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【終の棲家へのリノベーション】・屋根材選び

2013.05.25 22:30

桧と杉の香りが好きな建築士で

ライフオーガナイザーの住楽です。


ずいぶんとお休みしました…、元気です。



【終の棲家へのリノベーション】が始まりました。


結構間際までお施主さんが悩まれたのが、

「屋根材選び」でした。


築30年程の木造住宅で

屋根は釉薬瓦で見た目はどうもないのですが、

過去に雨漏りしたした時に頼んだ業者が、

瓦同士をコーキングするという方法で、

一応は止まったものの、

いつまた切れるかわからない状態。


いつもお願いする老舗の瓦屋さん曰く、

「悩ましいですね…。」


施主さんが耐震性の向上を実現するのに、

屋根を軽くしたいと要望もされていたので、

スッキリと葺き替えに。


候補①

最近の瓦の葺き替えでは土ものせないのですし、

シンプルな形の平板瓦なら、棟に積むノシ部分も軽くすみます。

瓦の耐用年数は50年以上。


候補②

金属屋根材は、その素材そのものが瓦の約1/10の重さで、

耐震改修の時によく使われます。

塗膜保証10~20年とまた補修(塗装等)はしないといけません。


価格は若干(←屋根形状が複雑の為)金属屋根のほうが安いのですが、

断熱材を厚くする必要有。



お施主さんは悩まれました。


軽い屋根材は、また補修が必要。

耐用年数考えると、重い屋根材。



参考に、耐力壁の計算をしました。

軽い屋根と重い屋根の場合の比較。

地震力の係数が変わります。


長方形の平面形状なので、

短辺方向に必要な耐力壁が、

風圧力のほうが地震力より上回り、

結果、長辺の耐力壁1m弱の差しかなく、

重い屋根材でもそんな変わらないことがわかりました。


耐震=軽い屋根材の思い込みから抜け、

候補①の瓦で決定!


余談ですが、以前中古住宅のチェックをした時、

耐震対策で屋根瓦をS社製耐震瓦に葺き替えて、

8年目の状態をみてビックリ!

セメント瓦で塗膜が剥げて無残な状態!!!!

塗膜の剥げに対する保証5年(短い!)が切れてる!


老舗の瓦屋曰く、

「まぁ20年は持つでしょうが、この瓦高価なんですよ…。」

大手メーカーさんなのに…。



今回お施主さんが他業者さんにも合見積りした時に

勧められた瓦のパンフレットを持っていて、

「これはどうですか?」

聞かれました。


またまた、老舗の瓦屋に聞くと、

「安かろ、悪かろの瓦でうちでは使いませんな。」


これは設計では判断できない部分です。

ましてや、お施主さんになると全くわからないところです。

老舗の看板がひかりました。


今回の屋根材選び、とても勉強になりました。

仕上がりが楽しみです。

梅雨が来る前にしたいものです。



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