ウルトラツイスター(ナガシマスパーランド)
長さ360m/高さ30m/最高速度70km/h/最大傾斜85°
トーゴ/Ultratwister
トーゴ製の異色コースター。現存するのはナガシマスパーランドとルスツリゾート、グリーンランド、そして、少しレイアウトは違うがルスツリゾートと全4機。世界のどこにも類似したコースターがないオリジナリティ溢れる日本だけ(かつてはアメリカにも設置されていたようだが)の名機だ。
ウルトラツイスターの車両は6人乗りのカプセルのような異様な形をしている。タイヤが座席の真横にあり、それが左右のレールを挟みながら、進む。乗り場では、車両に乗り込むために、片側のタイヤがレールから外れた状態になっているのも珍しい。安全装置は肩ハーネスのみ。昔の日本人サイズなのか、ハーネスの位置が少し低くて、170cmの僕でも背中が曲がったような姿勢になってしまう。肩ハーネスを下ろすと、それと連動して、乗り場側の壁が降りてきて、カプセルにすっぽり囲まれるようになるのも面白い。背もたれがかなり高いので、間違いなく1列目がベストだ。
乗り場を後ろ向きに出発すると、大型のリフトのようなものに車両が丸ごと収容される。この時の衝撃がかなり激しいので注意。そのまま、車両が真上を向き、巻き上げへ。垂直の巻き上げは、かなり不安感を煽られて、すでにスリル満点。そして、この異様な状況に思わず笑ってしまう。巻き上げを登りきると、すぐに、ほぼ垂直のファーストドロップ。実質、90度近くになる部分は一瞬だが、真上から真下へ、その方向転換が勢いよくて面白い。続いて、キャメルバックとなるが、かなり気持ちの良い浮きがある。そのまま、ハートラインロールへ。自分の位置は動かずにクルっと綺麗に回るので、自分が回ると言うよりも、世界が回っているような、そういう感覚。ウルトラツイスターの特殊な車両ならではの感覚だ。ハーネスに頭をぶつけたりすることもなく、スムーズな動きが生まれていて、素晴らしい。ハートラインロールが終わると、コースの一番端に到着する。優しさのカケラもなくいきなり0kmになるので、また、最初と同じような激しい衝撃があるので注意。そのまま、後ろが下がって、下のラインへ。後ろ向きのハートラインロールが2回ある。かなりスピードは落ちてしまっているので、最初のロールほど綺麗にクルッと回る感覚はないが、振り回されるような感覚とその予想できなさがまた楽しい。そして、乗り場へ後ろの向きのままで戻りフィニッシュとなる。片側のタイヤがレールから外れた状態になるので、乗り場で止まっても、そのまま勢いよく回っているのが面白い。他にはないレイアウトと動きは、まるで夏休みの工作のピタゴラスイッチ装置に乗り込んでしまったかのようなロマンがある。
元々は、長島温泉のホテル側にあったが、キッズタウンの拡張に伴い、スチールドラゴンの奥に移設された。奥まった所にありすぎて、いつでも空いているように思う。かつては真っ白だったのが、オレンジと緑に変更されている。個人的には良いカラーリングだと思うし、ロケーションも良くなったと思う。現存するウルトラツイスターは全て乗ったが、キャメルバックでの浮きやハートロールラインロールのスムーズさも他のものに比べて優れているので、初めて乗ったものというひいき目もありながら、ナガシマのものが個人的には一番だと思う。
A
キャパはかなり少ないが、いつでも空いているように思う
異様すぎる車両
本当にカッコイイ!
車両を真上に向ける巨大装置
ほぼ垂直のファーストドロップ
乗り場からハートラインロールを見た様子
片方のレールがなくなっている
ボブカートの奥に隠れるコース
コースが2段になっている