寺池・善福寺川水源の善福寺池・神田川水源の井の頭池、野川中流の深大寺や野川公園の湧水など


 これらのことから、標高50メートル地帯が多摩川の扇状地の端で、伏流水となっていた地下水が湧き出す場所であり、標高70メートル付近はさらに浅い伏流水の湧き出し箇所で特に降雨が多い時に湧き出していた場所だと考えられるそうです。


 表面的には扇状地には見えませんが、地下の伏流水の動きなどでは現在も武蔵野台地は多摩川の扇状地としての働きを持っているということですね。


(参考)「地下水と地形の科学 水文学入門」榧根 勇 ※下記リンク