Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

人間交差点。

2019.11.11 04:49

日帰り京都の備忘録。

続き。

薬研藤四郎(再現刀)を見て御高話を拝聴するという目的が終わり、さてどうしよう。

午後に、もう一度御高話タイムがありそちらも拝聴するか否か。いまいち即決できなかったので、とりあえずお茶でもしながら考えようと思い神社近くを散策。レトロで良さげな喫茶店があったので入ってみると、オーナーかな?と思われる老夫婦が新聞をのんびり読んでおられた。お客さんがいないだけで開店はしてるとの事だったので、お邪魔してケーキセットを注文したところ、ケーキがまだ納品されておらず無いそうで。あ、、、そうですか(笑)珈琲だけでも飲んでって!という事で、珈琲を注文したら「ケーキの代わり!」とチョコパイと山盛りのチョコレートが出てきました。平和。

(一瞬、これはブブ漬け的なアレだったりする?と邪推してしまったのだけど、まあ、、、それであったとしても別にいっか!知らんし!と開き直って、素直にご厚意として受け取りましたw)


お店には、外国からの旅行客が残していったと思われるお手紙や写真・絵が飾られていて、「またお母さんのご飯を食べに来ます」「いつまでも元気で」等々のメッセージが。温かいお店だなぁ。ご夫妻はカウンターの中に入っていかれて店内には私だけ。超のんびりタイム。そこで「っは!今こそ、なのでは?」と閃くオタク。珈琲ブレイクwithねんどろ薬研。

ふふ。可愛い。信長公のお膝元で過ごす贅沢な時間。

京都の地図を広げて見ている内に新たな地を散策しようという思いに至り(下鴨神社⇒二条城。どちらも行った事がない)移動する事に。お店を出るとき「またおいでね。美味しいご飯作って待ってるから。」と送り出されて、胸がじーん......とするなど。次回京都旅行の予定はまだないけれど、次回もまた寄ろうと思いました。実に単純な私。


さて。いくら知らない土地・街と言えども、さすがにこれだけ短いスパンで3度も訪れると、見知った風景になってきます。慣れた足取りでバス停に向かい余裕の心持でバスに乗り、バスに揺られてもの思いに耽る。旅先なのに、まるで日常のように過ごす。こんなに贅沢な事がありましょうか。目的地を定めてコンプリートするようにガツガツ巡るのも極上の達成感が味わえて良き。それに並んで、今回のような楽しみ方も良いものです。が、それは諸々の余裕あってこそ為せる行い。このような平安な時間を過ごせることに感謝です。


今は京都といえば刀剣乱舞絡みで旅をしていますが、今から遙か昔20年近い前には『遙かなる時空の中で』というゲームにちなんで京都が熱かった私です。その事を懐かしく「船岡山の所縁は天真だな。下鴨神社は誰か何かあったっけな?」とかなんとか思っている内に、下鴨神社に到着。こちらは干支別にお社があって、自分の生まれ年に合った神様にお参りするようになっていました。へぇ...面白い。私は戌年生まれ『大己貴命(おおなむちのみこと)』という神様にお参りを。

※神様についてよく知らないので少し調べてみた。大己貴命はスサノオの子で、大己貴=大国主とも言われたりなんだり諸説色々の神様という事だけ、とりあえず把握。

朱塗りの門や橋に鳥居。葉が色付き始めた木々。神社を抜けると、糺の森。こちらも前述のゲームに登場していたので、名前は知っていました。程よい参拝者の賑わいが温かく、境内や森の中には小川が流れていて、清らかでとても気持ちの良い所でした。落葉降る参道があまりに風流で、一人「ふぁ~...」と声出して感動してしまった。こんな時、気の利いた歌の一つでも詠めればいいんでしょうけれどね。


人気の薄い休憩所で一息。平日万歳。

スーツ着たサラリーマンが、ポツンと森に向かってPC打ってたりしてて謎空間だった。

140年振りに復元されたらしい『申餅』と豆茶のセット。

申餅、美味!小さくて食べやすくて可愛らしくて、買って帰れば良かったと少しだけ後悔。

湯呑には、葵の絵に鴨社の文字。細やかだけどこういう拘りめいた事、好きだわ~。お店のロゴが入ってる食器とか、とても好き。私の月牡牛が喜んでいる。


いいよ。いい。すごくいい時間。暫くボーっとしてしまった。

はたと気が付いて二条城の開城時間を調べたら16時まで。この時点で15時少し前。結構時間が無いことに気が付いて慌てて移動。鴨川に沿いながら三条まで歩こうと思っていたけれど、残念それは諦めて大人しく地下鉄に乗ったらば。


三条駅券売機前で面白いおじい様と出遭いました。

「京都駅まで行きたいが、どうしたらいいかわからん」との事。時間無いし私も旅行者で全然詳しくないのだが~!?と思ったものの、この駅から烏丸御池乗換で京都まで行ける事は分かっていたのでお教えしながら切符を一緒に購入。「とりあえず、烏丸御池まで行けばいいんですね!」と朗らかに去っていかれたのを見届けて私も急いでホームに向かったら、そのおじい様、今度はホームで早速「どっちに来る電車に乗ればいいのか?」と女児2人組に尋ねておられて、尋ねられた女児2人は明らかに困惑している。「えぇ?!もう人に尋ねてんのかい!しかもキッズに!(心の声)」と、何故か私が焦って駆け寄り(笑)「こっちです!!」と誘導。考えたら私も同じ電車に乗るわけなので、ほんの二駅だけど、その方とご一緒することにしました。


その方は金沢から来られていたそうで私は東京からとお答えすると、自分も昔は仕事で東京に長らく住んでいてNYにも暫くいたことがあるよ、とお話してくれました。へぇ~。今日はご旅行ですか?と尋ねると。「自分は、日本橋から中山道を一年かけて歩いてるんです。それが今日終わったので、これから帰る所なんです。」と。


へぇ~............え?え?日本橋??

って、東京の日本橋??

私は学が無いアホなもんですから、中山道を歩くという事がどういうことなのかすぐにはピンと来ず、けれどアホなりになんか凄そうということだけは理解。とりあえず、東海道五十三次的な?るろうに剣心~京都編~で剣心が京都に歩いて向かっていたアレ的な???と想像し「凄いな」と思いました。頭が貧困すぎて残念としか言いようがない。ああ、恥。


そのこと自体も驚きであるし、何より、そのような長い旅を終える記念すべき時に立ち会えた(と言うのかしら?)事が喜ばしく、思わず「おめでとうございます!」と言ってしまいました。なんだそれwウケる。京都駅までお見送り出来ない事を少し残念に(且つ、心配にw)思いながら、烏丸御池に到着。降車される際「ありがとう!シーユーアゲイン!」と言い残し去って行かれました。粋だな~!


袖振り合うも多生の縁。

前世からの深い縁...だったかどうかはわかりませんけれど、面白いです。旅。

私の周りに中山道を歩いている人はいないので、自分とは違う楽しみを持っている方と触れ合う事ができたのは、とても新鮮で豊かな時間でした。

※後日「中山道 歩く」で検索すると、ワッと色々出てきました。そのようなツアーも催されていて人気な模様。中山道は歴史が古く、かつては日本の背骨を貫く重要な道で、東海道に比べて水による困難が少ないため、女性に好まれる事が多かったそうな。へぇ~。


そして、二条城へ。

つづく。


※雑談※

下鴨神社から三条まで電車に揺られながら「このまま乗ってれば藤森神社まで行けるな~。行っちゃおっかな~......鶴丸さーん。いやいや。またの機会に」等と思ってた。そしたらば、この日(11月7日)は、鶴丸国永皇室献上の日だったそうで。翌日Twitterで皆さんのお祝いツイートを見て知りました。あらまぁ、そうだったの。お参りはしなかったけれど、その日に、少しだけでも心を寄せられた事に有難うと思いました。