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武蔵野台地の湧き水復活を考える

まとめ:石神井川の水はどこから来るのか?

2016.04.16 08:15

(画像)下石神井3丁目付近の石神井川


 さて、長くなりましたが、こうして多摩川の扇状地や武蔵野台地の形成という歴史をもとに石神井川の水がどこから来るのかをまとめると、次のようになります。


 

と、いうことになります。

 よく川の水が流れる範囲を示す言葉に「流域」という言葉が使われます。これは、水は高いところから低いところへと流れるため、地形が一番高いところを降った雨が流れる範囲として示したものです。

 石神井川にも「流域」というものはあり、東京都の建設局などに掲載されている石神井川の流域は下記のようになります。

(画像)石神井川流域図 ※より引用



 しかし、これはあくまで「もし地上に降った雨が染み込まずに川に流れるとしたらどの範囲か?」を示したものです。

 実際には武蔵野台地は水がよく染み込む土地でしたし、石神井川へ流れる伏流水、地下水脈は、多摩川が山間部を抜け出た扇状地てっぺんである青梅から始まっていると言っても過言ではありません。

 なので、石神井川の水はもちろん、神田川や白子川、野川などの川の水の問題は武蔵野台地全体の問題なのです。

 そのことを踏まえて、話は次章「湧水の現状」へと続きます。