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ぬっきー

『下校の詩』 天貫勇 2019/08/31/sat

2019.11.13 00:37

意味も無いように影を踏んで

地面をイッポイッポ探して見つけて

ソールを合わせての繰り返し

制服とカバンは未確認に浮遊を続ける

もうすぐで夜になる明るさのフェードアウトする時刻

ぴったりと寄り添いたくて支配される頃合いに

靴のヒモをきつく締める動作に従って

帰り道でぼくはバグった

遠く離れた空に呼ばれた雲は引き伸ばされて千切れる

その残ったカスは今日の足跡を隠す

どこにも行けないドアはハッキリとくすんで

手をキレイにキレイにしてもしても

ガァラガァラポビポビドンドンドン

昼間のままの軽い頭。夜が浸透する重い体。

窮屈に成長した皮をぼくが破ることのないまま

頼ることのできないアーマーになってしんどく硬化

逃げるトカゲみたいに自切するなら

舌にするかな?影にするのかな?

あるはずのない短い尻尾を

お尻の上にちょろりとくっつけるのかもね。



『下校の詩』 天貫 勇 2019/08/31/sat