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なるさ 療育学習室

発達障害の行事・外出対策

2019.11.20 08:15

自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんの場合、特別な行事やお出かけは苦手です。

必ず事前準備が必要になります。


特別なことって楽しい?

通常、多くの子どもにとっては、遠足、少し遠くの大きなデパートで買い物、映画、友達の家に行くことは楽しいことです。わくわくするし、楽しいことばかり想像して前日に眠れない日もあります。でも、ASDのお子さんにとってはストレスになります。

ASDのお子さんは予測できないことは苦手です。いつもと違ったことは予測をこえてしまいます。そのため、いつもと違った「特別」なことは、不安になってしまいます。「何がおこるんだろう」「どうしたらいいんだろう」「もーどうすればいいのか・・・」というようにパニックになってしまいます。結局、その「特別」を楽しめず終わることになります。



ASDの子どもの「特別」への対策

なにがあるのか具体的に伝える

これから何が起こるのか具体的に伝えましょう。子どもの不安になりそうなことを、曖昧にせずに、そのまま明確にイメージできるように伝えます。もし、「絶対にだいじょうぶよ」などと伝え、大丈夫ではない時、その後、大人を信用してくれなくなります。率直にウソはいわずに伝えましょう。そうすることで、信用をしてくれることになります。

伝えることは、「どこ、いつ、どのように、だれと、なにを」ということを伝えます。「今日は10時からお母さんとおでかけよ。つらいと思うけど、人の多いショッピングモールにいくね。12時には買い物が終わるから、そうしたら、大好物のパフェを食べようね」というように伝えます。


予備プランを用意しておく

子どもがあまりにも不安を感じすぎてしまい、パニックになることもあります。そのため、予備のプランを用意しましょう。この予備プランは子どもにも伝えておきます。そうすることで、子どもも少し安心して、特別な行事やお出かけに参加しやすくなります。予備プランは次のように伝えてみましょう。「買い物で人が多くてイライラしたら、教えてね。その時はトイレで5分だけ落ちついていいよ」というように、伝えておきましょう。


予定より早く行動する

行事の時などは早めに行動しましょう。ほかの子どもが来るまえに行っておくと安心する子どももいます。また、早めに行くことで下見が十分できます。事前にどんな場所かをしっておくことは、大きな安心材料になります。

小刻みにほめる

子どもを小刻みにたくさんほめましょう。特別な行事やお出かけでは、いつもよりもがんばっています。なんどもほめて、ごほうびをあげましょう。また、ちゅうちょしているときなど、励ましてあげると、子どもは少しやる気になることもあります。


ASDをはじめ、発達障害のお子さんが特別なことに出会う時、前もって対策をたてておくことで、大人も子どもも安心して、特別なことに向き合えます。

特別なことにチャレンジさせないということも対策のひとつです。でも、チャレンジして成功できればそれだけ、自信アップになります。前もっての対策を立てて、チャレンジしてみましょう。