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#メモ -天気の子とボク達。

2019.11.09 15:00

# 映画「天気の子」で感じたちょっとした寂しさと、その先について_


まず作品としては新海作品の中でも特に良いモノだという大前提で。ただ、その中で感じた事(あくまで超個人的なコト)。

前作「君の名は。」で、何となくは感じていた事だが、ついにボク達は新海作品のマトから外れる時が来たんだなという寂しさと、ちょっとした先が見えた気持ち。

映画として、もちろん全年代、層に楽しめる作品になっているのだが、特にその中で重要な位置にいたのが10代、20代の若い方々。実際、君の名は。のヒットは彼ら抜きでは起こり得なかった社会現象であり、彼らが主役だった。SNSの時代に流行りを作るも乗るも中心はココだ。当然、今作もそこを狙うのは当たり前の事。

今までの新海誠という監督は良くも悪くもボク達にスポットを当ててくれていた。それ故、万人ウケは厳しい事も事実だった。そして唯一無二の作品だった。


何故今回、今作でこのような事を感じるのか。多分、内容とフォローだろうと。

まず内容の輝き度。主人公・帆高の真っ直ぐなまでな純粋な気持ち、きっと彼には周りや世界なんてどうでもよくて自分のキモチそのものが世界になっている人物。その中心にいるのが陽菜。もはや青春の暴走ていうものを見せられた。それは眩し過ぎるもので、悪い意味では無く今までの主人公に出来た共感は薄かった(それ故か、恐らく須賀サイドに共感の矢を向けた人は多いのでは?)。

きっとボク達が持っていないものであって、忘れたものなんだと。


もうひとつはフォロー。前作君の名は。の時は音楽をRADWIMPSが初めて担当した為、それまでの作品を知っている人は違和感を覚えたはずだ(結果的に大ヒットは音楽の影響大でした)。また夏の大規模上映等、今までとは違う環境に監督は自らのHPに追記というかたちでボク達へのフォローをしてくれた。詳細は監督のHPの追記にて。

それともうひとつのフォロー。

2016.08.26「君の名は。」公開初日舞台挨拶より。

平日の朝の舞台挨拶。今までの新海作品が好きな「層」が集まっていた。もちろん、この時はいくらファンでも、後々の興収が250億円に届く作品になるとは思ってもいなかった。

この時の監督が言った「今ここにいる皆さんに一番に観て欲しかった」という言葉。どんな人達が来ているのかを知っているからこその挨拶だった。それはボク達に向けてくれていた。


フォローが無かった事、作品の内容を踏まえて、ひとつのさよならが来たと知った。

今までは、勝手ながら身近な人とも感じていた。それが今では日本を代表するアニメーション監督に。メディアではジブリと比べられるレベルにまで到達した。

次回作も10代、20代向けの作品になると思うが、ボク達はそれを受け入れ、観に行く事が最良の行動だと考えます。

それは寂しさでもあり、祝福でもあると!